木造建築とは?メリット・デメリットや各工法の特徴など基礎知識を解説

木造建築とは、建物の主要構造部に木材を使った建物のことです。

日本では古来より、多くの建物が木造で建築されてきました。

しかし、マイホームを建てる際には木造のほかに「鉄骨造」や「鉄筋コンクリート造」といった選択肢もあり、どれを選ぶべきか迷っている方も多いでしょう。

この記事では、木造建築に焦点を絞り、以下の内容を解説します。

この記事でわかること

  • 木造建築を選ぶメリット・デメリット
  • 木造建築の工法の選び方
  • 木造建築についてよくある疑問と回答

木造建築について理解を深め、マイホームを建てる際の参考にしてください。

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注文住宅の工法・構造について知りたい方は、こちらの記事もご覧ください。

1.木造とは

木造とは イメージ

冒頭でもお伝えしたとおり、木造建築とは、建物の主要構造部に木材を使った建物のことです。

建物構造には、木造、鉄骨造、鉄筋コンクリート造などがあり、古来、日本の建築物の多くが木造で建築されてきました。

木造建築は、季節によって湿度が大きく変化する日本の気候に適しているのが特徴です。
また、木材は再利用できるため、地球環境にやさしい構造としても注目されています。

ちなみに、木造建築で使用される木材の種類は、スギやヒノキ、ケヤキなどです。
内部の仕上げにはブナやアカマツ、ミズナラなどが使用されます。

2.木造建築を選ぶメリット

木造で住宅を建築するメリットは、以下のとおりです。

木造住宅のメリット

  • 建築コストが安い
  • 木の温もりが感じられる
  • 断熱性が高い
  • 調湿効果がある

以下より詳しく見ていきましょう。

2-1.建築コストが安い

木造建築は、ほかの構造に比べ建築コストが安い点がメリットです。

【構造別】平均工事費予定額
構造平均工事費予定額
木造約17.6万円/平米
鉄骨造約24.2万円/平米
鉄筋コンクリート造約27.8万円/平米

参考:e-Stat「建築着工統計調査 建築物着工統計 建築主別、構造別/建築物の数、床面積、工事費予定額

国土交通省の調べによると、木造住宅1平米あたりの平均工事費予定額は約17.6万円でした。

同調査で鉄骨造は約24.2万円、鉄筋コンクリート造は約27.8万円であることから、比較的コストが安いことがわかります。

木造建築のコストが安い理由はとしては、以下のような点が挙げられます。

木造建築が安い理由

  • 防サビ処理や耐火処理といった建材の下処理が必要ないから
  • 木材は軽量であるため、基礎工事にかかる費用や人件費を抑えられるから

2-2.木の温もりが感じられる

木の温もりが感じられる イメージ

木造住宅は、木の温もりが感じられるというメリットもあります。

自然素材ならではの温もりや落ち着く色合い、経年とともに風合いが増していく様子などから、癒しや安らぎを感じられるでしょう。

特に、天然木から切り出して作られた無垢材は、なめらかな手触りや香りが魅力です。

リラックスできる家づくりを目指している方には木造がおすすめです。

2-3.断熱性が高い

断熱性が高い イメージ

木造住宅は、断熱性が高いのもポイントです。

木は鉄やコンクリートと比べて熱伝導率が低く、外気温の影響をあまり受けません。

そのため、寒い冬でも暖かい室内を実現できます。
家を暖めるために必要なエネルギーも少量で済むため、暖房効率が高く、光熱費を抑えることも可能でしょう。

夏も室温を涼しく保ちやすいため、1年を通して快適に過ごせるのが魅力です。

2-4.調湿効果がある

調湿効果がある イメージ

木造住宅には調湿効果があるため、梅雨があり、冬は乾燥しやすい日本の気候に適しています。

空気が乾燥すると、木材に含まれる水分が少しずつ空気中に放出される一方、湿度が高くなると、木材が室内の水分を吸収してくれます。

湿度を一定に保ちやすいため、1年中快適に過ごせるでしょう。

また、湿度が高くなるのを防げるため、カビや結露が発生しにくくなるのもメリットです。

以上が、木造住宅のメリットです。

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3.木造建築を選ぶデメリット

一方、木造建築には以下のようなデメリットがあります。

木造住宅のデメリット

  • 耐用年数が短い
  • 害虫対策が必要
  • 仕上がりに差が出やすい

メリットとデメリットを天秤にかけたうえで、マイホームをどの構造で建築するか検討しましょう。

以下より、デメリットの詳細と対策を解説します。

3-1.耐用年数が短い

木造建築は、耐用年数が短い点に注意が必要です。

耐用年数とは、固定資産を通常の用途用法で使用した際、通常の効果を上げられる期間のことです。
つまり、固定資産を使用できると考えられている期間と言えます。

国税庁が発表している耐用年数表によると、住宅の構造別の法定耐用年数は以下のとおりです。

【構造別】住宅の法定耐用年数
構造耐用年数
木造22年
鉄筋コンクリート造・鉄骨鉄筋コンクリート造47年
れんが造・石造・ブロック造38年

参考:国税庁「PDF 主な減価償却資産の耐用年数表

このように、木造住宅はほかの構造と比較すると耐用年数が短いです。

