グレーと黒で統一したシンプルな見た目と、こだわった間取りで長く住める家に

スクエア型の外観が目をひく邸宅。シンボルツリーとライトアップがアクセントとなり、洗練された雰囲気が印象的です。お家全体のテーマはシンプルでかっこいいを目指しており、外壁はオリジナルカラーの吹き付け。外壁の色に対するこだわりは、建築初期の頃からの要望でした。

内装のデザインにも多くのこだわりがあります。室内はホテルライクをテーマにしており、上質な空間が広がります。全体的に黒とグレーを基調とし、統一感のあるデザインを採用。外壁の色と調和したシンプルなインテリアが魅力です。

冷蔵庫までもグレーを選択し、室内に家電の主張がありません。収納できるものはすべて収納扉の中へまとめ、普段出している家電は炊飯器ぐらいなのだとか。

今回の家づくりで最も費用をかけたのが、フラットルーフ。予算以内では、フラットルーフは難しく、片流れ屋根といった提案もされたが、やはり予算オーバーしてもそこは譲れなかったと語ります。

メンテナンス面ではリスクが高くても、建てたかったデザインに決めました。屋上は60cmの壁を上げて、出られるようにしているとのこと。

一方で、キッチン用の収納棚は使ってみてから後悔したとのこと。電子レンジや炊飯器が置ける場所として設定されている位置は低め。かがまないといけないので、ご夫妻には合わなかったようです。

この家が建っている土地は変形地でありながら、その特性を生かした設計が進められました。景色が遮られないように窓を配置し、広がる風景を家の中からでも楽しめるようになっています。

また、立地選びも重要なポイントの１つ。紀の川市を選んだ理由は、子育てに適した環境が整っていることでした。子育て支援の取り組みにも充実しており、のびのびと成長できる点は大きな魅力です。

将来を見据え、１階で生活が完結できるように寝室を配置し、２階は子ども部屋のみとすることで、将来は平屋として暮らせる工夫もされています。現在はほとんど遊び場となっているものの、成長に合わせて友人と過ごす時間やプライベートな場所としても使えます。

将来的に平屋で生活するために取り付けたのが階段の扉。ホテルライクな部屋を実現するためにも、階段の存在感はなくしたい。廊下には２カ所の収納が並んでいますが、階段の扉を閉めると、収納スペースと同様に周囲に溶け込みます。

バスルームさえもグレーに統一させ、高い位置にあるシャワーは機能性とデザイン性を併せ持ち、ボタンを押すだけで水が出るため、お子様でも使いやすいものを選択しています。

「浴槽は小さくてもいいから、洗い場を広く取りたかった」とのことでしたが、足を伸ばせるほどの広さがあり、十分くつろぐことも可能です。

ご夫妻のこだわりと工夫が詰まったこの邸宅は、家族が笑顔で過ごせる理想の住まいの形といえるでしょう。