- 変更日:
- 2024.04.12
家は「3回つくらないと理想的なマイホームにならない」といわれています。
しかし、一生に一度かもしれない家づくり。できる限り失敗や後悔を避けた家づくりをしたいですよね。
そこで、今回は注文住宅の失敗・後悔ランキング1位~10位を公開します。
順位 | 内容 |
---|---|
1 | 間取りが使いにくかった |
2 | 収納をもっと工夫すればよかった |
3 | 冷暖房効率が悪かった |
4 | デザインがイメージと違った |
5 | 視線が気になってくつろげない |
6 | 音の問題まで配慮が足りなかった |
7 | 細かい部分の使い勝手が悪かった |
8 | 風通しや日当たりまで考えていなかった |
9 | 予算オーバーしてしまった |
10 | メンテナンスまで考えていなかった |
大切なのは、事前に失敗事例を知って、注意点を学んでおくことです。
たくさんの失敗事例を知っておけば、自分がプランを立てるときに必ず役に立ちますよ。
この記事では、注文住宅の多くの失敗・後悔例の詳細を、注文住宅のプロのアドバイス付きで解説します。
ぜひ最後までお読みいただき、使い勝手がよく、快適なマイホームを実現してください。
注文住宅がどのような工程で建つのか知りたい方は「注文住宅の流れ」の記事もご覧ください。
目次
1.【1位】間取りが使いにくかった
使いやすい間取りは人によって違います。
人気の間取りだとしても、自分や家族の生活習慣を考えずにつくった間取りは使いにくいものです。
具体的な後悔の内容
- 洗濯機から干す場所までや、収納する場所までが遠い。
- 朝の支度時間に家族が密集するので通りにくい場所ができてしまう。
- 他の家族が入浴中に洗面所を使いにくいのがストレス。
ここがポイント!
プロ・専門家の視点
間取りで後悔する原因は、家族のライフスタイルや行動パターンについて事前にしっかりイメージしていなかったからです。
例えば大家族で、生活時間もほぼ一致しているなら、混雑しがちな脱衣所と洗面所は分けたほうが便利です。
一方で、大家族でも生活時間帯がバラバラならば、脱衣所と洗面所を分けるよりも、もっと有効な空間の使い方があるかもしれません。
生活スタイルについて設計前に十分にヒアリングしてくれるハウスメーカーを選びましょう。
2.【2位】収納をもっと工夫すればよかった
「収納が足りなかった・多すぎた・使いにくい」など、収納に関して後悔する人も多いです。
具体的な後悔の内容
- 収納の奥行きが深すぎて使いにくいし、スペースがもったいない。
- 奥行や高さが足りなくて収納したいものが入らない。
- 子どもの成長とともに収納が足りなくなってしまった。
- リビングに家族がよく使うものを収納するスペースが足りなくて散らかる。
ここがポイント!
プロ・専門家の視点
収納を考える際には、「収納の高さ、幅、奥行き」「配置する場所」「将来的な変化」を意識するとよいです。
例えば、ウォークインクローゼットのパイプの高さや、上部収納の奥行きにまでこだわって考えると後悔することも少ないでしょう。
また、リビング、キッチン、玄関周り、洗面所付近、2階の納戸など、どこにどれくらいの収納が必要なのか慎重に検討してください。
そして、間取りにも言えることですが、今のライフスタイルに合わせるだけではなく、将来的な変化も想像しておくことも大切です。
3.【3位】冷暖房効率が悪かった
断熱性や気密性が低い家を建ててしまうと、冷暖房効率が悪いため、光熱費が割高になります。
また、開放感のある間取りにすると、冷暖房の効率が悪くなります。
例えば、大空間のリビングや、リビング階段、吹き抜け・スキップフロアのある間取り、大きな窓には注意が必要です。
特に最近はテレワークなどで在宅時間が増えているため、冷暖房効率が悪いと、電気代が高額になって後悔してしまうことがあります。
ここがポイント!
