【参考事例集付】新築「玄関引き戸」の選び方とメリット・デメリット

この記事は、玄関を「引き戸」にするか「開き戸」にするか迷ったとき、若しくは自分に合った「引き戸」はどんなタイプのものか迷ったときに、しっかり選択・判断して決める事ができるような内容になっています。

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1.玄関引き戸のメリット・デメリット一覧&開き戸と迷ったときの決め手

この章では、玄関引き戸のメリット・デメリットを一覧でご紹介し、開き戸と迷ったときの決め手を解説しています。

1-1.玄関引き戸のメリット一覧

玄関引き戸のメリットは、主に以下の通りです。

  • 開け閉めが楽
  • 開ける幅が自由に選べる
  • 玄関ポーチが広く使える
  • 扉によるケガが少ないので子供や高齢者に安心

何より最大のメリットが、開け閉めが楽だという点。
手がふさがっているときなど、必ずしも取手を持たなくても開けられますし、扉の前に荷物がたくさんあっても、開き戸のように前後のスペースを必要としないので開けやすく、ストレスフリーです。

詳しくは、「3.玄関引き戸のメリット・デメリット解説&デメリットの対策方法」より、「3-1.玄関引き戸のメリット」をご覧ください。

1-2.玄関引き戸のデメリット一覧

玄関引き戸のデメリットは、主に以下の通りです。

  • 断熱性・気密性が低い
  • 防犯性に心配がある
  • 取り付けるときに広い間口が必要
  • 開き戸よりも高価

ですが、これらのデメリットはほとんどが対策可能なものです。

値段にしても、玄関ドアの価格はメーカーごとに違いますし、オプションや、ドアのデザイン、色、新築時の割引きなどでも大分変ってきますので、一概に「引き戸の方が開き戸より高い」とも言いにくい傾向にあります。

詳しくは、「3.玄関引き戸のメリット・デメリット解説&デメリットの対策方法」より、「3-2.玄関引き戸のデメリット&デメリットの対策方法」をご覧ください。

1-3.玄関開き戸と引き戸で迷ったときの決め手

玄関開き戸と引き戸で迷ったときの決め手は2つあります。

  • 開閉のしやすさをどれだけ重視するかで決める
  • 開き戸と引き戸、どちらのデザインが好きかで決める

まず、引き戸は開閉のしやすさが開き戸に比べて圧倒的に勝っています。引き戸を選ぶ人はほとんどこの点が魅力で選ぶのです。
ですので、以下のような人は引き戸にすることをおすすめします。

<引き戸がおすすめの人>

  • 荷物の出し入れや人の出入りが多い
  • 子どもや車いすの方など体の不自由な方が家族にいる

引き戸の「開きやすさ」にそれほど惹かれない場合は、もう一つ、「どちらのデザインが好きかで決める」ことが決め手になるでしょう。その理由は、開き戸と引き戸にはそれぞれ、

  • 開き戸は引き戸より、オプションも何もつけない場合の断熱性・防音性が勝っている
  • 引き戸は開き戸より格段に開けやすく、メーカーの製法やオプションなどでほとんどの不都合は対策可能

という基本的な特徴があるものの、改善できるところを改善して比べてみると、どちらも甲乙つけがたいところがあるため、最終的にはデザイン、好みで決めるというところに落ち着くことが多いからです。

細かく両者のメリット・デメリットを比べてみましょう。

<玄関ドア 開き戸と引き戸 メリット・デメリット比較>
種類メリットデメリット
開き戸
  • 断熱性、気密性が高い
  • 防犯性が高い
  • 選べるデザインが豊富
  • 引き戸よりも安め
  • 開けっぱなしにしておくのが大変
  • 開口部がそれほど広くない
  • 蝶番部分に指を詰めたり、開いたところに人がいると知らずにぶつかったりする事故などが多い
引き戸
  • 開閉が楽で開ける幅も自由に選べる
  • 開口部が広い
  • 扉に関わる事故がほとんどない
  • 断熱性、気密性が低い
  • 防犯性が低い
  • 選べるデザインが少ない
  • 開口部を広くとらなければいけない
  • 開き戸よりも高め

