- 変更日:
- 2024.08.16
住宅ローンは長期間のローンであることから、失敗してしまったら取り返しのつかないことになってしまうのではないかと不安も大きいでしょう。
そこで本記事では以下の内容について解説します。
この記事を読んでわかること!
- 住宅ローンの失敗事例18選とそれぞれのリスク対策
- 住宅ローンで失敗しやすい人の特徴
- 住宅ローンで気をつけるべきポイント
本記事を読んでいただければ、住宅ローンで気をつけるべきポイントがわかり、事前に対策をしたうえで住宅ローンの計画を立てることができるでしょう。住宅ローンに不安を抱えている方はぜひ参考にしてください。
まとめて依頼
住宅ローンについてプロに相談をしたい方は、こちらの記事もご覧ください。
1.住宅ローンの4つの潜在的リスクと対策
住宅ローンの4つの潜在的リスクは下記の通りです。
それぞれのリスクと対策について詳しく解説します。
1-1.収入や生活の変化
住宅ローンを組むことによって、収入や生活の変化に対応しにくくなります。
住宅ローンによって対応しにくい項目
- 転職
- 病気やケガ
- 引っ越し
転職は収入がアップする可能性もありますが、新しい職場の人間関係が合わないなどのトラブルが発生するケースもあります。
より安定を望むのであれば現在の仕事を続けるほうが賢明という結論に至る可能性が大きくなるでしょう。
また病気やケガに対するリスクも大きくなります。
毎月の住宅ローン返済を考えると、一時的にでも収入が途絶えてしまうことに恐怖を感じるでしょう。
さらに住宅ローンがあることによって、他の場所に住むという選択肢が難しくなります。
住宅ローンは毎月決まった金額を返済しなければならず、滞納が続いてしまうといずれ差し押さえられ、自宅を失ってしまいます。
対策として有効なのは、何かあった時のために、手元に資金を貯めておくことです。
半年〜1年間は働かなくても生活できる蓄えがあることで、転職や退職への不安が小さくなるでしょう。
選択肢の幅を広げるためにも、手元に資金を貯めておきましょう。
1-2.ランニングコスト
家を購入すると住宅を所有することで、住宅ローン返済だけでなく、固定資産税や都市計画税といったランニングコストがかかってしまいます。
また、家を維持するために、将来的には設備のメンテナンス費用や外壁、屋根の修理費用といったランニングコストもかかります。
「毎年の納税額」や「数年後に必要になる可能性があるメンテナンス費用」が分かっていれば、突発的な支出に備えられるため、ここでチェックしておきましょう。
固定資産税や都市計画税への対策
固定資産税や都市計画税の税率は、家を建てる都道府県によっては異なりますが、毎年納める必要があるため、家を建てる前よりも多くの税金を納めることになるでしょう。
しかし、固定資産税や都市計画税は一定の要件を満たすことで軽減措置を受けることができます。
購入時に要件を満たすかどうかを確認しておきましょう。
参考:国土交通省「新築住宅に係る税額の減額措置」
家のメンテナンス費用への対策
対策としては、住宅購入の段階でランニングコストを含めた資金計画を立てることです。
毎年のランニングコストや数年おきのメンテナンスコストを踏まえたうえで購入しましょう。
「耐久性で外壁や塗料などの素材を選ぶ」「アフターサービスが充実したハウスメーカーを選ぶ」なども今後のランニングコスト対策を考えるうえで大切です。大手ハウスメーカーには、こうしたアフターサービスが整っているというメリットがあります。
1-3.災害
住宅ローンを組むにあたって避けられないリスクが災害リスクです。
2024年の「能登半島地震」は記憶に新しく、近年日本では、毎年大きな災害が発生しています。
以下のような災害によって、仮に自宅が被災してしまい、損壊したとしても基本的に住宅ローンが免除されることはありません。
住宅ローンが免除されない災害
- 地震
- 洪水
- 土砂災害
災害は、対策をしたとしても確実に避けられる訳ではないのが怖いところです。
少しでもリスクを減らすために、購入時には必ずハザードマップの確認をしましょう。
保険についても何となく加入するのではなく、契約内容をしっかりと理解する必要があります。
1-4.金利変動
住宅ローンには金利変動のリスクがあります。
変動金利を選択した場合は、金利の変動によって返済額も増減します。
固定金利であれば返済額は一定ですが、変動金利よりも金利が高く、返済額も多くなるため、変動金利を選択する人の割合が多いのが現状です。
固定金利・変動金利にそれぞれメリット・デメリットはありますが、単純に金利で判断するのではなく、長期目線で自分にはどちらが合っているのかを考えましょう。
将来の金利について検討する際には、日本だけでなく世界経済にも目を向ける必要があるでしょう。
このように、住宅ローンにはさまざまな組み方があり、金融機関によって商品も異なるため、どれが自分に合った組み方なのか迷ってしまう方も多いでしょう。
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疑問点やお悩みが出た際には、コーディネーターや注文住宅のプロに無料で相談することもできます。
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2.住宅ローンの失敗事例18選!