プロ・専門家の視点
1年を通して快適に過ごせる家にするためには、断熱性・気密性が高い家を選ぶことが大切です。
開放感のある間取りにしたい場合には、デメリットをカバーする工夫についてハウスメーカーに相談してください。
冷暖房効率は、間仕切りをつくる・階段部分にカーテンやスクリーンを取り付ける・吹き抜けにシーリングファンをつけるなどで変わってきます。
エアコンの設置位置にまでこだわって計画してくれるようなハウスメーカーを選びましょう。
4.【4位】デザインがイメージと違った
いざ家が完成すると、デザインがイメージと違って後悔してしまうことは多いです。
原因は、フローリング・壁紙・カーテン・外壁・屋根などを選ぶ際、写真や小さなサンプルを見て選ぶことにsあります。
設備についても、単体で見ただけで取り入れると、部屋に配置して全体的に見たときに統一性がなく違和感を覚えることがあります。
ここがポイント!
プロ・専門家の視点
サンプルを見るときには、床材は地面と平行に、外壁・壁紙・カーテンは直角にして、少し離れて見てみるとイメージしやすくなります。
サンプルだけではイメージがつかみづらい場合は、同じ部材を採用しているモデルハウスを見学するのが理想的です。
完成形が想像しにくい場合は、ハウスメーカーがイメージ図面を作ってくれることもあります。
「自分では調和がとれているか分からないし、膨大なサンプルの中から選ぶのが大変だ」という場合は、ハウスメーカーに所属するインテリアコーディネーターの意見を聞きながら決めるようにしましょう。
5.【5位】視線が気になってくつろげない
間取りを決めるときには、家の中や外の視線まで想像しておかないと、くつろげない家になってしまうことがあります。
具体的な後悔の内容
- 道路に面したリビングで、外構にさえぎるものがないのに大きな窓を作ったので落ち着かない。
- 玄関が道路に面していて、玄関を開けるとプライベートな部分が丸見えになってしまう。
- 隣の家と窓や玄関の位置が向き合っているので、ばったり目が合うことがあって気まずい。
- オープンなキッチンを計画したら、来客時に散らかったキッチンを隠せないので、常にキレイに保つのが大変。
ここがポイント!
プロ・専門家の視点
「外部からの視線」は、実際に住んでみないと想像しにくい部分ではありますが、建築予定地の隣家や道路の状況などをよく確認することで、視線の動きに考慮した間取りにすることができます。
家族のプライバシーが守られ、くつろげるように配慮して考えましょう。
6.【6位】音の問題まで配慮が足りなかった
快適な家にするためには、音の問題にも配慮した間取りづくりが必要です。
音にも気を配らないと、次のように後悔することがあります。
具体的な後悔の内容
- リビング近くにトイレを配置したため、来客時などに音が気になる。
- 遅い時間に入浴する家族がいるのに、寝室と風呂が近いので、水音が気になる。
- 寝室のすぐ裏手に隣地の駐車場があり、エンジン音が気になる。
ここがポイント!
プロ・専門家の視点
生活音を想像して、各部屋の間取りや、壁・窓の位置について検討することが大切です。
経験豊かなハウスメーカーならば、生活音についても考慮して設計してくれるはずなので、アドバイスを求めましょう。
7.【7位】細かい部分の使い勝手が悪かった
注文住宅では、窓・ベランダ・コンセント・照明などの細かい部分の失敗が意外と多く見られます。
リビングの広さやキッチンの配置などの間取りの目立つ部分ばかりに気を取られていると、次のように後悔することがあります。
具体的な後悔の内容
- 窓を多くしたら家具を置けるスペースがない。
- ベランダの幅や奥行きが狭くて、洗濯物や布団が干しにくい。
- 家具を配置してみたら、ドアが開けにくかったり、通路が狭すぎたりして生活しにくい。
- 玄関の照明が自動的につかないので、荷物が多いときに不便。
細かい部分でも、家を建てた後で工事しようとすると割高な費用がかかるため、不満があっても我慢しながら生活しなければならない可能性が高いです。
ここがポイント!
