- 変更日:
- 2025.05.01

住宅ローンの金利相場は、半年前と比べるとやや上昇傾向にあります。
2025年1月に日銀が0.25%追加利上げをしたことで、政策金利が0.5%程度になりました。
この影響で、全期間固定金利の「フラット35」が4月1日から金利が2.050%に上昇することが予想され、各銀行も連動見通しです。
また「変動金利」は、新規申し込み分は2025年4月から、返済中の変動金利は2025年7月から、金利が上がる予定です。
本記事では、住宅ローンの利用を検討している方に向けて、最新の住宅ローン金利相場を解説します。主要銀行ごとの金利を比較し、異なる金利タイプの特徴を整理しながら、自分に最適な住宅ローンを選ぶためのポイントを分かりやすく紹介します。
この記事でわかること
- 2025年最新の住宅ローン金利相場動向
- 【主要銀行別】金利相場 一覧
- 後悔しない住宅ローンを選ぶコツ
- 金利によって利息がどのくらいかかるかのシミュレーション 等

水野 崇
水野総合FP事務所代表。相談、執筆・監修、講演・講師、取材協力、テレビ出演など多方面で活動する独立系ファイナンシャルプランナー。テレビ朝日「グッド!モーニング」、BSテレ東「マネーのまなび」などに出演。専門学校東京ビジネス・アカデミー非常勤講師。
保有資格:宅地建物取引士、1級ファイナンシャル・プランニング技能士、CFP認定者、日本証券アナリスト協会検定会員補、証券外務員1種
注文住宅の住宅ローンを組む際の基本的な流れが知りたい方はこちらの記事もご覧ください。
目次
1.2025年最新の住宅ローン金利相場動向と各種比較
2024年3月にマイナス金利政策が解除され、2024年7月と2025年1月には日銀が追加利上げを決定しました。
これに伴い、住宅ローンの金利も上昇傾向が続いています。
1-1. 金利タイプ別の政策変更前後における金利相場の比較
以下の表は、マイナス金利解除および日銀の利上げ前後で、住宅ローン金利がどのように変化したかを示すため、2024年2月と2025年3月の金利相場をまとめたものです。
金利タイプ | 2024年2月の金利相場 | 2025年3月の金利相場 |
---|---|---|
変動金利 | 0.250%~ | 0.345%~0.425% |
固定金利・期間選択型(10年) | 0.700%~ | 1.5%~2.0%台前後 |
固定金利・全期間型(35年) | 1.100%~ | 1.940% |
※2025年3月31日時点
固定金利は全般的に上昇しており、変動金利も上昇傾向が続いています。
今後も金利が上昇する可能性が高いため、最新の金利動向に注意が必要です。
「マイナス金利解除による生活への影響」「変動金利の今後の見通し」について知りたい方は、以下の関連記事もご覧ください。
1-2. 金融機関別の金利相場比較
以下の表は、金融機関の種類ごとに、2025年3月時点の住宅ローン金利相場をまとめたものです。
金融機関 | 変動金利相場 | 固定金利(10年)相場 | 全期間固定型(35年)相場 |
---|---|---|---|
メガバンク | 0.345%~0.375% | 1.610%~1.805% | 1.940%~ |
地方銀行 | 0.300%~0.390% | 1.540%~1.805% | 1.940%~ |
ネット銀行 | 0.194%~0.448% | 1.495%~1.553% | 1.550%~ |
※2025年3月31日時点
一般的に、ネット銀行は低金利を提供する傾向があります。これは、オンライン完結型のサービスにより人件費や店舗運営費を削減できるためです。ただし、金利は時期やキャンペーン、個人の信用状況などによって変動する可能性があるため、最新の情報を確認することが重要です。

CFP/1級FP技能士
水野 崇
2025年1月に日銀が0.25%の追加利上げを決定したことが影響し、2025年4月には多くの金融機関で、固定金利、変動金利ともに住宅ローン金利の引き上げを発表しました。変動金利の改定日が4月1日の場合は、7月返済分から新たな借入利率で計算した利息が適用となります。
なお、住宅ローンを借り入れる際の「適用金利」は、金融機関の審査を経て、借り手の返済能力に応じ個別に決定されます。
どの住宅ローンを選べば良いのか迷ってしまう方も多いでしょう。
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2. 後悔しない住宅ローンを組むための2つのコツ
後悔しない住宅ローンを組むための2つのコツをご紹介します。
後悔しない住宅ローンを組む2つのコツ
- 自分に合った「金利タイプ」を選ぶ
- 自分に合った「金融機関」を選ぶ
2-1. 自分に合った「金利タイプ」を選ぶ
住宅ローンには主に以下の金利タイプがあります。
金利タイプ | 特徴 | 向いている人 |
---|---|---|
変動金利 |
|
|
固定金利(期間選択型) |
|
|
全期間固定金利 |
|
|
どのタイプにもメリット・デメリットがあるため、自分に合った金利タイプを選択しましょう。
2-2. 自分に合った「金融機関」を選ぶ
金融機関は、大きく次の種類に分けられます。
種類 | 特徴 | 向いている人 |
---|---|---|
メガバンク |
|
|
地方銀行 |
|
|
ネット銀行 |
|
|

