老犬と暮らしやすい家とは?愛犬の将来を考えたバリアフリー設計

犬も歳をとると足腰が弱り、段差やフローリングでの転倒、寒暖差による体調不良など、家の中での負担やリスクが増えます。

ですが、その多くはバリアフリー設計で軽減できます。

この記事では、老犬と暮らしやすい家のバリアフリー設計を、平屋・1階完結などの間取り例とともに解説します。

この記事を読んだらわかること!

  • 老犬になると起きる体の変化と家の中のリスク
  • 段差を減らしワンフロアで暮らすバリアフリー設計
  • 寝床・トイレ・水飲み場の配置と温度差対策
  • 介護を見据えた設備と平屋・1階完結の間取りパターン
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老犬と暮らす家に関するよくある質問

ここからは、老犬と暮らす家に関するよくある質問に回答します。

実際の建築ユーザーへのアンケート結果から、よくある質問の回答をまとめました。

Q
老犬に優しい床材は何ですか?
A

滑りにくく傷に強いペット用フローリング、コルク、クッションフロアなどが向いています。

Q
老犬のために家をバリアフリーにするには?
A

段差解消、滑らない床、温度差対策、生活動線の集約がポイントです。

Q
老犬は平屋のほうがよいですか?
A

段差がない平屋は老犬に最も優しい選択です。
2階建てでも、1階完結の設計で快適にできます。

Q
老犬の寝床はどこに置くのがよいですか?
A

移動しやすく家族の目が届くリビング近く、トイレ・水飲み場の近くがおすすめです。

Q
今の家を老犬向けにリフォームできますか?
A

床の張り替え、スロープ設置、段差解消など、部分リフォームでも対応できます。


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1.老犬と暮らす家(ペットバリアフリー)で大切なこと

元気な今は想像しにくくても、犬は必ず歳をとります。

老化に伴う体の変化を知っておくと、家づくりで何を備えるべきかが見えてきます。

ここからは、老犬と暮らす家で大切なことをポイントを4つ解説します。

  • 老犬になると起きる体の変化
  • 家の中で増える事故・負担
  • 若いうちから備える意味
  • 設計で減らせる負担

前提を押さえ、バリアフリー設計の狙いを明確にしましょう。

1-1.老犬になると起きる体の変化

犬は加齢とともに、足腰が弱り、視力や聴力が衰えていきます。

体温調節も苦手になり、暑さや寒さに弱くなります。

これらの変化により、若い頃は問題なかった家の中の環境が、少しずつ負担やリスクに変わっていきます。

1-2.家の中で事故・負担が増える

体の衰えにより、家の中での事故や負担が増えます。

滑りやすい床での転倒、段差の上り下りの負担、部屋ごとの寒暖差による体調不良などです。

とくに滑りと段差は、弱った足腰に直接ダメージを与えます。

日常の何気ない移動が、負担になっていきます。

1-3.若いうちからバリアフリーを備える意味

老化は避けられないからこそ、若く元気なうちから備える意味があります。

新築やリフォームの段階でバリアフリーを設計しておけば、いざ介護が必要になったとき慌てずに済みます。

段差のない床や滑らない床材は、若い犬の関節を守る効果もあります。

早めの備えは、今と将来の両方に役立ちます。

1-4.設計の工夫で老犬の負担は減らせる

滑り・段差・寒暖差といった負担は、間取りと設備の工夫で減らせます。

段差解消、滑らない床、生活動線の集約、温度差対策などが具体的な打ち手です。

次から、移動・生活動線・介護の順に具体策を見ていきましょう。

2.移動の負担を減らすバリアフリー設計

老犬にとって最大の負担は、家の中の移動です。

ここからは、移動の負担を減らす設計ポイントを3つ紹介します。

  • 段差を減らす・スロープを設ける
  • 階段を使わないワンフロア設計
  • 滑りにくい床材の選び方

移動が楽になれば、老犬は最期まで自分の力で暮らしやすくなります。

2-1.段差を減らした間取り・スロープを設ける

室内の段差は、できる限りなくすのが基本です。

どうしても生じる高低差には、スロープや緩い勾配を設けて上り下りの負担を減らしましょう。

玄関の上がり框も低く抑えると、庭や外への出入りが楽になります。

段差ゼロを目指す設計が、老犬の暮らしを支えます。

2-2.階段を使わず生活できるワンフロア設計