プロ・専門家の視点
間取り図をなんとなく眺めていても気づきにくいので、実際の生活を想像して間取りをチェックすることが大切です。
家具などを図面に書き込んで、人の動きや扉を開ける動きなどをイメージしてみてください。
例えば、コンセントは足りなくなってしまうことがないように、各部屋の設置数や床からの高さにも配慮しましょう。
インターネットのモデムの置き場所や、充電式の掃除機の収納場所などをあらかじめ考えてコンセントを用意しておくのがおすすめです。
階段・廊下、玄関の照明は人感センサー付きにする、ウィルス対策として洗面所を自動水栓にするなど、細かい部分にも気を配ると暮らしやすい家になります。
8.【8位】風通しや日当たりまで考えていなかった
間取り図を見ただけでは風通しや日当たりが想像しにくいため、方角や立地条件に応じて工夫しないと快適に暮らせません。
具体的な後悔の内容
- 換気したくても大きな窓は防犯上の問題から開けっ放しにできない。
- 西日が差し込む方角に大きな窓があるため、夕方は眩しい。
- 天窓や大きめの窓を付けたので、日焼けが気になる。
- 窓とテレビの位置関係が悪く、光が反射してテレビ画面が見にくいときがある。
ここがポイント!
プロ・専門家の視点
風通しを良くするためには、窓は1部屋に2つずつ配置するのが基本です。
防犯やプライバシー確保の面から、通風のための細長い小さな窓を付けるのもおすすめです。
窓の位置や高さ・大きさなど、間取り図を見ただけではわかりにくいものについては、ハウスメーカーにしっかり質問してくださいね。
9.【9位】予算オーバーしてしまった
注文住宅を計画するときには、いつのまにか予算オーバーしてしまうことがあります。
多いのが、「坪単価」だけを参考にして予算を組んでしまうパターン。
坪単価は、建築費のみを計算する数字であって、その他家づくりにかかる費用は含まれていないため、坪単価のみに焦点を当ててしまうと予算オーバーになりやすいのです。
ここがポイント!
プロ・専門家の視点
注文住宅は、建築費以外にも、「付帯工事費用」や「住宅ローンの諸費用」などがかかります。
また、土地がなければ「土地代金」、地盤が軟弱だった場合は「地盤改良費」、建て替えなら「解体費用」が必要になるなど、状況によって発生する費用もあります。
ハウスメーカーによって見積もりも変わるので、まずは複数のハウスメーカーに詳細な見積もり書を作成してもらい、しっかり比較したうえで、ハウスメーカーを決めることが大事です。
10.【10位】メンテナンスまで考えていなかった
家を建てるときには、その後のメンテナンスの手間や費用のことはあまり気にしないかもしれません。
しかし、選ぶものしだいでメンテナンスやクリーニングの手間や費用は変わってきます。
メンテナンスのことを考えずに家を建ててしまうと、例えば、次のように後悔することがあります。
具体的な後悔の内容
- 子どもが壁紙に落書きしたりオモチャをぶつけてしまったりするのに、汚れや傷が目立ちやすいデザインで、しかも汚れが落ちにくい素材を選んでしまった。
- 無垢のフローリング材を見た目で選んだら、傷がつきやすく凹みやすい。定期的なワックスがけが面倒。
- カーテンをおしゃれなシェードにしたけれど、取り外しが大変なので気軽に洗えない。
- 風呂場を広くして浴槽もサイズアップしたら、掃除が大変だし、水道代が高くなった。
- 広い庭の植栽は、雑草の処理や落ち葉の掃除が大変。
ここがポイント!
