大和ハウスがつくる
理想の邸宅
人生でもっとも大きな買い物ともいえるマイホーム。できるならば予算の枠にとらわれず、注文住宅で細部まで納得のいく家づくりを進めたいもの。そこで今回は、住宅・建設・不動産業界で第1位の売上高を誇る大和ハウス工業を訪問。構造の強さがもたらす自由度の高いデザインや断熱性や防音性に優れた空間づくりといったポイントのほか、普段はあまり語られることのないデメリットとなる部分についても話を伺い、実際の建築事例も2邸紹介いただいた。
目次
取材先情報
大和ハウス工業株式会社
東京西支店
住宅営業所統括所長
福田 聡さん
大和ハウス工業株式会社
東京本店
住宅設計部統括次長
満尾達也さん
大和ハウス工業株式会社
住宅営業所 営業課
林 建夫さん
CASE
住む人のこだわりを満たしながら建てた、最高級クラス軽量鉄骨住宅「xevoΣ PREMIUM(ジーヴォシグマ プレミアム)」の実例を2邸紹介。どちらも最上級の快適さや美しさと、堅牢な住宅性能を高次元で両立している。
邸宅実例 Ⅰ
東京都世田谷区M様の邸宅
施工期間:9カ月
構造:軽量鉄骨
商品・プラン名:xevoΣ PREMIUM
間取り:2階建て 8LDK
世帯人数:4人家族(夫婦、子ども2人、犬)
土地面積:約430平米(約130坪)
延床面積:約330平米(約100坪)
M様は、10年ほど前にこちらの邸宅から徒歩7~8分の場所に家を建てて住んでいらっしゃったお客様。最終的には他社での建築になったが、そのときの提案がご縁となり「定年を迎える前に、終の棲家を建てたい」ということで、福田さんへ声が掛かった。
オーダーは「すべての面で今の家を上回るようにしたい」というもの。この想いはとても強く、非常に高いハードルが目の前に立ちはだかった。
北側が道路に面しており、ファサード(正面外観)づくりに頭を悩ませる立地。外観に強くこだわる施主からの要望に応えるため、キーワードとしたのは「大和ハウスらしくない家」。使用する素材も吟味し、1枚1枚が大きなタイルを色違いで貼り分けたり、屋根はあえてフラットにしたり、普段はあまり使わない大理石を随所に用いたりするなど、かなり個性を重視したデザインを提案している。
玄関のアプローチを最大の見せ場にするような提案をしていたものの、M様は図面を見ても、イメージパースを見ても「想像ができない」とおっしゃるばかり。福田さんとしては満足いただける絶対的な自信があったため、半ば折れていただくような形で玄関作りがなされた。最終的にできあがった実物を目にして「ようやく意味が分かった!」とご満足いただけた。M様にとってもお気に入りの場所となり、毎日のようにこのスペースのキーとなる「見せ階段」に座っていらっしゃるとのこと。
そのほか、仕事柄必要となる防音室のオーディオルームや、ドライバーを思い切り振れる高天井のゴルフシミュレータールームなども好評だ。
邸宅実例 Ⅱ
東京都町田市S様の邸宅
施工期間:7カ月
構造:軽量鉄骨
商品・プラン名:xevoΣ PREMIUM
間取り:2階建て 5LDK
世帯人数:4人家族 (40代夫婦、子ども2人)
延床面積:約200平米(約60.5坪)
住宅展示場で見た大和ハウスの家を気に入り、同じような家が建てたいという希望でお声掛けくださったS様。所有している土地には「がけ条例」に抵触する部分があり、なるべく土を盛ったり鋤いたりせずに建てることがミッション。
高低差の大きな土地のため、特に外構部で苦心。規制の範囲内でどうやって使いやすいスロープをつくるかなど、家そのものよりも難しい設計、工事だった。
お子様の学習スペースやそこへの照度など、実用性をしっかりと備えながらも外から見たデザインにもこだわった家にしたいという希望を強く持っていらっしゃったS様。当初は間取りを固めてから外観をデザインして提案していたが、なかなか納得のいく外観デザインがはまらなかったとのこと。そのため通常の流れに反し、外観デザインを先に決めてからそこに間取りを落とし込むというプロセスで進め、解決していった。
特に寝室はホテルライクにしたいということで、実際のホテルの部屋を参考に間接照明やクロスを工夫。キッチンには海外の「ミーレ」を採用した。途中で新製品のワイド型が発売になり、追加費用をいただいてそちらに変更。結果的にはとてもご満足いただき、変えてよかったと実感。また、キッチン部分だけ床のタイルの色を変えたが、そのスペースだけ別空間のような雰囲気になり、こちらも好評。
窓からみえる隣の実家の和風の庭は、室内からの眺望だけでなく外観との調和も大事にしたいというリクエストに応え、外観には和のテイストを取り入れて対応をしている。
CONCEPT
戸建住宅では鉄骨、木造両方の家づくりを手掛けており、マンションや店舗などの不動産事業などでも圧倒的なノウハウを持ち、「建築の工業化」の先端を走る大和ハウス工業。注文住宅における特色を設計目線を踏まえてお話しいただいた。
満尾さん(設計):
大和ハウスでは鉄骨と木造、両方の家づくりを手掛けていますが、特に鉄骨の住宅では繰り返しの地震にも耐えられる構造の強さが特長です。「xevoΣ(ジーヴォシグマ)」では、揺れをバランスよく吸収する文字のΣ(シグマ)の型をしたデバイスを採用。建築基準法で定められた数値の3.5倍の強度である175kine(震度7相当)で耐震実験を行いましたが、4回繰り返しても問題ないことが実証されています。