こうしてみると、引き戸にはデメリットが多いように思えますが、引き戸のデメリットはほとんど対策可能です。
以下は、対策方法の例です。

<玄関引き戸のデメリット対策方法>
デメリット対策方法
断熱性、気密性が低い現在は名の知れたメーカーであればほとんど対策がされており、後から自身でテープを張るなどして対策することも可能。
防犯性が低いこちらもほとんどメーカーで対策されており、後から自分で鎌鍵をつけるなどして対策することも可能。
選べるデザインが少ない特に片引き戸や引き込み戸では、洋風・スタイリッシュなデザインも多く販売されている。片引きとで袖部分がガラスになっているものなどは、開き戸にはない美しさがある。
開口部を広くとらなければいけない引き込み戸を選択するか、狭い間口で取り付けられるものがないかメーカーに問い合わせる。
開き戸よりも高め玄関ドアの価格はオプションの有無やデザイン、材質などによってかなり変わるため、一概には言えない。

玄関引き戸と開き戸の価格に関して、詳しくは「4.玄関引き戸・開き戸の費用相場と比較シミュレーション」をご覧ください。

このように見ていくと、引き戸は最終的には開き戸のメリットである断熱性・気密性を上げることが出来ますし、引き戸の「開けやすさ」に圧倒的魅力を感じていない限り、どちらがどうともいえません。

ですから、最後には気に入ったデザインがあるかどうか、そもそも引き戸のデザインと開き戸のデザインとどちらが好みか、と言ったことになるでしょう。

2.玄関引き戸の特徴と選び方

この章では、玄関引き戸の特徴と、その選び方を解説いたします。

2-1. 玄関引き戸の特徴

2-1-1. 特長1 圧倒的な開けやすさ

玄関引き戸の最大の特徴でもあり、メリットはその「圧倒的な開けやすさ」!
開き戸のようにいちいち一歩後ろに下がって開ける手間がありませんし、扉の前や後ろに荷物があっても自在に開けられます。また、開けっ放しにしておけるという利点もあります。

その便利さは、新築時に引き戸を選択した人のほとんどが「もう引き戸以外には考えられない」というほどです。

小さい子供や、手に力の入らない人でもストレスフリーに出入りが出来ます。

更に、強風時に開き戸を開け閉めすると、開けるときにはかなり力を入れなければならず、閉めるときにはすごい勢いでバタン!と閉まってしまいますが、引き戸ならそんな心配は一切なしです。

2-1-2. 特長2 開き戸に負けず劣らずの豊富なデザイン

引き戸は全体的に和風のデザインが多めですが、洋風で美しいデザインのものも豊富にあります。

特に、扉の一方が左右どちらかに動く片引き戸タイプで、「袖」と呼ばれる固定部分にガラスが張られたものや、木が張られているものは、開き戸にはない美しく個性的なデザインです。

2-1-3. 特長3 前後にスペースを取らないため玄関周りが充実

開き戸が前後に開閉するのに比べて、引き戸は左右に開閉するため、前後のスペースが要らず、玄関周りを自由に使うことが出来ます。

鉢植えを置いたり、土間を作って見せ空間にしたり、人と違ったおしゃれな玄関を演出することが出来るでしょう。

2-2. 選び方のポイント

玄関引き戸は、メーカーやつけるオプションによって機能も価格帯も違ってきます。
ですので、まずはそれらに左右されない基本的なところ、「形状」と「材質」を知っておき、どんな引き戸にするか、大体のあたりを選んでくとよいでしょう。