プロ・専門家の視点
家づくりは見た目の好みだけで選ぶのではなく、家族構成や生活習慣なども考慮すると後悔しないですみます。
例えば外壁については、汚れが自然に落ちやすい機能が付いたサイディングやタイルを選ぶと定期的なメンテナンス費用を削減できます。
活発なお子さんがいる場合、内装は汚れをふき取りやすい素材や傷つきにくいものを選ぶのがおすすめです。
また、庭を手入れする時間がなさそうな場合は、天然芝よりも高めになりますが、手入れが不要な人工芝にするのも一案です。
初期費用が高めだとしても、結果的に長持ちして節約になったり、手入れが楽になったりする場合もあるので、ランニングコストも視野に入れてプランを立てるとよいです。
以上が、注文住宅での失敗・後悔TOP10の詳細と、プロのアドバイスです。
しかし、上記はほんの一例に過ぎません。注文住宅は1戸1戸異なるため、失敗しやすいポイントや後悔しやすいポイントも異なります。
できるだけ失敗や後悔を避けながら住宅プランを練るのであれば、自分たちだけで考えるのではなく、注文住宅のプロに相談してみるのはいかがでしょうか。
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11.【カテゴリ別】注文住宅の失敗事例と解決策
ここでは以下のカテゴリ別に、注文住宅の失敗事例と解決策をご紹介します。
- キッチン
- お風呂・トイレ・洗面所
- 収納
- 玄関
- 部屋数(子供部屋)
- 吹き抜け
- コンセント
- 壁紙
- 窓
- 照明
- 外観
- 庭・ベランダ
順番に見ていきましょう。
11-1.キッチンの失敗事例と解決策
キッチンでよくある失敗は、「収納が少ないこと」と「動線が悪いこと」です。
たとえば、人気のアイランドキッチンはリビングから丸見えになるため収納スペースをとりにくく、周りに物も置きにくいので動線が悪くなってしまうことがあります。
<解決策1>十分な収納スペースを確保
食器や調理器具は生活している間にどんどん増えていきます。収納スペースは十分確保しましょう。
アイランドキッチンの場合には、背面に扉のある収納スペースを作れば、リビングから見えにくくなります。
昨今の大きな災害や新型コロナウイルスの流行により、食品ストックの必要性を認識した人も多いはずです。これから注文住宅を建てるなら、大型のキッチンパントリーを作るのもおすすめです。
<解決策2>作業のしやすさや動線を意識
シンクから近いところに冷蔵庫が置けるかを確認しておきましょう。
対面キッチンやアイランドキッチンの場合、配膳の際の動線を良くしたいなら、キッチンとダイニングテーブルを横並びに配置する方法があります。
キッチンの高さは「(身長÷2)+5センチ」がベストと言われます。身長に合ったキッチンにすることで、腕や肩への負担を減らすことができます。
11-2.お風呂・トイレ・洗面所の失敗事例と解決策
玄関からリビングへ行くまでに洗面所を通る場合、生活感のある洗面所が丸見えになることがあります。リビングから見える場所にトイレを設けてしまい、来客がトイレを利用しづらくなってしまったという失敗もあるでしょう。
また、お風呂からリビングを通らないと居室にいけないレイアウトの場合、来客中に他の家族がお風呂に入りにくくなってしまいます。
<解決策1>トイレはリビングから見えない場所に
家族であってもトイレを利用するときにはリビングからの視線が気になるものです。トイレはリビングから見えない場所に設置しましょう。
<解決策2>浴室とリビングの間には通路を
浴室とリビングが直通している間取りは避けたほうが無難です。浴室の横には通路を作り、リビングを通らなくても他の部屋に移動できるようにしておきましょう。
11-3.収納の失敗事例と解決策
収納スペースをとりすぎると部屋が狭くなってしまいます。一方で、収納スペースが少ないと、住んでいるうちに物が増えて、片付かないといったことになります。
収納スペースは、奥行きがありすぎて失敗することもあります。奥の物を取り出しにくく、結局片付かないということがあるからです。
<解決策1>どこに何をしまうかを考えて設計
収納スペースに関しては、漠然と「たくさんある方がいい」と考えていると失敗します。収納スペースを作るときには、何を収納するかをイメージしておきましょう。収納する物を決めて無駄な奥行きをなくせば、スペースを有効活用できます。
