- 変更日:
- 2024.08.09
注文住宅を検討している方の中には、「とにかく安く家を建てる方法を知りたい」と考えている方も多いのではないでしょうか。実際のところ、いくつかのポイントを押さえることで、家の建築費用を抑えることは可能です。
安く家を建てる方法
- シンプルな形状の家にする
- 屋根の勾配を低く抑える
- 二階建てにする
- 壁を減らす
- 標準仕様を採用する
- 水回りを1箇所にまとめる
- 打ち合わせ回数を減らす
ただし、一般的な新築住宅よりも費用を抑えると、それなりにリスクもあるため、注意点にも目を向けつつ検討してください。
この記事わかること
- 安く家を建てる方法
- 安く家を建てるときの注意点
- 安く家を建てるときにおすすめのハウスメーカー
費用を抑えるコツや注意点を把握しておけば、住宅プラン作成において、自分は何を優先すべきかを整理しやすくなります。
この記事で注文住宅の費用を上手に抑えるコツをつかみ、費用と住み心地のバランスがとれたマイホームを手に入れましょう。
注文住宅がどのような工程で建つのか知りたい方は「注文住宅の流れ」の記事もご覧ください。
1.安く家を建てる7つの方法
少しでも安く家を建てたいときは、次の7つの方法を実践してみてください。
安く家を建てる方法
- シンプルな形状の家にする
- 屋根の勾配を低く抑える
- 二階建てにする
- 壁を減らす
- 標準仕様を採用する
- 水回りを1箇所にまとめる
- 打ち合わせ回数を減らす
それぞれの方法を実践すると、なぜ住宅価格が安くなるのか、以下より1つずつ説明します。
1-1.シンプルな形状の家にする
住宅の形状が複雑になればなるほど、住宅価格は高額になります。
複雑な形状が高額になる理由
- 必要な資材が増えるから
- 角の処理作業が増えるから
住宅価格を少しでも安くしたいなら、正方形や長方形で凹凸のないシンプルな形状にしましょう。
凹凸がないと資材を最小限で抑えられるだけでなく、作業の手間も軽減できます。
1-2.屋根の勾配を低く抑える
屋根の勾配にも注意が必要です。
大きな勾配が高額になる理由
- 壁の面積が広くなる分、資材の量が増えるから
- 屋根材の面積が広くなるから
同様の理由から、天井が高い住宅や吹き抜けのある住宅も住宅価格が高額になりがちです。
住宅価格を極力抑えるのであれば、勾配を低く抑え、天井高は標準的な高さにしましょう。
1-3.二階建てにする
住宅価格を安くするなら、2階建てがおすすめです。
2階建て以外の住宅が高額になる理由
【平屋】
- 屋根面積が広くなりがちだから
- 広い土地面積が必要だから
【3階建て以上】
- 追加費用で構造計算が必要だから
- 地盤改良や補強に費用がかかるから
例えば、床面積が100平米の住宅を建てるとしましょう。
1階と2階の構造が同じ2階建て住宅なら、屋根材は床面積50平米に対応する分だけ必要です。
しかし、平屋の場合は、床面積100平米に対応する屋根材が必要となるため、2階建て住宅より割高になります。また、必要な土地も広くなるため、特に都市部で住宅を建てるときは、予算が大きく跳ね上がってしまうでしょう。
なお、住宅の階数が多いほど、1階あたりの床面積(≒屋根面積)は減らせます。しかし、3階建て以上の住宅は2階建て住宅より割高なことが一般的です。
なぜなら、3階建て以上の住宅を建てるときは木造・鉄筋コンクリート造を問わず構造計算が必要だから。ちなみに、木造2階建て住宅を建てるときには構造計算は不要です。
また、3階建ては2階建てよりも単位面積あたりの重量が大きくなるため、地盤改良や補強が必要になることもあります。少しでも住宅価格を抑えたいときは、2階建てを選びましょう。
1-4.壁を減らす
住宅価格を抑えたいときは、外壁や内壁にも注目してみてください。
壁が多いと高額になる理由
- 外壁面積が広いと、その分外壁材が必要になるから
- 内壁(間仕切り)の数が多いと、その分内壁材が必要になるから
屋根の勾配や天井高、住宅の形状に注意すると外壁を減らせます。
また、部屋数や収納スペースを減らすと内壁も減り、住宅価格を抑えられます。部屋を減らすと使い勝手が悪くなりそうですが、カーテンやふすまなどで間仕切りすれば間取りの自由度が増え、家族構成やライフステージの変化に対応しやすくなるでしょう。 内壁が少ないと住宅全体が開放的な雰囲気になるため、あえて数を減らす方もいます。
1-5.標準仕様を採用する
ハウスメーカーに住宅建築を依頼する場合、まずはベースとなる住宅商品を選ぶことが一般的です。その後、オーダーメイドの家具(造作家具)や仕様をプラスしたり、オプションプランを選択したりすることで、家族のこだわりを実現する住宅に仕上げていきますが、この工程で予算オーバーになる方は多いです。
オーダーメイド・オプションが高額になる理由
- 追加費用が発生するから
- 洗練されたイメージ写真に憧れて、不要なものまで付けやすいから
少しでも安く住宅を建てたいのであれば、規格住宅を検討するか、標準仕様でも満足できるハウスメーカーを選び、オプションやオーダーメイドを利用しないようにしましょう。