ここからは実際にあった住宅ローンの失敗事例18選を、以下の6つのカテゴリに分けて解説します。
住宅ローンの失敗事例カテゴリ
それぞれ見ていきましょう。
2-1.頭金に関する失敗事例
まずは頭金にて関する失敗事例です。3つのケースをご紹介します。
住宅は頭金0円でも購入可能です。
しかしながらその分毎月の返済額が多くなってしまい、生活が苦しくなってしまうでしょう。
住宅への憧れという短期的な視点ではなく、しっかりと暮らし始めてからの生計にも考慮して資金計画を立てなければなりません。
頭金を貯めるまでに時間をかけ過ぎてしまった
「お金を貯めてから購入しようと考えていたが、貯まるまでに時間がかかってしまった。お金を貯めている間に支払う家賃がもったいなく感じたため、もっと早く購入すればよかった」
家賃を支払うのがもったいというのは多くの人が感じることです。
しかしながら頭金0円での購入はオススメできません。
「いつまでにいくら貯める」と目標を決めたうえで貯金しましょう。
また、両親や祖父母など親族からの援助を受けて家を建てる方も少なくありません。期待できそうなら、一度相談してみましょう。
頭金につぎ込みすぎて、生活が苦しくなった
「毎月の支払いが安くなるのであればと思い、貯金の多くを頭金に使ってしまいました。その後一時的に入院することになり、生活が苦しくなりました」
住宅購入後は毎月ローンを返済しなければなりません。
そのため仮に収入が途絶えたとしても、半年~1年は生活できる程度の貯金があると望ましいです。
「ローン返済が安くなるから」という理由で頭金に入れ過ぎないようにしましょう。
2-2.住宅ローンの審査時の失敗事例
続いて住宅ローン審査時の失敗事例です。
住宅購入前に車を購入してしまった
「住宅購入前に後先考えずに車を購入してしまいました。ローンで購入したため住宅ローンの審査が厳しくなり、希望の金額を借りられませんでした」
住宅ローンは返済負担率(年収に占めるローン返済の割合)をもとに計算します。
そのため住宅ローン以外のローンがある場合は、その返済額も含めて融資限度額が決まります。
住宅を購入したい人は、車購入など他のローンは控えておき、建築した後で利用するようにしましょう。
5年前の滞納履歴で借りられなかった
「住宅ローン審査時に5年前のクレジットカードの滞納歴を見られ、住宅ローンが組めませんでした」
金融機関はその人の過去の情報をさかのぼって、融資しても問題ないかを審査します。
クレジットカード情報は5〜7年ほど残るとされているので、期間を空けて審査をしましょう。
2-3.住宅ローンの金利に関する失敗事例
続いて住宅ローンの金利に関する失敗事例です。
安易に変動金利を選択してしまった
「月々の返済額が少なくなるのが魅力で変動金利を選択した。しかし現状で返済額ギリギリのため、今後金利が上昇した際に返済できなくなってしまう不安がある。」
変動金利は金利の変化によって返済額が変わります。
現在は低い金利だとしても今後上昇する可能性を視野に入れて考えましょう。
もっといろいろな金融機関・金融商品をみればよかった
「検討している段階で時間の余裕がなく、不動産会社が提示する金融機関の中から選ぶ形になった。他の金融機関の方が、金利が低かったため、損した気分になってしまう」
不動産会社は住宅ローンの紹介が簡単という理由から、提携している金融機関の住宅ローンをすすめるケースも多いです。
事前に比較検討していなければ金利の相場も比較することはできません。
購入物件を決めてからではなく、探しているときからローンについても情報を整理しておきましょう。
借り換えなども検討すればよかった
「金利の高い住宅ローンを組んでしまい、返済額が高い状態が続いていた。借り換えの知識もなく長い期間払い続けていたが、早くに借り換えなどを検討していればかなりお得だったと後悔している」
住宅ローンは借りる金融機関・時期によって返済額が異なります。住宅ローンは組んで終わりではなく、適宜、最新の情報と照らし合わせて、何を選択するのがお得かを考えましょう。
2-4.住宅ローンの返済スケジュールに関する失敗事例
続いて住宅ローンの返済スケジュールに関する失敗事例です。
定年後も返済しなければならない
「購入当時は定年までにしっかりと貯金をしておけば定年後の返済も大丈夫だろうと考えていたが、不安になっている。老後2,000万円が不足するといわれているが大丈夫だろうか」
住宅ローンの借入年数は、最長35年で設定している金融機関が多いです。
つまり30歳までに住宅ローンを組まなければ定年後も返済しなければなりません。
晩婚化が進む日本ではあまり現実的ではないでしょう。