<解決策2>使う場所の近くにしまう前提で考える
物は使う場所の近くに収納するのが一番です。
たとえば、「台所に十分な収納スペースがなく、調理家電を玄関横にしまわなければならない」「2階にしか収納がなく、季節が変わるたびに扇風機や暖房器具を持って上がらなければならない」となると不便です。
物を出して使うことが多いリビング付近にも、収納スペースを設けるのがおすすめです。
11-4.玄関の失敗事例と解決策
玄関を開けると、キッチンやリビングが丸見えで困るという失敗もあります。
リビングやキッチンの入口にはドアや引き戸が付いていても、普段は開けっ放しということもあるでしょう。ふいに玄関ドアを開けられてしまうと、散らかった室内が丸見えになります。
<解決策>玄関ドアの正面は壁にする
玄関ドアを開けても正面が壁であれば、部屋の中が見えません。玄関ドアを開け放していると、前面道路や隣家から室内が見えて困ることもあります。あらゆる角度からの視線を考慮して間取りを考えることが必要です。
11-5.部屋数(子供部屋)の失敗事例と解決策
子供は1人で良いと思っていたけれど、2人目の子供ができる可能性はゼロではありません。
家族が増えることを想定していなければ、部屋数が足りなくなることがあります。
<解決策>子供部屋はパーテーションで区切る
子供部屋は、机や棚などの家具を置くと思いのほか狭くなってしまうものです。狭い部屋がいくつもあっても、どこも物置のようになって使いづらいでしょう。
子供部屋として大きめの部屋を作り、子供の成長に合わせてパーテーションで区切って使う方法なら、子供の数が増えても対応できます。
11-6.吹き抜けの失敗事例と解決策
吹き抜けがあると部屋を広く見せることができ、開放感も感じられます。
しかし、吹き抜けには冷暖房が効きにくいという問題があります。夏は暑く冬は寒いので、エアコンを全開にしなければならず、光熱費がかかってしまいます。
<解決策1>シーリングファンで空気をかくはん
冷暖房が効きにくい吹き抜けは、天井にシーリングファンを取り付け、空気をかき混ぜられるようにしておくのが効果的な対策です。
なお、シーリングファンを使っても、建物自体の断熱性能が不十分であれば、熱のロスが大きくなってしまいます。断熱性能を確保できる設計にすることも重要です。
<解決策2>吹き抜けを作るならデメリットも知っておく
吹き抜けの間取りでは、1階の話し声が2階まで聞こえて落ち着かない、2階が狭くなる、窓を2階部分まで大きくとってしまうと建物の強度が下がるといったデメリットもあります。
開放感だけに惹かれて採用するのではなく、デメリットも知った上で決めましょう。
11-7.コンセントの失敗事例と解決策
コンセントの配置を考えていないと、いざ住んでみたとき、非常に使いづらいことがあります。
コンセントがあっても、家具で隠れてしまって使えないこともあるでしょう。掃除機をかけるときにも、コンセントの場所によっては、何度もつなぎ替えなければいけないことになってしまいます。
<解決策1>実際の生活をイメージしてみる
コンセントの配置は「この部屋ではどんな電化製品を使うのか」「家具はどのように置くのか」を考えながら決める必要があります。
家が完成した後の生活を具体的にイメージすることで、失敗を防ぐことができます。
<解決策2>キッチンには多めに配置
冷蔵庫のほか、オーブンレンジ、トースター、炊飯器、電気ケトル、コーヒーメーカーなど電化製品が多いのがキッチンです。電気圧力鍋やホームベーカリーを使いたいという方もいるでしょう。
キッチンにはコンセントも多めに設置しておくのがおすすめです。
シンクとコンロの間にある作業スペースでも、ミキサーやホットプレートなどを使うことがあります。作業スペースにもコンセントがあれば便利です。
11-8.壁紙の失敗事例と解決策
注文住宅の壁紙選びには悩むものですが、いろいろ悩んで決めても失敗することがあります。壁紙を実際に貼ってみると、サンプルのイメージと違うと感じることがあるためです。
また、デザインが気に入った壁紙を選んだけれど、素材が弱くてすぐに傷が入ってしまったという失敗もあります。
<解決策1>サンプルは大きめのもので確認
壁紙を決めるときのサンプルは、大きめのもので確認しましょう。
色の面積効果と言って、面積が大きくなるほど明るい色は明るく、暗い色は暗く見えてしまうことが知られています。つまり、小さいサンプルでは仕上がりをうまくイメージできないということです。
