- 変更日:
- 2024.10.25
「返済方式」「金利」「借入額」「返済回数」がわかれば、毎月の返済額と総返済額を求めることができます。
住宅ローンの返済方式は、
- 毎月の返済額が一定になる「元利均等返済」
- 毎月の返済額が徐々に減る「元金均等返済」
上記2種類があり、それぞれ計算方法が異なります。
金利 (月利) | 計算式 | |
---|---|---|
毎月の 返済額 | 元利均等 返済 | {借入額×月利×(1+月利)返済回数}÷{(1+月利)返済回数-1} |
元金均等 返済 | 毎月の返済額= 借入額÷返済回数+直前のローン残高×月利 | |
総返済額 | 元利均等 返済 | 月の返済額×返済回数 |
元金均等 返済 | 総返済額= 借入額+借入額×月利×(返済回数+1)×1/2 |
計算については下記『注文住宅予算シミュレーション』機能を活用するのが便利です。
この記事でわかること
- 住宅ローンの返済方式2種類の特徴の違い
- 住宅ローンの返済額を計算する際に必要な3つの項目
- 住宅ローン3,000万円借入、35年借入の場合の返済シミュレーション
住宅ローンについてプロに相談をしたい方は、以下の記事もご覧ください。
目次
1.住宅ローンを計算するために、まず返済方式を確認する
住宅ローンの返済方式は2種類あり、返済方式によって計算方法が異なります。
住宅ローンの返済方式2種
- 毎月の返済額が一定になる「元利均等返済」
- 毎月の返済額が徐々に減る「元金均等返済」
以下より詳しく解説します。
1-1.「元利均等返済」と「元金均等返済」の特徴
「元利均等返済」と「元金均等返済」の特徴は下記の通りです。
元利均等返済 | 元金均等返済 | |
---|---|---|
毎月の返済額 | 一定になる | 徐々に減る |
元金の金額 | 一定ではない | 一定になる |
借入残高 | 減りにくい | 早く減る |
返済期間 | 長い | 短い |
利息 | 増えやすい | 抑えやすい |
それぞれの特徴を理解し、どちらの返済方式で住宅ローンの契約を行うか検討しましょう。
返済のシミュレーションについては「3.住宅ローンの計算方法」で解説しています。
2.住宅ローンの返済額を計算する際に必要な3項目
住宅ローンの返済額を計算する際に必要な項目は下記の3つです。
住宅ローンの返済額を計算する際に必要な項目
- 金利(月利)
- 借入額
- 返済回数
それぞれ解説します。
2-1.金利(月利)
金利とは、融資金額に対して支払う利息の割合のことです。
金利には下記の2種類があります。
金利の種類
- 固定金利:返済中の金利が一定である
- 変動金利:返済中の金利が変動する
金利は、年利(実質年率)で記載されているケースが一般的なため、毎月の返済額を計算するときには、12で割り、「月利」に換算する必要があります。
金利によって、毎月の返済額が異なるため、住宅ローンを契約する際の金利の動きを見ておくとよいでしょう。
金利の違いによる返済額の比較は「4.毎月の返済額のシミュレーション」で行っています。
2-2.借入額
借入額とは、住宅ローンで借りる金額の合計額のことです。
借入れる金額によって、毎月の返済額が異なります。
また、年収によって借入可能な目安金額が異なります。
「年収毎の借入額の目安」の詳細は下記記事で解説しています。
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2-3.返済回数
返済回数とは、住宅ローンを返済する回数のことです。
通常は月に1回返済するので、「借入年数×12」が返済回数となります。
なお、一般的には返済回数にボーナス払いの回数は含まれません。
3.住宅ローンの計算方法
住宅ローンの計算方法は下記の通りです。
金利 (月利) | 計算式 | |
---|---|---|
毎月の 返済額 | 元利均等 返済 | {借入額×月利×(1+月利)返済回数}÷{(1+月利)返済回数-1} |
元金均等 返済 | 毎月の返済額= 借入額÷返済回数+直前のローン残高×月利 | |
総返済額 | 元利均等 返済 | 月の返済額×返済回数 |
元金均等 返済 | 総返済額= 借入額+借入額×月利×(返済回数+1)×1/2 |
住宅ローンの返済金額は、上記式を用いることで計算をすることができますが、『住宅ローン返済シミュレーション』を用いることで、簡単に試算することができます。
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4.毎月の返済額のシミュレーション
ここでは、下記条件で毎月の返済額のシミュレーションを行います。
返済シミュレーションの条件
- 金利:年1.2%/年2.4%(固定金利)
- 借入額:3,000万円