引き戸には代表的に4つの形状と、3つの材質があります。ここでは、その主たる特徴と選び方をご紹介いたします。

2-2-1. チェックポイント1 形状

玄関引き戸には、以下4つの形状があります。

  • 引き違い戸
  • 片引き戸
  • 引き分け戸
  • 引き込み戸

これらの主な特徴は以下の通りです。

<玄関引き戸の形状と特徴>
形状特徴
引き違い戸引き戸と聞いてイメージする、スタンダードなタイプ。両方の戸を自由に動かせる。2枚建てが多いが、枚数を足すことも可能。その場合、足した分価格は高くなる。引き違い戸
片引き戸ドアを左右どちらか一方に動かすタイプで、固定部分がガラスなど、おしゃれなデザインも多い。ドアを引き込むのは玄関中側・外側どちらでも選べる。片引き戸
引き分け戸4枚建ての引き戸で、一番外側の両二枚を固定し、中央の二枚の引き戸から出入りをする。全ての形状のうちで最も高価。引き分け戸
引き込み戸壁に引き戸が入るので、スペースをあまりとらずに広い開口部が得られる。
引き分け戸の固定部分を壁側に引き込んであるものや、3枚建てのうち2枚を引き込むものなどの種類がある。
引き込み戸

選び方としては、

  • デザイン性が高いものが良いか
  • 特にバリアフリーに配慮したものが良いか
  • 特に開口部が広い方が良いか
  • 和風と洋風どちらが好きか
  • 価格帯はどのくらいがいいか

の5点から選ぶと良いでしょう。その観点から上の4つの形状を整理すると、以下のようになります。

<形状による玄関引き戸の選び方>
デザイン性が高いものが良い片引き戸、引き込み戸を選ぶ
※他の形状に比べて洋風に寄っているデザインも多く、袖付きのものなどもあっておしゃれ度が高い
特にバリアフリーに配慮したものが良い片引き戸、引き込み戸を選ぶ
※特に簡単に開けられるように配慮してあるものも多く、メーカーによっては車いすの方のために特に配慮した製品もある
特に開口部が広いものが良い引き分け戸、引き込み戸(中でも両引き込み戸)を選ぶ
※両方とも扉の一部を壁に引き込むため、広い開口部が得られる。ただし引き分け戸は4枚建てのため高価で、100万円近くするものも多い
和風と洋風なら和風が良い引き違い戸、引き分け戸を選ぶ
※どちらも日本古来の形のため、純和風のデザインが多い。なお、引き分け戸の方が圧倒的に高価
和風と洋風なら洋風が良い片引き戸、引き込み戸を選ぶ
※各メーカーで洋風・スタイリッシュなものが出ている。特に片引き戸は洋風で、引き込み戸がスタイリッシュなものが多い傾向にある。
価格帯は安めが良い引き違い戸を選ぶ
※引き違い戸はかなり安価なものがあります。片引き戸・引き込み戸はほとんど相場通り。引き分け戸は際立って高い。

なお、狭い開口部でも引き戸を取り入れたいという人は、引き込み戸を選ぶか、狭い開口部にも対応している引き戸が無いかメーカーに相談してみて下さい。

2-2-2. チェックポイント2 素材

玄関引き戸には、代表的に以下3つの素材があります。

  • アルミ製
  • 木製
  • ガラス製

主な特徴は以下の通りです。

<玄関引き戸の材質3種類の特徴>
材質特徴
アルミ製玄関ドアの主流の素材で、デザインが豊富。雨風での劣化が起こりにくく、軽くて扱いやすい。
断熱性は低め。
木製断熱性が高く、他の素材と比べたときの高級感は断然まさっている。温かみのある外見。
ただ価格が高いうえ、金属系の引き戸と比べると耐久性が弱く、おおむね半年~1年で劣化を防ぐための塗料をぬりなおさないといけない。
ガラス製ドア自体にガラスをはめ込んであったり、片開き戸の袖部がガラスになっていたりするものがここに該当しています。
玄関の扉の場合、全面ガラス張りのものは防犯性などからまず見られません。

基本的にアルミ製を選んでおけば間違いありません。
なぜなら、アルミ製であればほとんどすべてのメーカーが扱っており、選べるデザインやオプションが豊富だからです。

他の素材も視野に入れて選ぶ際は、

  • 豊富なデザインから選びたいか
  • 機能性(断熱性・防犯性)が高いものを選びたいか
  • 際立って見た目が良いものを選びたいか
  • 価格帯はどのくらいが良いか