<解決策2>材質や機能性も重視
壁紙を選ぶときには、材質の確認も重要です。どんなに素敵なデザインの壁紙でも、破れやすくてボロボロになってしまえば、かえって見た目が悪くなってしまいます。
自分たちの生活スタイルに合った機能的な壁紙を選ぶのもおすすめです。
たとえば、小さいお子さんがいるご家庭では、落書きが簡単に消せるようなフィルム加工を施してある壁紙がおすすめです。ペットを飼っているご家庭では、傷がつきにくく、消臭効果のある壁紙が便利です。
11-9.窓の失敗事例と解決策
注文住宅では、窓で失敗することもあります。採光のために窓は重要ですが、窓の数や大きさはよく考えなければなりません。
「明るい方がいい!」と大きめの窓にした場合、採光が多すぎて部屋がまぶしくなることがあります。
一方で、窓が少なぎすぎると部屋が暗くなってしまうことがあるので注意しておきましょう。
<解決策1>窓の位置や大きさを工夫
窓があると家具が置けなくなることを気にして、窓の数を控え目にすることもあるでしょう。
しかし、窓の数が少なければ、暗くなるだけでなく、風通しも悪くなってしまいます。高い位置に窓を設けたり、小窓を作ったりすることも視野に入れてみましょう。
<解決策2>太陽の向きや角度を確認
窓を設置するときには、日光がどのように差し込むかも計算しておく必要があります。近隣に建物があるかどうかでも、光の差し込み方は変わってきます。採光については、設計士に確認しながら窓の位置を決めた方がよいでしょう。
11-10.照明の失敗事例と解決策
照明に関して、スイッチの位置が悪かったという失敗事例があります。暗くなってから帰宅したとき、照明のスイッチを手探りで探し回らなければならないとなると、非常に不便です。
スイッチの位置についてはあまり深く考えずに決めてしまいがちなので、注意しておかなければなりません。
<解決策1>玄関は入ってすぐのところにスイッチを設置
玄関に入ってから照明のスイッチまでが遠いと、帰宅後すぐに玄関を照らすことができません。そのため、玄関に入ってすぐのところにスイッチを設置するのが安心です。
もしくは、人感センサー付きの照明を付けておくと、帰宅時に自動で照明がついて便利なだけでなく、防犯対策にもなります。
<解決策2>リビングには2か所スイッチがあると便利
リビングには、部屋の内側だけでなく、廊下側など離れた場所に2か所スイッチを作っておくと便利です。廊下側にスイッチがあれば、出かけるときと帰宅したときのオン、オフがスムーズです。
11-11.外観の失敗事例と解決策
「気に入ったデザインの外壁を選んだけれど、すぐに汚れやシミが目立つようになった」という失敗事例があります。外壁が劣化しやすいと、メンテンナンスの手間や費用もかかってしまいます。
外壁を選ぶ際にも、さまざまな点を考慮しておかなければなりません。
<解決策>外壁の素材も重視
常に雨風にさらされている外壁は経年劣化するものですが、素材によって劣化のスピードは変わります。雨風に強い素材なのか、何年くらいでメンテナンスが必要になるのかを確認しておいてください。
住み続けている間に、外壁のメンテナンスは必ず必要になります。初期費用だけでなく、メンテナンス費用がどれくらいかかるのかも考慮して外壁素材を選びましょう。
11-12.庭・ベランダの失敗事例と解決策
新築時に失敗が多い箇所として、庭やベランダもあります。
たとえば、外でゆったりくつろぐために、ウッドデッキを作りたいという方も多いでしょう。
しかし、道路からウッドデッキが丸見えであれば、使いづらくなってしまいます。バーベキューできるようにテーブルやイスが置ける庭を作っても、通行人の目が気になれば落ち着きません。
<解決策>目隠しフェンスを作る
庭やウッドデッキを設けてくつろぐことを考えるなら、前面道路の人通りや近隣からの見え方に注意しておく必要があります。視線が気になる場合には、目隠しフェンスを付けるのがおすすめです。
なお、ウッドデッキを長持ちさせるには、定期的に塗装する必要があります。庭を作って植物を植えると、手入れもしなければなりません。庭やベランダについては、初期費用だけでなく、メンテナンスにかかる手間や費用も考えておきましょう。
12.注文住宅で大失敗しないために心得たい5つのポイント
注文住宅で後悔しないためには、ぜひ次の5つのポイントを覚えておいてください。