定年までに完済できるように、繰上げ返済をしながら返済期間を調整するのがおすすめです。
ボーナス返済に頼ってしまった
「月々の返済額を減らすためにボーナス返済に頼ってしまった。しかし会社の業績が悪くボーナスが出ないと決まったときにはかなりの不安があります。家族にも心配をかけてしまい、申し訳ない気持ちでいっぱいです」
ボーナス返済は月々の返済を減らす有効な手段ですが、あまり割合を増やしてしまうと危険です。
また、ボーナスは必ず支給されるものではないため、ボーナスを頼った返済計画はリスクが高いといえるでしょう。
ボーナス返済の割合を多くしなければ返済が苦しいという方は、そもそもの借入額を見直してみましょう。
家賃を基準にして考えてしまった
「支払っている家賃と同じくらいであれば大丈夫だろうと安易に考えていました。実際には固定資産税などの税金やメンテナンス費用がかかってしまい、貯金が中々貯まりません」
現在支払っている家賃をもとに考えるのはよくある失敗例です。
持ち家は賃貸よりもコストがかかります。
月額コストだけでなく、年間コストや数年おきのメンテナンスコストも含めて考えましょう。
早期返済をしすぎてしまった
「ローンを早く完済したいと考え、自己資金を全て繰上げ返済費用に充てていました。しかし突発的な支出の際に困ることに加え、現在の楽しみにお金を使えなかった後悔があります」
「なるべく早くローンを完済したい」というのは多くの人が考えることでしょう。
しかし、それよりも大切なのは現在の生活です。
介護や子どもの教育費(習い事や部活・塾、進学費用など)、またご自身に何かあった時のことを考えて、貯蓄をしつつ、無理のない範囲で返済しましょう。
2-5.人生の変化や思いがけぬ不幸によって返済が難しくなる事例
続いて人生の変化や思いがけぬ不幸によって返済が難しくなる事例です。
離婚してしまった
「単独でローンを組んでいたが離婚することになり、ローンの他に養育費も支払わなければならなくなった」
離婚は住宅ローンにおいてよくあるトラブルの代表例です。
しかし、家を購入する際は離婚するなど考えてもいないでしょう。
離婚の可能性は頭の片隅に置きつつ、そのようなことにならないように、相互にコミュニケーションを取り、大切に日々を過ごすようにしてくださいね。
共働きできなくなった
「ペアローンを組んでいたが、妻が病気で働けなくなってしまった。2人分の収入を前提にローンを組んでいたため、返済に困っている。いずれ売らなければならないだろう」
共働き前提の返済計画はどちらかが働けなくなってしまった途端に破綻してしまいます。
可能の範囲で、どちらかが働けなくなったとしても返済可能な金額に抑えてローンを組みましょう。
病気や障害で働けなくなってしまった
「病気を抱えてしまい現在の職場で働けなくなってしまった。別の職場で働けることになったが、収入は激減してしまう」
誰しも病気や障害で働けなくなるリスクを負っています。
現在の住宅ローンには団信(団体信用生命保険)以外にも、○大疾病保障付き・がん保障付きなど、さまざまな保険がオプションとして用意されています。
ローンを比較検討する際にも注目しておき、ご自身の健康リスクに合わせて、充実した内容のローンを選びましょう。
夫が亡くなったが団体信用生命保険(団信)に入っていなかった
「急遽事故で夫を亡くしました。フラット35でローンを組んでいたため、団信に入っておらず残された私たちはローンを支払えずに売却しました」
団信(団体信用生命保険)に入っていれば、高度障害や死亡の際に保険金で住宅ローンが完済されます。
多くの金融機関は団信への加入を義務付けていますが、フラット35は任意で選択することが可能です。
団信に入っていない場合は残された人がローンを返済することになるため、なるべく団信には加入しておくことをおすすめします。
過去の病歴などから審査が通らない場合は、別の保険などでのカバーを検討しましょう。
2-6.住宅ローンに関する税金や贈与制度に関して失敗した事例
続いて住宅ローンに関する税金や贈与制度に関して失敗した事例です。
住宅ローン控除を受けるための確定申告をしていなかった
「これまでに確定申告をしたことがなく、購入の翌年に確定申告をしなければならないことを知りませんでした。5年以内の還付申告制度で住宅ローン控除は受けられましたが冷や汗をかきました」
住宅ローン控除を受けるためには、住宅購入の翌年に確定申告をしなければなりません。
会社員の方の多くは自分で確定申告をする必要がないため、忘れてしまう人も多いでしょう。
確定申告のやり方が不安な方は最寄りの税務署や税理士に相談しましょう。