といった点から選ぶとよいでしょう。その観点から上の3つの素材を整理すると、以下のようになります。

<素材による玄関引き戸の選び方>
豊富なデザインから選びたいアルミ製、ガラス製を選ぶ
※アルミ製は主流なのでデザインが豊富。ガラス製はデザインの一つで、ガラスの使用割合によって表情が変わる
断熱性が高いものを選びたい木製、アルミ製を選ぶ
※木製はもとより断熱性が高い。アルミ製も、現在の技術で断熱性は向上している。
防犯性が高いものを選びたいアルミ製を選ぶ
※アルミ製は主流なので最新の防犯性を施したものが選べる。ガラス製は、使われているガラスが多いとガラス破りに遭うので強いて防犯に向いているとは言えないが、防犯ガラスにすれば対策可能
際立って見た目が良いものを選びたい木製を選ぶ
※現在のドアは大体がアルミ製であるなかで、木製の高級感、温かみ、デザイン性は卓抜している。ただ、価格が高いのが難点。
価格帯は安い方が良いアルミ製を選ぶ
※アルミ製であれば低価格から高価格まである。ガラス製は合わせガラスなどのオプションがつくと高くなる。木製はそもそも高い。

なお、これは主に開き戸の素材ですが、

  • スチール製
  • ステンレス製

というものがあります。スチール製は主に集合住宅のドアなどに使われるのでデザインにはあまりこだわれませんが、防火性が高く、耐久性はピカイチです。「とにかく丈夫なドアが良い」というのであれば、引き戸よりこちらの方がよいでしょう。

また、ステンレス製は塩害に強いです。もし海沿いにお住まいであれば、アルミ製の場合はさびますし、木製は傷みが速く進行しますので、引き戸よりもステンレス製の開き戸にした方が良いでしょう。

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3.玄関引き戸のメリット・デメリット解説&デメリットの対策方法

3-1.玄関引き戸のメリット

ここでは、玄関引き戸のメリットを詳しく解説いたします。項目は以下の通りです。

  • 開け閉めが楽
  • 開ける幅が自由に選べる
  • 玄関ポーチが広く使える
  • 扉によるケガが少ないので子供や高齢者に安心

3-1-1. メリット1 開け閉めが楽

開き戸に比べて、引き戸の開け閉めは格段に楽です。
取っ手を必ずしもつかんでおく必要がありませんし、開けるために一歩下がる必要がなく、その場で開閉が出来ます。

そのため、車いすの方などには特におすすめです。

3-1-2. メリット2 開ける幅が自由に選べる

引き戸の大きなメリットのうちの一つが、開けっぱなしに出来ることです。

開き戸だと、開いておくために足を挟んで置いたり、ドアストッパーを挟んだりしなければなりませんが、引き戸なら玄関のすぐ前に荷物をおいて、開けっ放しにして室内に運び込むことが出来ます。

また、近所の人と話すときにわざわざ扉を押さえておかなくてもちょうどいい隙間で開けておけますし、換気のために細く開けておくことも可能です。

3-1-3. メリット3 玄関ポーチが広く使える

開き戸だと、前後に可動幅を取る必要がありますが、引き戸はその必要がありませんので、玄関ポーチを広く使うことが出来ます。

3-1-4. メリット4 扉によるケガが少ないので、子供や高齢者に安心

開き戸では、子供が蝶番部分に指を詰めるというケガがしばしば発生します。

また、開いた先に人がいることを知らずにぶつかってしまったり、高齢者が段差につまずいて転んだりということも。

引き戸であれば、そのようなケガを防ぐことが出来ます。

勢いよく扉を開けても静かに閉まる機能をオプションで付けられることもあり、子供の指詰めの危険性はほとんど削減できますし、開き戸に比べて段差も少ないからです。

3-2.玄関引き戸のデメリット&デメリットの対策方法

ここでは、玄関引き戸のデメリットに加え、その対策方法を詳しく解説いたします。項目は以下の通りです。

  • 断熱性・気密性が低い
  • 防犯性に心配がある
  • 取り付けるときに広い間口が必要
  • 開き戸よりも高価

3-2-1. デメリット1&対策方法 「断熱性・気密性が低い」

引き戸はレールや溝と言った特有の部品が必要になるため、どうしてもその分の隙間が生まれ、その分断熱性・気密性が開き戸に比べて低いです。

【対策方法】
現在はそのどちらにも対応した製品がいろいろと開発されています。
例えば日本の引き戸のメーカーは、LIXIL、三協アルミ、YKKapが有名ですが、その三社ともで断熱性に関する言及が十分なされていますので、きちんと比較・検討して選べば、開き戸に比べて格段に劣るということはないでしょう。