1-6.水回りを1箇所にまとめる
洗面所や浴室、トイレ、キッチンなどの水回りは、できれば1箇所にまとめましょう。
水回りがバラバラだと高額になる理由
- 設備費用と工事費用がまとめられないから
水回りが1箇所にまとまると、上下水管などの設備費用が抑えられるだけでなく、配管工事費用も抑えられます。
2階以上にも水回り設備を作るときは、1階の水回りの真上に配置することで、設備費用と工事費用を削減できるでしょう。
ただし、間取りや家族構成によっては、水回りがまとまると生活が不便になる可能性もあります。家族やハウスメーカーの担当者と話し合い、費用と利便性のバランスを取ることが大切です。
1-7.打ち合わせ回数を減らす
ハウスメーカーとの住宅プラン作成の打ち合わせは、少ないほうが費用を抑えられます。
打ち合わせが多いと高額になる理由
- 住宅価格には人件費も含まれるから
打ち合わせ回数が減ると住宅価格を抑えられるだけでなく、住宅完成までの期間も短縮できます。
担当者との打ち合わせ回数が増えれば増えるほど、人件費がかさみ、住宅価格やスケジュールにも反映されるので注意しましょう。
ただし、無理に打ち合わせ回数を減らすと、希望する住宅を実現できない可能性があります。打ち合わせ回数を減らし、なおかつ満足度の高い住宅を完成させるためにも、事前に家族でしっかりと話し合って間取りやこだわりの設備などを決めておくことが大切です。
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2.安く家を建てるときのリスク
住宅は安ければいいというものではありません。
YOUTUBEやSNSで「500万円~1,000万円で家を建てた」という話を聞くと、つい何も考えずに手を出したくなりますが、安いということは、設備や資材など、何かしらのグレードが下がるということです。
そうなると、暮らし始めてからの利便性や快適性が低下する可能性があります。家族の希望とかけ離れてしまう場合には、マイホームに対して愛着がわきにくくなるかもしれません。
また、次のようなリスクもあります。
安く家を建てるときのリスク
- 平屋の選択が難しくなる
- ハウスメーカーの選択肢が少なくなる
- ランニングコストがかさむことがある
- 収納スペースが減ることもある
それぞれのリスクを説明します。
2-1.平屋の選択が難しくなる
1-3でも解説したとおり、平屋は2階建てよりも割高になる傾向にあります。住宅価格を抑えたいときにはおすすめの選択肢ではありません。
しかし、長期にわたって暮らせる家づくりを目指すなら、平屋は優れた住宅です。家屋内に段差がほとんどないので、小さな子どもからお年寄りまで暮らしやすいことや熱効率が高いこと、住宅のメンテナンスがしやすいことなど、メリットも多数あります。
価格だけにこだわるのではなく、将来の暮らしもイメージしながら家づくりをすすめていきましょう。
2-2.ハウスメーカーの選択肢が少なくなる
住宅価格の安さを優先してハウスメーカーを選ぶと、選択肢が減ってしまいます。
建築を依頼したいハウスメーカーが見つかっても、そのハウスメーカーの坪単価では家族の希望を実現できない可能性があります。
2-3.ランニングコストがかさむことがある
住宅価格が安いハウスメーカーに依頼すると、アフターサービスが充実していない傾向にあります。
また、住宅商品ごとにアフターサービスの内容が変わるハウスメーカーでは、低価格帯の住宅商品はアフターサービスが希薄でメンテナンス費用や点検費用がかさみ、ランニングコストが割高になることが多いです。
住宅価格が安くても、ランニングコストがかかる住宅は維持管理が難しくなってしまいます。アフターサービスにも注目して、ハウスメーカーや住宅商品を選びましょう。
2-4.収納スペースが減ることもある
住宅価格を抑えるには、なるべく壁を減らす必要があります。そのためには、部屋数や収納スペースを減らさなくてはいけません。
予算以内に収めるために収納スペースを減らしてしまうと、クローゼットを後付けしたり、タンスなどの収納家具を購入したりする必要が生じ、かえってコストがかかる可能性があります。
住宅価格を抑えたいときでも、家族に必要な収納スペースは確保しておきましょう。
リスクを回避しながら住宅プランを立てたいときにも、無料オンライン相談サービス「HOME4U 家づくりのとびら」がおすすめです。
専門アドバイザーは、過去に多数の住宅プランを提案してきた注文住宅のプロなので、さまざまな「実際にあった失敗談・成功例」を把握しています。
先人の経験談を把握しておけば、自分で住宅プランを立てる際にも大きく役立つはずですよ。ぜひお気軽にご相談ください。
3.安く家を建てるハウスメーカー選びのチェックポイント
安く家を建てるハウスメーカーを選ぶ際には、次のチェックポイントを基準に選んでください。
安く家を建てるハウスメーカー選びのポイント
- 標準仕様が好みに合うか
- アフターサービスが充実しているか
- 規格住宅やセミオーダープランがあるか
