- 変更日:
- 2024.09.17
注文住宅の建築依頼先を探すとき、「ハウスメーカーと工務店の価格差はどの程度なのだろうか」と、気になっている方も多いのではないでしょうか。
設備や仕様、エリアにもよりますが、一般的にハウスメーカーの坪単価は工務店よりも20万~50万円程度高額な傾向にあります。
同じ延床面積の住宅を建てても、建築依頼先によって価格差が1,000万円以上開くこともあるでしょう。
家づくりで予算オーバーしないよう、この記事では、注文住宅の建築依頼先を決める前に知っておくべき以下の内容を解説します。
この記事でわかること
- ハウスメーカーと工務店の価格差
- ハウスメーカーが工務店よりも高い理由
- 工務店のほうが割高になるケース
ハウスメーカーと工務店の選び方についても解説するので、ぜひ最後までご覧いただき、自分に合った建築依頼先を見つけるヒントにしてくださいね。
まとめて依頼
ハウスメーカーと工務店の違いやそれぞれのメリット、選び方について知りたい方はこちらの記事もご覧ください。
1.ハウスメーカーと工務店の価格差はどの程度?
注文住宅の坪単価は、一般的なハウスメーカーと工務店で20万~50万円程度の差があります。
設備や仕様、エリアにもよりますが、ハウスメーカーのほうが工務店よりも高い傾向にあり、具体的にはそれぞれ以下が相場といわれています。
ハウスメーカー・工務店の坪単価相場
- ハウスメーカー:70万~100万円
- 工務店:50万~80万円
ハウスメーカー・工務店の、延床面積ごとの建築費目安は、以下をご覧ください。
延床面積 | ハウスメーカー | 工務店 |
---|---|---|
30坪 | 2,100万~3,000万円 | 1,500万~2,400万円 |
40坪 | 2,800万~4,000万円 | 2,000万~3,200万円 |
50坪 | 3,500万~5,000万円 | 2,500万~4,000万円 |
60坪 | 4,200万~6,000万円 | 3,000万~4,800万円 |
ただし、上記は坪単価相場で計算しています。
坪単価には「建物本体工事費」しか含まれていないケースが多いため、実際にはもっと費用がかかる点には注意してください。
注文住宅にかかる費用項目と内訳
- 建物本体工事費…70%程度
- 付帯工事費…20%程度
- 諸費用…10%程度
また、ハウスメーカーによっては坪単価が100万円を超えるケースもあります。
希望する予算で注文住宅を建てるために、まずは自分が建てたい家の具体的な住宅プランを比較してみましょう。
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2.ハウスメーカーが工務店よりも高い7つの理由
ハウスメーカーが工務店よりも割高になりやすいのは、単にネームバリューの高さだけが原因ではありません。
次の理由により、住宅にかかる費用総額が高くなっていることが多いです。
ハウスメーカーが工務店よりも高い理由
- 研究開発費に多額を投入しているから
- 大規模な宣伝活動を実施しているから
- 工事を外注しているから
- ハイグレードの資材・設備を標準的に使用しているから
- 人件費がかさむから
- アフターサービスに注力しているから
- モデルハウスに多額の費用をかけているから
各理由について解説します。
2-1.研究開発費に多額を投入しているから
ハウスメーカーではオリジナルの構法や資材などを開発するために、多額の研究費を投入しています。
研究開発に取り組む工務店もあるかもしれませんが、ハウスメーカーは実大実験や専門機関との共同実験など、大規模な研究をすることが多いためかかる費用の規模が違います。
研究開発費に費用がかかる分、建築費は割高になります。
「損をしている」と感じるかもしれませんが、高い技術力と高性能の資材を駆使して建てた住宅は安心かつ快適に暮らせるため、消費者にとっても価格だけでは測れないメリットになるといえます。
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2-2.大規模な宣伝活動を実施しているから
ハウスメーカーは、全国規模の大規模な宣伝活動を実施していることが多いです。
テレビコマーシャルやインターネット広告、雑誌や新聞での広告など、さまざまなメディアで宣伝活動を実施しています。
企業としての出費が増えるため、オーナーが支払う費用も増える傾向にあります。
しかし、ハウスメーカーが大規模な宣伝活動を実施していることは、オーナー側にとってデメリットばかりではありません。
大々的に宣伝することで、ハウスメーカーの特徴や新技術、新提案などを少ない労力で理解できるようになります。
ハウスメーカーがまったく宣伝活動をしなかったら、消費者は一つひとつのハウスメーカーのホームページやカタログを調べ、どのハウスメーカーが希望に合っているのか調べなくてはいけません。
わずかな労力で多くの情報を取り入れるためにも、オーナーにとってもハウスメーカーの宣伝活動には意味があるといえるのです。