3-2-2. デメリット2&対策方法 「防犯性に心配がある」

開き戸に比べて、引き戸は扉同士の隙間があったり、ガラス張りの部分が多かったりするため、空き巣に狙われやすいと言われています。

【対策方法】
こちらも、ディンプルキーや電子キー、複合ガラスや鍵穴隠しなどで対策が練られています。
特に名の知れた大手の会社であれば、引き戸の弱点は熟知していますので、その点を放っておいてはいません。

安い店舗でどこのメーカーのものかわからない物を買ったりすればそれは劣るかもしれませんが、相場の中で、信頼のある会社で選ぶのであれば、特に過度な心配はいらないでしょう。

また、自分で防犯対策を施すこともでき、後付けの鎌鍵などはおすすめです。鎌の部分が外壁に食い込むため、簡単には開きません。

3-2-3. デメリット3&対策方法 「取り付けるときに広い間口が必要」

引き戸の特性上、開き戸が扉一枚分+αのスペースで取り付けられるのに対し、引き戸は最低でも扉2枚分+αの間口を必要とします。

【対策方法】
選び方の章でも紹介しましたが、引き込み戸の場合は比較的狭い間口でも取り付けられる可能性があります。また、メーカーによっては、狭めの間口でもつけられる製品を取り扱っていることがありますので、尋ねてみられると良いでしょう。

3-2-4. デメリット4&対策方法 「開き戸よりも高価」

引き戸は、左右に開閉できるようにするための溝やレールが使われる分、開き戸よりも必要とするパーツが多いことから、高価だと言われています。

【対策方法】
玄関ドアの値段はピンからキリまであるため、引き戸・開き戸それぞれでどの程度のグレードのものを選ぶかによっても違ってくるでしょう。

もしも最低限の値段で比べたときは、引き戸の方が仕組みとして気密性に劣るため、そうならないために開き戸よりもある程度のグレードのものを選ばざるを得ない側面があるのかもしれません。

4.玄関引き戸・開き戸の費用相場と比較シミュレーション

この章では、玄関引き戸の費用相場と、開き戸と迷ったときの判断材料として使える、開き戸との比較シミュレーションを載せています。

4-1.玄関引き戸・開き戸の費用相場概要と比較シミュレーション

玄関引き戸・開き戸は両方とも、相場は以下の通りです。

<玄関引き戸・開き戸 相場価格>
玄関引き戸・開き戸相場価格約20万~60万円

ただし、これは大体選ばれているところの価格であって、実際ドアの価格は、以下のような要素によって大きく変わります。

  • オプションをどれくらいつけるか(自動開閉、複合ガラスなど)
  • メーカーはどこか
  • 引戸なら欄間(採光・通風のための装飾をかねた部分)の有無
  • デザインや色

両者の大体の最低価格を比べてみましょう。

<玄関引き戸・開き戸の最低価格の目安 比較>
玄関引き戸最低価格※目安約10万円
玄関開き戸最低価格※目安約7万円

こうしてみると、引き戸の方が高いようですが、開き戸の最低価格は、特に機能上特筆すべきところがなく、勝手口ドアとしても使える汎用ドアですので、実際にはあまりそれを新築で使う人はいないでしょう。引き戸の方もしかりで、もしホームセンターで買うなどすればもっとずっと安い価格から探せます。

次に、両者の最高価格を比べてみましょう。

<玄関引き戸・開き戸の最高価格の目安 比較>
玄関引き戸最高価格※目安約100万円
玄関開き戸最高価格※目安約85万円

これも、引き戸は主に大手メーカーが作る4枚建ての引き分け戸の価格となっており、これは開口部がとても広く見た目も美しいものの、かなり間口を必要とする上に見た感じが大仰になりますので、あまり選択する方は多くありません。開き戸の方も、断熱性を含む様々の機能がすべて最高のものや、高価な木製ドアの値段がここに該当しています。