それぞれのチェックポイントを説明します。
3-1.標準仕様が好みに合うか
標準仕様が好みに合うと、ほぼオプション仕様を選択せずに済みます。追加費用も発生しにくくなり、価格を抑えて家族のこだわりを実現できます。
なお、住宅展示場のモデルハウスはオプション仕様を使っていることが多いです。気になる設備は標準仕様かどうかを確認し、住宅商品の素の状態を理解しておきましょう。
3-2.アフターサービスが充実しているか
アフターサービスが充実していないハウスメーカーや住宅商品を選ぶと、メンテナンスや点検のコストがかさみ、長期的に見れば割高になることがあります。
ハウスメーカーや住宅商品を決める前に、購入後のサービスもチェックしておきましょう。
3-3.規格住宅やセミオーダープランがあるか
規格住宅やセミオーダープランのあるハウスメーカーなら、フルオーダーより割安に住宅を建てられるだけでなく、選択によっては家族のこだわりを実現しやすくなります。
また、工事内容や設備がほぼ決まっているため、打ち合わせ回数も減らせます。
以下より安く家を建てる際におすすめのハウスメーカーを3社ご紹介しますが、HOME4U 家づくりのとびら プラン作成依頼サービスなら、あなたに合ったハウスメーカーがスマホから簡単にわかるうえ、実際の住宅プランを複数比較できます。
同じような見積もり金額でも、ハウスメーカーによって費用項目は異なるため、「A社は〇〇込みで総額を出しているのに、B社には含まれていない」というケースが多々あります。
まずはHOME4U 家づくりのとびら プラン作成依頼サービスで住宅プランを比較し、効率的にハウスメーカー探しをスタートさせてください。
4.安く家を建てるおすすめのハウスメーカー
安い家は平均的な費用で家を建てるよりも選択肢が少なく、ランニングコストがかさむ、収納スペースが減るなどのリスクも高くなります。
しかし、実績が多く、豊富な経験値があるハウスメーカーを選べば、コストを抑えて理想のマイホームを実現することも夢ではありません。
おすすめのハウスメーカーを紹介します。
- タマホーム
- アイフルホーム
- ヤマダホームズ
以下より1社ずつ特徴をお伝えします。
4-1.タマホーム
タマホームでは、無駄なコストを抑えつつ高い住宅品質を実現する住宅商品「大安心の家」を提供しています。
「大安心の家」は自由設計で外観のバリエーションも多く、なおかつ最長60年の保証にも対応しているので、充実したアフターサービスを受けられます。
また、さらにコストを抑えた「木麗な家」は、敷地や予算、家族構成によって担当者に適切なプランを提案してもらえるため、打ち合わせ回数を減らせる点が魅力です。
出典:タマホーム公式 HP
4-2.アイフルホーム
アイフルホームでは、コストを抑えた定額制セミオーダースタイルの住宅商品「Lodina」を提供しています。価格は抑えても、ハイクオリティを実現している住宅商品です。
耐震等級3相当の安全性、水回りはすべてLIXILが標準仕様、しかも60年間の点検とアフターサービスが受けられます。
「Lodina」では、建物の大きささえ同じであれば、一定のルール内で間取りを変更しても価格は変わりません。部屋数を増やしたい方にも適した住宅商品です。
4-3.ヤマダホームズ
ヤマダホームズでは、標準装備に家具と家電もセットになった「スーパーフル装備住宅」を提供しています。
打ち合わせの回数を減らせるだけでなく、家具や家電を選ぶ手間も減らせるので、よりスムーズな住宅購入が可能です。
また、住宅設備は10年間保証、住宅躯体は最長60年間保証でアフターサービスも充実しています。なお、「スーパーフル装備住宅」は、ヤマダホームズの4つの注文住宅商品すべてにもプラスできます。
こだわりと簡便さを両立させたい方におすすめです。
まとめ
安く家を建てることだけにこだわると、耐震性や気密性、デザイン、設備といった住宅の本質を見失いかねません。
価格だけではなく、性能や仕様、そして家族の希望にもこだわり、満足できる住宅を完成させてください。
この記事のポイント
安く家を建てるコツは?
- シンプルな形状の家にする
- 屋根の勾配を低く抑える
- 二階建てにする
- 壁を減らす
- 標準仕様を採用する
- 水回りを1箇所にまとめる
- 打ち合わせ回数を減らす
「1.安く家を建てる7つの方法」で詳細な内容を説明しています。
500万や1,000万円で家は建てられるか?
建てられますが、以下のような注意点があります。
- 平屋の選択が難しくなる
- ハウスメーカーの選択肢が少なくなる
- ランニングコストがかさむことがある
- 収納スペースが減ることもある
詳しくは「2.安く家を建てるときのリスク」でご確認ください。
安く家を建てるハウスメーカーは?
- タマホーム
- アイフルホーム
- ヤマダホームズ
「4.安く家を建てるおすすめのハウスメーカー」では各社でおすすめの商品住宅を解説しています。
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