親からの贈与の分住宅ローン控除が利用できなかった
「親から住宅購入の資金援助をもらったが、贈与額と住宅ローンの借入額が住宅取得価格を超えていたため、その分の住宅ローン控除が使えなかった」
仮に3,000万円の不動産を購入する際に親からの資金援助が1,500万円、住宅ローンが2,000万円だったとします。この場合500万円が余ってしまう計算となります。
その場合、住宅ローン控除として申請できるのは1,500万円が上限となり、控除を最大限活用できなくなるので注意しましょう。
【2024年】住宅ローン減税制度改正
2024年1月から「住宅ローン減税」の仕組みが以下のように変更されました。
借入限度額
子育て世帯・若者夫婦世帯※が2024(令和6)年に入居する場合、以下の水準を維持する。
認定住宅:5,000万円/ZEH水準省エネ住宅:4,500万円/省エネ基準適合住宅:4,000万円
※18歳以下の子どもがいる、 もしくは夫婦のいずれかが39歳以下の世帯
床面積要件緩和措置の期限
新築住宅の床面積要件を40平米以上に緩和する措置(合計所得金額1,000万円以下の年分)の建築確認の期限を以下のとおり延長する。
2023(令和5)年12月31日 → 2024(令和6)年12月31日
新築住宅の条件
2024年1月以降に建築確認を受けた新築住宅は、省エネ基準を満たす住宅であることを条件とする。
※借入限度額は省エネ性能に応じて異なる
※申請には「省エネ基準以上適合の証明書」が必要
参考:国土交通省「住宅ローン減税」
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3.住宅ローンで失敗しやすい人の2つの特徴
住宅ローンで失敗しやすい人の特徴は2つです。
それぞれの特徴について解説します。
3-1.営業マン任せにしてしまう
住宅ローンで失敗しやすい人の特徴は、自分の頭で考えずに営業マン任せにしてしまうことです。
もちろん一人一人に寄り添った提案をしてくれる営業マンもいますが、全員がそのような営業とは限りません。
営業として数字が反映されやすい商品や、営業の手間がかからないサービスを紹介されていることもあるでしょう。
提携先の住宅ローンには注意が必要かも‥!
特に、提携する金融機関の住宅ローンをすすめられたときには注意が必要です。
有利な条件で住宅ローンを組める場合もありますが、基本的に、比較検討をしなければ、どの金融機関で借りるのが自分に合っているのかを適切に判断できません。
特に、住宅ローンに付随する保険のサービスや適用金利は金融機関によって異なります。
また、返済期間は35年で組むことが多いものの、年齢や退職金の有無は人によって異なるため、人によって適切な返済期間も異なります。
以下のポイントについて、しっかりと確認しましょう。
提携先ローンのチェック項目
- 金融機関の選択:ローンに付随する保険など
- 金利の選択:金融機関、また金融商品によって利率が異なる
- 返済期間の選択:長期の返済期間(35年など)が自分に合っているのか
営業マンからの提案だけでなく、ローンのパンフレットを熟読したり、実際に金融機関に問い合わせをしたりと、自分で調べる必要があります。
人生において大きな決断である住宅ローンを「自分で調べるのが難しい」「内容がよくわからない」という理由で営業マン任せにする人は失敗してしまうリスクが上がります。ご自身で納得できる選択をしましょう。
3-2.長期目線で考えない
長期目線で考えられない人も、住宅ローンで失敗してしまう傾向にあります。
住宅ローンは長期間のローンであるため、目先の利益やお得さで選んでしまう人は要注意です。
以下の3つのポイントについて、注意しましょう。
- 金利タイプの選択:自分に合っているのは固定金利と変動金利か
- ボーナス返済の有無:ボーナスは確実に支給されるものではない
- 単独ローン、ペアローン:将来的なライフプランを立てておく
金利タイプの選択
金利については月々の返済額が抑えられる点から変動金利を選択する人が多いです。
変動金利を選択すること自体は悪いことではありませんが、変動金利で毎月ギリギリの返済額に設定してしまうのはリスクの高い選択でしょう。
将来的に問題なく払い続けられるのかを考えなければなりません。
ボーナス返済の有無
ボーナス返済を多く設定することで月々の返済額は抑えられます。
しかし、ボーナスというのは会社の賞与であり、毎年一定の金額が貰える訳ではありません。
長年に渡って確実にボーナスが貰えるのかどうかを考えましょう。ボーナス返済を当てにしているのであれば要注意です。