こうしてシミュレーションしてみると分かるように、玄関ドアは両者ともかなり価格の幅があるうえに、趣味趣向なども大きく関係してくるため、「一概に開き戸のほうが引き戸より安い」とはならず、開き戸と引き戸で迷った際の決定打にはなりにくいでしょう。

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5.【事例】玄関引き戸でできる事&起こりうるトラブル

最後に玄関引き戸を設置してできる事と、考えられるトラブルを編集部で想定し、その事例とトラブル例を示します。

5-1.「使いやすさ」の視点から、引き戸を設置したらできる事

「使いやすさ」の視点から、玄関引き戸を設置した例を想定してみました。

<できる事の例>
開けやすい全体はこんな雰囲気玄関がおしゃれに
開けやすい全体はこんな雰囲気玄関がおしゃれに
できる事
  • どんな人でも開けやすい玄関になる

できる事:どんな人でも開けやすい玄関にすることができる

できる事:どんな人でも開けやすい玄関にすることができる

玄関引き戸にすることでドアノブに手が届かない子供や車椅子を使っている人も開閉が楽になり使いやすくなります。

また、ドアを抑えなくても「開けっ放し」にできるので、大きな荷物の出し入れも楽です。

5-2.引き分け戸を設置したらできる事&起こりうるトラブル

和風な見た目が特徴の引き分け戸を設置した場合を想定してみました。

<できる事の例>
見よ、この堂々たる佇まい近くで見るとこんな感じ
見よ、この堂々たる佇まい近くで見るとこんな感じ
できる事起こりうるトラブル
  • 和風の家の雰囲気UP
  • 欄間をつけることでゴージャスになる
  • こだわると高価になってしまう

できる事: 和風の家の雰囲気にぴったりマッチした雰囲気作りができる

和風の家の雰囲気にぴったりマッチした雰囲気作りができる

和風の家にぴったりなのが引き分け戸。
洋風の家との差を玄関から付ける事ができます。

また、「欄間」をつける事でさらに和風感がアップします。

起こりうるトラブル:映える空間になるが予算がオーバーしてしまうかも

起こりうるトラブル:映える空間になるが予算がオーバーしてしまうかも

例えば欄間は映える事間違いなし!ですが費用が高くなる可能性があります。
また、木材の質にこだわるとさらに値段が大きく跳ね上がります。
気を付けてください。

ここまで様々な観点から考えうる事例をご紹介しましたが、予算を考慮しながら玄関引き戸を活かした間取りを考えるのは大変です。
理想のマイホームを建てるうえで後悔しないためにも、家づくりのとびらで複数社のプランを比較したり、注文住宅のプロに相談することをおすすめします。

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まとめ

玄関引き戸について、事例を交えてお伝えしました。
それではおさらいです。

この記事のポイント

玄関引き戸のデメリットは?

  • 断熱性・気密性が低い
  • 防犯性に心配がある
  • 取り付けるときに広い間口が必要
  • 開き戸よりも高価

このような点で後悔しないためにも、「3-2.玄関引き戸のデメリット&デメリットの対策方法」で対策を把握しておきましょう。

玄関引き戸の値段は?

玄関引き戸の費用相場は、約20万~60万円です。
ただし、この金額はさまざまな要素によって大きく変わるので注意してください。
詳しくは「4.玄関引き戸・開き戸の費用相場と比較シミュレーション」で解説しています。

おしゃれな玄関引き戸にするには?

おしゃれな玄関を目指すのであれば、玄関引き戸のデザインや素材にこだわるとよいでしょう。
詳細は「2.玄関引き戸の特徴と選び方」でお伝えしています。


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この記事の編集者

「家づくりのとびら」編集部

NTTデータグループが運営する注文住宅相談サービス「家づくりのとびら」編集部です。難しい住まいづくりの情報を、わかりやすく正確にお伝えします。記事は不動産鑑定士や宅地建物取引士などの不動産専門家による執筆、監修記事がメイン。初めての住まいづくりをサポートします!

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