家族が集う明るく広々とした2階のLDK

以前は賃貸のマンションで暮らしていたYさんご夫妻。

「将来、生まれてくる子どもが歩き始めるまでには戸建住宅に引っ越したい」と考え、建売住宅も含めて検討。マンションと比べて1軒家は寒そうなイメージがあったことから断熱性能を重視したところ、建売には満足のいくレベルものがなく、注文住宅で進めることにしました。購入した土地は43㎡。限られたスペースを無駄なく利用しながら3階建て3LDKの間取りでプランニングを進めました。

育児の場として重要な役割を担うリビングは2階に設置。当初2階に予定されていた浴室を別のフロアに移すことで広々としたスペースを確保しています。

また、リビングの南側には横すべり出し窓を採用し、自然光だけでなく風の流れも取り入れられるように配慮。壁紙など、白と基調とした内装の効果もあり、明るく過ごしやすい空間を実現しています。

さらに特徴的なのが、洗面スペースです。浴室まわりに設けるのが一般的ですが、こちらの邸宅では施主の希望によってリビングから続くキッチンエリアの角に設置。扉のないオープンなつくりとなっており、家事動線に支障なく使用できます。

当初予定されていた1階につくるよりも、寝室などがある3階からのアクセスがよい点もメリットとなり、家族のコミュニケーションをより豊かにすることが容易に想像できます。

多くの狭小地住宅で避けられない課題となるのが、居室の広さと収納スペースの両立です。Yさんも「できるだけ多く収納スペースをつくって欲しい」と要望したところ、当人たちは思いもつかなかった階段下のトイレの隣や階段上にも収納スペースが用意され、大変満足している様子。

そのほかにも、収納のためのさまざまな造作家具が設置されており、リビングの一角に設えられた可動棚といった大きなものから、ダイニングテーブルの脇の小物ラック、2階と3階をつなぐ階段壁面の明かり取りを兼ねたシェルフなどの細かなものまで、いずれも使い勝手のよさを感じる仕上がりとなっています。

このように、画一的ではなく住む人の生活スタイルに合わせてアイデアを生かしたカスタマイズができるという点は、注文住宅の魅力の1つであり、メーカーの腕の見せ所でもあるといえるでしょう。

また、メーカーからの提案で取り入れ、使い始めて気に入ったというのが1階の納戸に取り付けた室内用物干しの「ホスクリーン」です。

花粉症ということもあり、洗濯物は室内干しで、どこかの居室を使うことを想定していましたが、こちらを使ってみたところ、その便利さに感動。使用頻度の多い赤ちゃん用品以外の洗濯物は常に納戸に干すスタイルが確立され、生活空間を犠牲にすることのない洗濯環境がもたらされています。