単独ローン、ペアローン
共働き世帯が増えるとともに、ペアローンを組む世帯も増えてきました。
ペアローンを組むことで借入可能額が増え、住宅購入の選択肢も増えますが、その分、返済額も増加します。
場合によっては、仕事を辞めたいと考えても辞められない状態になってしまうでしょう。
将来的にどのような生活を送りたいのかなど、子育てをしながら働ける職場の環境は整っているか、などライフプランを考えたうえでローンを組みましょう。
まずは夫婦・パートナー間で将来どのような生活を送りたいのかを深く話し合う必要があります。
話し合いの際には、実際の住宅プラン(資金計画含む)を見ながらお互いの意見を確かめ合うのがおすすめです。
具体的なイメージのもと話し合いができるため、微妙な認識違いを防ぎやすくなります。
4.住宅ローンで失敗しないためにやるべきこと
住宅ローンで失敗しないためにやるべきことは3つです。
- 返済額を手取り収入から考える
- ライフプランを考える
- 専門家へ相談する
それぞれについて解説します。
4-1.返済額を手取り収入から考える
住宅ローンに不安のある方は手取り収入から考えてみましょう。
額面年収ではなく手取りの収入で考えることによって、余裕を持った返済が可能です。
一般的に金融機関が設ける返済負担率の上限は30~35%程度です。
しかし、家計として返済に余裕をもたせるためには、25%以下に抑えたほうが安心だといわれています。
また、額面年収で考えるのではなく、手元に入る手取り収入から考えることで、より安全圏で返済額の上限を考えることができます。
具体的に返済負担率25%として考えてみましょう。
額面年収600万円、手取り収入450万円の方の場合は下記の通りです。
年収600万・450万円の月々の返済額
- 600万円 × 25% ÷ 12 = 125,000円
- 450万円 × 25% ÷ 12 = 93,750円
手取り収入で考えることで、額面年収で考えるよりも3万1,250円の余裕が出来ました。
ローン返済に余裕を持たせるための考え方として、ご自身の手取り収入に当てはめてみてください。
また、ローン返済金額を差し引いたお金で日々の生活費は足りるのか、将来への貯蓄を行うことができるのかという点についても、しっかりとシミュレーションしておきましょう。
4-2.ライフプランを考える
住宅ローンで失敗しないためには、ライフプランを考えなければなりません。
住宅ローンで失敗する人の多くは、将来の計画があいまいな状態で住宅ローンを組んでしまっています。
下記のような項目についてライフプランを考えてみましょう。
考慮すべきライフプラン
- 何歳までに何人の子どもを作るか
- 子どもにどのような教育環境を準備するか
- 両親や家族の介護費用の負担が必要か
- 何歳まで働けるか
- 転職・退職する予定はあるか
- 将来両親と生活する予定はあるか
ライフプランを考えることで、将来的にどのタイミングでお金がかかるのか、何かを決断する際にどのようなことを考慮しなければならないのかがわかります。
変化する可能性がある場合はボーナスなどを活用して、早めにローンの返済を終わらせるという選択肢もあります。
ライフプランを立てることで、将来の見通しがつき、ばく然とした住宅ローンへの不安も減少するでしょう。
4-3.専門家へ相談する
住宅ローンで失敗しないために、住宅ローンを組む前に専門家へ相談しましょう。専門家へ相談することで、将来についてより具体的に考えられることに加え、住宅購入の適切な判断ができます。
資金計画やライフプランは自分で考えることもできますが、専門家へ相談した方がより詳しく、かつ現実的に検討できるでしょう。
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まとめ
本記事では住宅ローンの失敗例やリスクへの対策、失敗しやすい人の特徴について解説しました。
住宅ローンの失敗例は様々ですが、失敗する人の多くが共通していることは2つです。
- 営業マン任せにしてしまう
- 長期目線で考えられない
実際に住宅ローンを組んで返済していくのは自分自身です。住宅ローンの内容はしっかりと理解しなければなりません。また35年もの間返済が続くため、必ず長期目線で考えましょう。
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この記事の編集者
頭金0円で購入してしまった
「マイホームへの憧れが強かったが、十分な貯蓄ができていなかった。『頭金0円でも購入可能』というキャッチコピーに惹かれ購入したが、毎月の返済が厳しい」