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2-3.工事を外注しているから
ハウスメーカーでは、実際に工事を担当するスタッフは、関連会社や工務店に外注していることがあります。
スタッフを外注すると手数料が発生するため、工務店や技術者に直接依頼するよりも費用がかさむことが多いようです。
しかし、スタッフを外注することにもメリットがあります。
雨や台風が長引いたりスタッフが病気・ケガなどで働けなくなったりしたときには適時、人員が補充されるため、工期に影響が生じにくくなります。
一方、スタッフ数に限りがある工務店では、天候やスタッフの病気・ケガにより工期が長引くことも想定されるでしょう。
スケジュール通りの竣工を希望するなら、ハウスメーカーのほうが適しているかもしれません。
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2-4.ハイグレードの資材・設備を標準的に使用しているから
ハウスメーカーでは、標準仕様でもハイグレードの資材・設備を使用している傾向にあります。
そのため、特にオプション仕様を選択しなくても、価格が高額になることが多いです。
一方、工務店の標準仕様は、ハウスメーカーと比べるとグレードが低めであることが多いようです。
システムキッチンやユニットバスのメーカーでも、特にハイグレードのものではなくスタンダードクラスが選ばれます。
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2-5.人件費がかさむから
ハウスメーカーでは、多くの専門スタッフが在籍しています。
設計士やインテリアコーディネーター、エクステリアコーディネーターなど、家づくりに関わるさまざまな領域の専門家がいます。
また、広報や会計、人事などの消費者からは見えないところで働くスタッフも多いです。
ハウスメーカーのほうがスタッフは豊富かつ分業しているため、人件費がかさみ、企業側の出費が割高になり、住宅価格も割高になることがあります。
一方、工務店では各スタッフが複数の業務を担当しているため、ハウスメーカーと比べると人件費は少ないと考えられます。
ただし、特定の業務に特化したスペシャリストが少なく、期待するようなレベルのアドバイスを得られないこともあるでしょう。
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2-6.アフターサービスに注力しているから
ハウスメーカーでは30年、60年といった長期的なスパンのアフターサービスを提供していることがあります。
ハウスメーカーのなかでは一定条件を満たせば無償で点検やメンテナンスを提供しているところもありますが、これらの点検やメンテナンスにも本来は費用がかかっているはずです。
つまり、裏を返せばアフターサービスが充実しているハウスメーカーは、アフターサービスにかかる費用を建築費に反映しているともいえます。
その分の費用はかさみますが、長期的な安心を得られるのも事実であるため、一概に「割高」とは言い切れないでしょう。
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2-7.モデルハウスに多額の費用をかけているから
ハウスメーカーによっては、全国に多くのモデルハウスを建てています。
一般的なモデルハウスは標準仕様よりも広めで、設備もグレードの高いものを使っていることが多いため、高額な建築費がかかります。
モデルハウスの建築費負担により、伴って住宅価格も工務店と比べると割高になるかもしれません。
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以上が、ハウスメーカーが工務店よりも建築費が高くなりやすい理由です。
ただし、中には上記のような費用を抑えること建築費を抑える工夫をしているハウスメーカーもたくさんあります。
同じような要望を伝えても、ハウスメーカーによって見積金額に大きな差が出ることはよくあること。
大事なのは、複数のハウスメーカー・工務店の住宅プランを比較し、「自分が建てたい家」の相場をつかむことです。
しかし、全国に数万社あるといわれているハウスメーカー・工務店を自分たちだけで1社ずつ調べ、問い合わせていくのは非常に手間や時間がかかり大変です。
時には、聞きたくない営業トークに付き合わないといけない場面も出てくるでしょう。
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3.工務店のほうがハウスメーカーよりも割高になるケース
一般的には、ハウスメーカーのほうが工務店よりも建築費が高くなることが多いですが、状況によっては工務店のほうが割高になることもあります。
例えば、次のようなケースでは、工務店のほうが建築費はかさむ可能性があります。
工務店のほうがハウスメーカーよりも割高になるケース
- ハイグレードの資材・設備を選択する場合
- 造作家具が多いフルオーダーの場合
- 著名建築家に依頼する場合
- 工期が長引く場合