こういった高強度の構造が実現できたことによって、大開口部のある設計も可能になりました。デザインの幅が広がることで、かつてない2m72cmという天井高いっぱいの大きな窓にすることもでき、ゆとりを感じる広々とした部屋にすることができます。
満尾さん(設計):
断熱性については、「スタンダード」「ハイクラス」「エクストラ」とランクによって使う断熱材の量を選べるようにしており、木造では等級7まで、鉄骨では等級6まで対応できます。
「スタンダード」でも住宅の断熱性能を示すUA値は0.6未満です。この断熱材は多孔質材料ということもあって吸音性能も高いものです。標準でこの性能なので、特殊な工事を行わずに少し工夫するだけで防音室を創ることが可能で、スペースを犠牲にすることなく遮音性能の高い部屋にできます。こちらもランク分けされているので、本格的な音楽家向けの防音室から、ピアノの音に邪魔されずテレビが見られるリビングまで、幅広く対応できます。
家づくりのとびら編集部追記:
モデルハウスでは、実際のピアノの生音を防音室の内外で聞くことができますが、窓付きの防音室でもかなりの防音ができている部屋の仕様に驚きました!是非展示場などで体験してみてください。
福田さん(営業):
家は完成したら終わりではなく、ライフステージによって求められる役割は変わってくるものです。お子様が成長して別に住むようになってリフォームすることもありますし、場合によっては貸したり売却したりするケースもあるかもしれません。
そういった可変性に柔軟に対応できるのが当社の特色の1つです。私達は住まいに関する事業を多岐にわたって行っているので、改築にしろ、賃貸にしろ、売却にしろ、すべて大和ハウスを窓口としてご相談いただけます。ハウスメーカーでありながら、デベロッパーでもあり、商社としての側面も備えていて、一気通貫で対応ができるのがメリットです。実際にこの点を決定要因として当社を選ぶお客様も多数いらっしゃいますね。
FEATURES
木造、軽量鉄骨、重量鉄骨とさまざまな家づくりに対応し、1邸1邸こだわりに応えた注文住宅を建てることができる大和ハウス。ここでは特徴についてを詳しくお話しいただいた。
満尾さん:
まずデザインの基本としていのが「ノイズレス設計」です。ノイズというのは不要な線などのことで、「引き算による美しさ」を求めています。具体的には、外壁の目地を極力なくしたり、サッシ枠を細くしたりするようにし、場合によっては枠が見えないようにサッシを壁にインセットするようなこともあります。2.72mと高くとれる天井高もデザイン面でのメリットを損ねないよう、ドアや窓なども軒や天井いっぱいまでのサイズものを用いてノイズを消すようなこともしていますね。
また、鉄骨の家は無機的で冷たいイメージを持つ人も多いと思いますが、木材や石を組み込むことで有機的な空間にすることができます。社員でさえ、この家が木造なのか鉄骨なのか見分けがつかないレベルです。
林さん:
主力商品では、耐震性能は最高レベルの3、断熱性についてはUA値が関東地方などでZEH基準となる0.6未満が標準仕様です。
また、設備面ではその年の最新アイテムを使用。キッチンについてはプレミアムキッチンとしてキッチンハウスやEIDAIといった高級キッチンメーカーと共同開発したオリジナルモデルもラインアップしており、従来にはなかった2列での配置も可能です。
私達の事業所に各社の商品を揃えたショールームも用意しておりますので、それぞれのキッチンメーカーに足を運ぶことなく1カ所で比較検討できますよ。
林さん:
大和ハウスでは営業と設計がタッグを組んでお客様と家づくりを進めるのですが、お話を聞くだけでなく、場合によっては実際に暮らしていらっしゃる姿を見に行くこともあります。私達はこれを「ライフミーティング」と呼んでいます。聞いていたことと実際のギャップが埋められるほか、お客様が気づいていない潜在的なニーズを洗い出して新しい家に反映させていくという点でも役立っていますね。
また、設計のクオリティを常に高める施策として社内コンペによる「設計者マイスター制度」というものもあります。さらに高価格帯の家をお求めのお客様には設計者のプロフィールシートを用意し、過去の事例などを比較しながら理想とする家に最適な設計者を選んでいただくことも可能。そこからお話を発展させてニーズを汲み取るようにしていきます。
WEAK POINT
鉄骨、木造とご提案できる幅は広いが、工場で製造するパネルには限界があり、外壁を曲面にしたり中二階をつくったりということは不可能。部材のピッチが決まっていて、この部分を10cmだけ伸ばしてほしいという要望にも対応できない。工業化建築として、一定した品質、施工スピード、職人の腕に左右されることなく建てられるといったメリットがある一方、フレキシブルさに欠けてしまうというデメリットはどうしても発生する。
建築事務所などが得意とするような、傾斜に合わせた家やログハウスのような家には対応できないことが多く、できたとしてもコストが上がってしまう点には注意が必要。
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