CFP/1級FP技能士
水野 崇
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3.35年住宅ローンの利息シミュレーション
ここでは、35年の住宅ローンを組んだ際の利息総額を、借入金額3,000万円と4,000万円の場合でシミュレーションします。
3-1. 借入金額3,000万円の場合
3,000万円を35年で借り入れた場合の金利タイプ別の利息総額は以下のとおりです。
金利タイプ | 適用金利 | 毎月の返済額 | 総返済額 | 利息総額 |
---|---|---|---|---|
変動金利 | 0.4% | 76,557円 | 32,153,940円 | 2,153,940円 |
10年固定金利 | 1.5% | 91,855円 | 38,579,100円 | 8,579,100円 |
全期間固定金利 | 1.94% | 98,457円 | 41,351,940円 | 11,351,940円 |
※金利は2025年3月時点の相場を基に試算しています。実際の適用金利は金融機関や個人の信用状況により異なる場合があります。
3-2. 借入金額4,000万円の場合
4,000万円を35年で借り入れた場合の金利タイプ別の利息総額は以下のとおりです。
金利タイプ | 適用金利 | 毎月の返済額 | 総返済額 | 利息総額 |
---|---|---|---|---|
変動金利 | 0.4% | 102,076円 | 42,871,920円 | 2,871,920円 |
10年固定金利 | 1.5% | 122,473円 | 51,438,660円 | 11,438,660円 |
全期間固定金利 | 1.94% | 131,276円 | 55,135,920円 | 15,135,920円 |
※金利は2025年3月時点の相場を基に試算しています。実際の適用金利は、金融機関や個人の信用状況により異なる場合があります。
上記のシミュレーションから、金利タイプや適用金利によって総返済額が大きく異なることがわかります。借入金額3,000万円の場合、変動金利0.4%では利息総額が約215万円ですが、全期間固定金利1.94%では約1,135万円となり、その差は約920万円です。金利タイプの選択は、将来の金利変動リスクや返済計画に大きな影響を与えるため、自身のライフプランやリスク許容度を考慮して慎重に検討することが重要です。
住宅ローンの借入希望額から毎月の返済額を調べたい方は、ぜひこちらのシミュレーションをお使いください。

CFP/1級FP技能士
水野 崇
多くの金融機関では、変動金利(元利均等返済方式)の金利改定時に上限額(5年ルール、125%ルール)を定めています。繰上返済を積極的に行うことでも金利変動リスクを軽減できますので、金利以外にもトータルで複数ローン商品を比較検討し、ご自身の状況に合った最適な金利タイプを選ぶことが大切です。
住宅ローンで失敗した方の事例を見たい方は、以下の記事もご覧ください。
4.【2025年】住宅ローンを利用するときに活用したい減税・補助金
住宅ローンを利用する際には、住宅ローン減税制度(住宅ローン控除)の活用を検討しましょう。この制度は、一定の要件を満たす場合に、所得税や住民税から年末ローン残高の0.7%の控除を受けられるものです。
主な適用条件:
- 個人が住宅ローンを利用してマイホームの新築、取得、増改築等をした場合
- 住宅の新築・取得日から6ヶ月以内に入居し、住宅ローン控除を受ける年の12月31日まで引き続き居住すること
- 床面積要件は住宅の床面積が50㎡以上であること(ただし合計所得金額が1,000万円以下の場合40㎡以上でも適用)所得要件:控除を受ける年の合計所得金額が2,000万円以下であること
- ローンの返済期間:返済期間が10年以上の住宅ローンであること
控除率:新築、中古問わず一律0.7%
控除期間:新築住宅および買取再販住宅は13年、中古住宅は10年
控除額の上限:住宅性能や取得者の属性により、借入限度額が異なります。例えば、新築住宅(認定長期優良住宅、認定低炭素住宅)の場合、最大で合計409.5万円(子育て世帯等は455万円)の控除を受けることができます。
なお、2025年以降、省エネ基準を満たさない新築住宅は、住宅ローン減税の適用外となる可能性があります。

CFP/1級FP技能士
水野 崇
今後も制度は改正される可能性が高く、期間も再延長すると予想されています。住宅ローン減税の最新の制度内容と適用条件を必ず確認しましょう。
住宅ローン控除(減税)や補助金について詳しく知りたい方は、以下の記事もご覧ください。
住宅ローンで失敗した方の事例を見たい方は、以下の記事もご覧ください。
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まとめ
住宅ローンを選ぶ際は、以下のポイントを押さえることが重要です。
- 金利相場の把握と比較
- 自分に合った金利タイプの選択
- 自分に合った金融機関の選択
- 返済シミュレーションの実施
- 減税・補助金制度の活用
自身のライフプランやリスク許容度を考慮しながら、慎重に検討することをおすすめします。

CFP/1級FP技能士
水野 崇
金利タイプや返済方法によって、住宅ローンの利息総額が変わる点にも注目しましょう。短期的な金利の変動だけでなく、長期的な金利動向の見通しを考慮して選択することで、リスクを軽減できます。
住宅ローン選びでは、複数の金融機関やローン商品を比較し、金利だけでなく諸費用や手数料、繰上返済などの条件も総合的に検討しましょう。最終的には、住宅ローンに詳しい専門家のアドバイスを得ながら決定することが賢明です。
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この記事の編集者
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