それぞれのケースについて詳しく見ていきましょう。
3-1.ハイグレードの資材・設備を選択する場合
ハイグレードの資材や設備を選択する場合は、その分、費用がかさみます。
例えば、ほとんどの設備においてオプション仕様を選んだり、選択肢にない資材・設備を依頼主自身で購入して設置してもらったりするときは、多額の追加費用がかかり割高になってしまうでしょう。
なお、同じ資材・設備でも、まとめて購入すると単価が割安になります。
ハウスメーカーではハイグレードの資材や設備を使う傾向にありますが、まとめて購入しているため、工務店や個人が個別に購入するよりは安価に購入・設置できる可能性があります。
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3-2.造作家具が多いフルオーダーの場合
造作家具を多数作ってもらう場合も、費用はかさみます。
造作家具なら壁や床にマッチした素材や色味、希望通りの大きさの建具に仕上がりますが、費用が割高になる点に注意しましょう。
なお、造作家具はどこで注文しても費用がかさむため、ハウスメーカーで依頼する場合でも総建築費が割高になります。
コストを抑えたいときは、既存の家具を利用できないか検討してみましょう。
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3-3.著名建築家に依頼する場合
著名な建築家に設計を依頼すると、その分、費用がかさみます。
こだわりの住宅を建てられるのは魅力ですが、予算が少ない場合は厳しい選択といえるでしょう。
なお、著名な建築家に依頼するときは、今までの作品を見て、好みに合っているか確認しておくことが大切です。
建築家によって得意とするテイストが異なるため、建築家選びを間違えると、希望する住宅に仕上がらない可能性があります。
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3-4.工期が長引く場合
工務店は在籍しているスタッフだけで対応することが多いため、「雨天で作業できない日が続いた」「設計や設備のプランを途中で変更してもらった」などの事情が発生すると、工期が長引くこともあります。
工期が長引くと、その分、人件費がかさみ、場合によっては追加費用が発生するかもしれません。
不安な場合は、事前に追加費用や工期についても確認しておきましょう。
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4.ハウスメーカー・工務店の選び方
最後に、ハウスメーカー・工務店それぞれに向いている人の特徴を解説します。
ハウスメーカー |
|
---|---|
工務店 |
|
どちらを選ぶか迷ったときは、ぜひ参考にしてみてください。
4-1.ハウスメーカーに向いている人
次のいずれかに該当する人は、ハウスメーカーに依頼するほうが高い満足を得られやすいでしょう。
ハウスメーカーに向いている人
- 安心を得たい
- 平均以上のクオリティを求めたい
- 短期間で建てたい
有名ハウスメーカーならネームバリューが高いため、全国的な知名度のない工務店に依頼するよりは、安心して依頼できるのではないでしょうか。
お客さま向けの窓口が設けられていることも多く、万が一、トラブルが起こったときでも、すぐに相談できます。
また、企業規模が大きいため、倒産しにくい点も安心できる理由です。
企業が倒産してしまうと、長期的なアフターサービスを得られなくなる可能性があり、最悪の場合、未完成のまま工事が後継されないリスクもあります。
ハウスメーカーの場合、建築に大勢の人が関わるため、個人の技量に左右されにくく、安定した品質で仕上がるのも魅力です。
人員が多いため、比較的短期間で竣工する傾向にもあります。
4-2.工務店に向いている人
次のいずれかに該当する場合は、工務店のほうが向いている可能性があります。
工務店に向いている人
- 価格を抑えたい
- 間取りやデザインにこだわりたい
一般的に工務店の建築費はハウスメーカーよりも低いため、価格にこだわる場合は工務店がよいでしょう。
ただし、最近では注文住宅の中にも「セミオーダー住宅」や「規格(企画)住宅」といった、比較的安価なプランが出てきています。
また、間取りやデザインに特別なこだわりがある場合も、工務店のほうが柔軟に対応してくれる傾向にありますが、工務店の力量によって差は出ます。
どちらに建築依頼をするにせよ、まずはハウスメーカー・工務店の情報を集め、実際の住宅プランをもらうことから始めましょう。
まとめ
ハウスメーカーと工務店の建築費には価格差があり、ハウスメーカーのほうが割高な傾向にあります。
しかし、理由として研究開発費やハイグレードな設備費などが含まれていることを考えると、一概に「高い」とは言い切れません。
ご自身の要望や予算と照らし合わせ、時には無料サポートサービスも活用しながら、効率よく・楽しく家づくりを進めてくださいね。
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