- 将来のライフスタイルまで見据えた間取りにする
- 余裕を持った資金計画を立てる
- オプションを慎重に吟味する
- 自分にぴったりのハウスメーカーを選ぶ
- 設計プランの打ち合わせに時間をかける
それぞれ詳しく見ていきます。
12-1.将来のライフスタイルまで見据えた間取りにする
間取りを考える際には、今のライフスタイルだけでなく、将来にも配慮するとよいです。
例えば、子どもが成長すれば、それぞれが管理したい洋服や勉強道具などが増えます。子どもが増えれば、その分部屋も必要になるでしょう。
夫婦が年を重ねれば、バリアフリーへの対応も必要になります。
途中でリフォームする手もありますが、何も考えずに間取りを組むと、リフォームが必要な際に対応できない可能性もあります。
12-2.余裕を持った資金計画を立てる
住宅ローンの借入額は無理をしないのが鉄則です。
住宅ローンの返済が生活費を圧迫しないように、余裕を持った資金計画を立ててください。
資金計画を立てる際には、ネット上で使える無料の予算シミュレーションツールが便利です。
「家づくりのとびら 予算シミュレーション」なら「借入希望額」「毎月の返済希望額」の2つのアプローチから予算をシミュレーションできるのでおすすめです。
また、ハウスメーカーから見積書をもらったら、見積書に含まれていない追加費用が発生する可能性について、ハウスメーカーに必ず確認するようにしてください。
12-3.オプションを慎重に吟味する
便利なもの・品質の良いもの・デザイン性の高いものは魅力的に見えるので、いろいろなオプションを取り入れたくなってしまいますが、生活スタイルを冷静に見つめて本当に必要かどうか慎重に吟味しましょう。
浴室暖房乾燥機、食器洗浄機、ウッドデッキなどは、高い満足度を感じる人もいますが、「だんだん使わなくなる」という声も無視できません。
家づくりには大きなお金が動くため、いつのまにか金銭感覚がズレてしまうことがあります。
普段の買い物では数百円の差が気になってしまう人でも、家づくりでは1万円のオプションが安く感じてくるから不思議です。
ベストな家づくりは人によって異なるので、自分にとっての優先順位をしっかり考えてみてください。
12-4.自分にぴったりのハウスメーカーを選ぶ
家づくりで一番重要なのは、ハウスメーカー選びです。
ハウスメーカーはそれぞれ得意分野や費用が異なります。扱っているサービスや商品も違うので、「自分のこだわりをかなえてくれるハウスメーカー」を選ぶことが、理想のマイホームへの第一歩と言えます。
契約した後に「あのハウスメーカーで建てればよかった」「他のハウスメーカーにも提案してもらえばよかった」と後悔しないためにも、ハウスメーカーは必ず複数社比較・検討しましょう。
12-5.設計プランの打ち合わせに時間をかける
ハウスメーカーを選んだあとの打ち合わせにもじっくりと時間をかける必要があります。
自分の要望をしっかり伝え、納得いくまで建築プランを練り上げてください。
打ち合わせの時間や回数に余裕を持つには、最短距離で優良なハウスメーカーを選び抜けるかどうかにかかっています。
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まとめ
本記事では、注文住宅で失敗・後悔した事例ランキングトップ10、大失敗しないための5つの心得をご紹介しました。
それではおさらいです。
この記事のポイント
注文住宅の失敗例にはどのようなものがある?
例えば、以下のようなものがあります。
- 収納をもっと工夫すればよかった
- 視線が気になってくつろげない
- メンテナンスまで考えていなかった など
この記事では注文住宅の失敗例をランキング形式でまとめています。
「窓」の配置に失敗しないためには?
基本、窓は1部屋に2つずつ配置していきます。
間取りを考える際に、方角や立地条件に応じて工夫しながら決めていくとよいでしょう。
詳しくは、「8位:風通しや日当たりまで考えていなかった」をご覧ください。
注文住宅で失敗しないためには?
注文住宅の失敗を避けるためには、「将来のライフスタイルまで見据えた間取り」や「余裕を持った資金計画」など、心得ておきたいポイントがあります。
詳しくは、「12.注文住宅で大失敗しないために心得たい5つのポイント」をご覧ください。
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