老犬にとって、階段の上り下りは負担であり、転落の危険もあります。

平屋や、1階だけで生活が完結する設計(寝る・食べる・排泄が1フロア)にすると、階段を使わずに暮らせます。

2階建ての場合も、1階に寝室・トイレ・水回りをまとめておけば、老犬が階段を使う必要がなくなります。

2-3.滑りにくい床材を選ぶ

滑る床は、老犬の関節を痛め、転倒の原因になります。

滑りにくく傷に強い床材(ペット用フローリング、コルク、クッションフロアなど)を選びましょう。

クッション性のある床材なら、万一転んだときの衝撃もやわらげられます。

今使っている家でも、部分的な張り替えで対応できます。

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3.老犬が快適に過ごす生活動線と温度環境

老犬が快適に過ごす生活動線と温度環境

移動の負担を減らしたら、次は生活動線と温度環境を整えましょう。

具体的には以下の3点です。

  • 寝床・トイレ・水飲み場の配置
  • 温度差をなくすヒートショック対策
  • 庭・屋外への出入りやすさ

日々の動線と室温は、老犬の体調を左右する大切な要素です。

3-1.寝床・トイレ・水飲み場を近くにまとめる

足腰が弱った老犬は、長い距離の移動が負担になります。

寝床・トイレ・水飲み場を近い場所にまとめると、少ない移動で生活が完結します。

トイレは複数箇所に設けるのも有効です。

間に合わずに粗相してしまうことを減らせます。

3-2.温度差をなくす

部屋ごとの寒暖差は、老犬の身体に負担をかけます。

断熱性能を高め、全館空調などで家全体の温度差をなくすと、ヒートショックのリスクを減らせます。

夏は熱中症、冬は冷えが大敵です。

人にとっても快適な温度環境は、老犬にとっても暮らしやすい環境になります。

3-3.庭・屋外へ出入りしやすくする

老犬になっても、日向ぼっこや外気浴は良い刺激になります。

庭や屋外へ段差なく出入りできるようにし、掃き出し窓やスロープで外に出やすくしておきましょう。

外に出る負担が小さければ、排泄や気分転換のために外に出る習慣を保ちやすくなります。

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4.介護を見据えた設備・スペースの工夫

老犬期には、介護のしやすさも家に求められます。

ここからは、介護を見据えた工夫を3つ紹介します。

  • 介護・お手入れスペースの確保
  • 介助しやすい通路幅・ドア幅
  • 見守りやすいレイアウト

人が世話をしやすい環境は、老犬の生活の質にも直結します。

4-1.介護・お手入れスペース(足洗い・シャンプー)を設ける

介護・お手入れスペース(足洗い・シャンプー)を設ける

老犬期は、足洗いやシャンプー、お手入れの頻度が増えます。

土間や洗い場など、介護時に体を洗いやすい水回りスペースを設けておくと、日々のケアが楽になります。

立ったまま作業できる高さの洗い場にすると、介助する人の腰の負担も軽くなります。

4-2.人も介助しやすい通路幅・ドア幅を確保する

人も介助しやすい通路幅・ドア幅を確保する

老犬を抱きかかえて移動したり、介護カートを使ったりする場面が増えます。

通路幅・ドア幅を広めに確保しておくと、介助や車椅子・カートの通行がスムーズになります。

大型犬の場合はとくに、抱きかかえての移動を想定した余裕が必要です。

4-3.見守りやすいレイアウトにする

見守りやすいレイアウトにする

重要なのは、老犬の体調の変化に早く気づけるかどうかです。

家族の目が届くリビング近くに老犬の居場所を置くなど、日常的に見守りやすいレイアウトにしましょう。

留守がちな家庭では、見守りカメラを設置しやすい配線計画も考えておくと安心です。

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5.【具体例】老犬と暮らすバリアフリーの間取りパターン

ここまでの工夫を、実際の間取りに落とし込んでみましょう。

ここからは、代表的な3つの間取りパターンを紹介します。

  • 平屋:段差ゼロで生活が完結する
  • 1階完結型:2階建てでも1階だけで暮らせる
  • リビング中心に寝床・水・トイレを集約

ぜひ、間取りづくりの参考にしてください。

5-1.平屋:段差ゼロで生活が完結する間取り

平屋:段差ゼロで生活が完結する間取り

平屋は、段差のないワンフロアで、寝る・食べる・トイレ・庭への出入りがすべて完結します。