- 借入年数:35年(返済回数35年×12=420回)
元利均等返済、元金均等返済それぞれでシミュレーションを行います。
※シミュレーション結果はあくまでも試算となるため、審査結果と異なる場合があります。
4-1.元利均等返済の場合
元利均等返済の返済額のシミュレーションは下記の通りです。
金利 (月利) | 計算式 | |
---|---|---|
毎月の 返済額 | 1.2% (0.1%) | (3,000万円×0.001×1.001420)÷(1.001420-1) =8万7,510円 |
2.4% (0.2%) | (3,000万円×0.002×1.002420)÷(1.002420-1) =10万5,647円 | |
総返済額 | 1.2% (0.1%) | 8万7,510円×420回 =3,675万4,200円 |
2.4% (0.2%) | 10万5,647円×420回 =4,437万1,740円 |
金利毎の総返済額・利息は以下のとおりです。
- 金利1.2%の場合
総返済額 3,675万4,200円
(借入額 3,000万円+利息675万4,200円) - 金利2.4%の場合
総返済額 4,437万1,740円
(借入額 3,000万円+利息 1,437万1,740円)
金利が約1%異なるだけで、900万円近い差が出ています。
4-2.元金均等返済の場合
元金均等返済の返済額のシミュレーションは下記の通りです。
金利 (月利) | 計算式 | |
---|---|---|
毎月の 返済額 | 1.2% (0.1%) | 3,000万円÷420+直前のローン残高×0.001 =10万1,428円 |
2.4% (0.2%) | 3,000万円÷420+直前のローン残高×0.002 =13万1,428円 | |
総返済額 | 1.2% (0.1%) | 3,000万円+3,000万円×0.001×(420+1)×1/2 =3,631万4,845円 |
2.4% (0.2%) | 3,000万円+3,000万円×0.002×(420+1)×1/2 =4,262万9,895円 |
*計算結果は初回の返済額
金利毎の総返済額・利息は以下のとおりです。
- 金利1.2%の場合
総返済額 3,631万4,845円(借入額 3,000万円+利息631万4,845円) - 金利2.4%の場合
総返済額 4,262万9,895円(借入額 3,000万円+利息 1,262万9,895円)
元利均等返済よりも、元金均等返済の方が利息は少ないことがわかります。
4-3.元利均等返済と元金均等返済のシミュレーション結果の比較
元利均等返済と元金均等返済のシミュレーション結果を、総返済額を元に比較します。
元利均等 返済の結果 | 元金均等 返済の結果 | 差額 | |
---|---|---|---|
金利1.2%の場合 | 3,675万4,200円 | 3,631万4,845円 | 元利均等返済の方が 43万9,355円 多い |
金利2.4%の場合 | 4,437万1,740円 | 4,262万9,895円 | 元利均等返済の方が 174万1,845円多い |
同じ条件でも、「元利均等返済」と「元金均等返済」では総返済額が異なります。
毎月の返済額が一定になる「元利均等返済」のほうが、「元金均等返済」よりも総返済額が高くなります。
「住宅ローンに関する記事」を他にも用意しております。あわせてご覧ください。
関連記事
この記事のポイント まとめ
住宅ローンを計算するために、まず返済方式を確認する
住宅ローンの返済方式は下記の2種類があります。
住宅ローンの返済方式
- 毎月の返済額が一定になる「元利均等返済」
- 毎月の返済額が徐々に減る「元金均等返済」
詳細は「1.住宅ローンを計算するために、まず返済方式を確認する」で解説しています。
住宅ローンの返済額を計算する際に必要な3つの項目
住宅ローンの返済額を計算する際に必要な項目は下記の3つです。
住宅ローンの返済額を計算する際に必要な項目
- 金利(月利)
- 借入額
- 返済回数
詳細は「2.住宅ローンの返済額を計算する際に必要な3項目」で解説しています。
住宅ローンの計算方法
住宅ローンの計算方法は下記の通りです。
金利 (月利) | 計算式 | |
---|---|---|
毎月の 返済額 | 元利均等返済 | {借入額×月利×(1+月利)返済回数}÷{(1+月利)返済回数-1} |
元金均等返済 | 毎月の返済額= 借入額÷返済回数+直前のローン残高×月利 | |
総返済額 | 元利均等返済 | 月の返済額×返済回数 |
元金均等返済 | 総返済額= 借入額+借入額×月利×(返済回数+1)×1/2 |
詳細は「3.住宅ローンの計算方法」で解説しています。
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