階段がなく移動距離も短いため、老犬に最も優しい構造です。

見通しがよく、家族が老犬の様子を把握しやすいのも利点です。

5-2.1階完結型:2階建てでも1階だけで暮らせる間取り

1階完結型:2階建てでも1階だけで暮らせる間取り

2階建てでも、1階に寝室・トイレ・水回りをまとめれば、老犬が階段を使わず1階だけで暮らせます。

家族の居室が2階にあっても、老犬の生活空間を1階に集約すれば負担を抑えられます。

土地の広さが限られ平屋が難しい場合の、現実的な選択肢といえるでしょう。

5-3.リビング中心に寝床・水・トイレを集約した間取り

リビング中心に寝床・水・トイレを集約した間取り

リビングを中心に、老犬の寝床・水飲み場・トイレを近接して配置する間取りです。

家族が過ごすリビングのそばに生活拠点をまとめることで、見守りながら介護しやすくなります。

移動距離が短く、体調の変化にも早く気づけるレイアウトです。

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ここまでの代表例から、
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6.老犬のためにおすすめなハウスメーカー

家を建てる際は、犬との暮らしを得意としているハウスメーカーに依頼することで、床の滑りや家の中の温度差といった、老後に差が出る部分を設計の段階から相談できます。

ここからは老犬のためにおすすめなハウスメーカーを3社を紹介します。

6-1.ブリリアントホーム

ペット共生住宅「Doggy Mode(ドギーモード)」を展開する、株式会社リビングライフ・イノベーションのブランドです。

獣医師が監修し、犬種ごとにプランを分けています。

犬種の特性をまとめた「ワンちゃんカルテ」では、ゴールデンレトリバーの関節疾患の多さまで踏み込んでいます。

床に使うのは、滑りにくくクッション性と撥水性のあるクッションフロアや、タイルカーペットです。

関節に負担がかかりやすい犬種ほど、床の選び方が重要となります。

参考:ブリリアントホーム「Doggy Mode」

6-2.ミサワホーム

木質パネル接着工法を主力とする大手メーカーです。

愛犬に合わせた住まいのプランニングを無料で提案しています。

犬向けに重視するのは、以下の3つです。

  • 人のいる場所に居場所をつくること
  • 低い位置の温度に気をつけること
  • 階段の傾斜をゆるくすること

床に近いほど冬は冷えますし、階段は足腰が弱ると真っ先に負担になる場所です。

この部分への備えができていると、老犬に優しい住まいとなります。

参考:ミサワホーム「犬と暮らす家・猫と暮らす家」

6-3.ヤマト住建

高気密・高断熱の「エネージュ」を主力とする木造メーカーで、愛犬家住宅コーディネーターが在籍しています。

床には塗装をしていない無垢材を使います。

滑りにくく、足腰が弱ってからも歩きやすい床です。

第一種熱交換気システムが標準で、およそ2時間で家じゅうの空気が入れ替わります。夏場などのにおいが気になる時期にも、快適な室内環境を保ちます。

参考:ヤマト住建「ペットと住まう家」

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まとめ

この記事のポイントを整理すると、次のとおりです。

  • 老犬の家づくりは、段差をなくしワンフロアで生活を完結させることがカギ
  • 滑りにくい床材で転倒・関節への負担を防ぐ
  • 寝床・トイレ・水飲み場を近くにまとめ、移動の負担を減らす
  • 断熱・全館空調で温度差(ヒートショック)をなくし、庭へも段差なく出入りできるように
  • 介助しやすい通路幅・お手入れスペースを確保し、見守りやすいレイアウトにする

愛犬が最期まで穏やかに暮らせる家は、プロと相談しながら具体化するとスムーズで
す。

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この記事の編集者

「家づくりのとびら」編集部

NTTデータグループ会社が運営する注文住宅相談サービス「家づくりのとびら」編集部です。難しい住まいづくりの情報を、わかりやすく正確にお伝えします。記事は不動産鑑定士や宅地建物取引士などの不動産専門家による執筆、監修記事がメイン。初めての住まいづくりをサポートします!

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