ただし、耐用年数と寿命はイコールではないため、必ずしも木造住宅の寿命が短いということではありません。

適切に施工され、メンテナンスが行き届いた木造住宅であれば、100年以上住み続けられる場合もあります。

木造住宅に長く住むための対策例

日頃のお手入れやメンテナンスを徹底する

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3-2.害虫対策が必要

木造建築では、害虫対策が必須です。

特に、シロアリ対策を徹底しましょう。
シロアリは、北海道北部を除く日本全土に生息しています。

シロアリは木を主食とするため、木造住宅に大きな被害をもたらします。
床下の土台や柱などを食害するため、放置すると柱の内部がスカスカになり、耐震性に影響が出るおそれもあります。

シロアリは風通しが悪く湿気が多い場所を好むため、湿気がたまらないよう注意しましょう。

木造の害虫対策例

  • 定期的に薬剤を散布する
  • 防蟻点検をする
  • 床下をベタ基礎(一面にコンクリートを敷き詰めること)にする

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3-3.仕上がりに差が出やすい

木造住宅は、仕上がりに差が出やすいというデメリットがあります。

木造住宅では、職人が手作業する工程が多いのが特徴です。
そのため、仕上がりが職人の技術力に左右されやすい点に注意しましょう。

また、使用する木材そのものの品質や木材の管理方法によっても、仕上がりが異なります。
納得のいくマイホームを建てるためには、信頼できるハウスメーカーや工務店を選定することが大切です。

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4.木造建築の工法の選び方

木造建築には、主に「木造軸組工法」と「木造枠組壁工法」の2つの工法があります。

木造建築の工法の種類と特徴
工法特徴
木造軸組工法
在来工法
  • 柱と梁を組み合わせて軸組を作った後、壁や床、屋根などを取り付ける工法
  • 建物を線で支える工法
  • 日本で古くから使われている
木造枠組壁工法
(ツーバイフォー工法)
  • 木材パネルを組み合わせて建築する工法
  • 使用する木材のサイズは2インチ×4インチ
  • 建物を面で支える工法
  • 北米発祥で、アメリカやカナダを中心に世界各国で採用されている

木造住宅を建てる際には、それぞれの工法の特徴を理解したうえで、どの工法を採用するかを検討しましょう。

以下より、こだわり別におすすめの工法や、工法ごとの詳細な特徴を解説します。

4-1.間取りを自由に設計したいなら木造軸組工法

木造軸組(在来)工法

間取りを自由に設計したい場合は、「木造軸組工法」がおすすめです。

木造軸組工法のメリット

  • 壁を設置する場所を自由に決められる
  • 開口部を広くしたり、大きな窓を設置したりしやすい
  • リフォームの自由度が高い
  • 狭小地や変形地などにも対応しやすい

木造軸組工法は、壁ではなく柱と梁で作った軸組で支える工法であるため、壁を設置する場所を自由に決めやすいという特徴があります。

そのため、空間の形や広さなどの自由度が高く、さまざまな間取りに対応できます。
また、開口部を広くしたり、大きな窓を設置したりもしやすいでしょう。
リフォームの自由度も高いです。

将来的に間取りを変えたい方や、狭小地、変形地などに木造住宅を建てたい方にもおすすめです。

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4-2.品質の安定性を求めるなら木造枠組壁工法

木造枠組壁(ツーバイフォー)工法

品質の安定性を求める方には、「木造枠組壁工法」が適しています。

木造枠組壁工法のメリット

  • 品質が安定している
  • 短い工期で建築できる
  • 耐震性や防火性に優れている

木造枠組壁工法では、規格が統一された木材を使用するほか、設計や施工法が細かくマニュアル化されています。

そのため、仕上がりが職人の技量や経験値に左右されにくく、品質の差が出にくいのが特徴です。

規格化されているため、短い工期で建築できるのもポイントです。

耐震性や防火性にも優れており、高品質な住宅を安定的に建築したい方に適しています。

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なお、木造枠組壁工法よりも、木造軸組工法のほうが費用相場が高いと言われています。

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明確な数字を確認したうえで、予算オーバーしないよう着実に家づくりを進めていきましょう。

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家づくりのとびらコラム

耐震性・防火性に大差はない

「木造枠組壁工法」は耐震性・耐火性に優れていると解説しましたが、近年では「木造軸組工法」も大差ない性能が認められてきています。

「木造軸組工法」の耐震性・耐火性を高める工夫例

  • 耐力壁に「構造用合板」を使用することで強度を高める
  • 「ファイヤーストップ材」を使用することで、防火性を高める

上記のような工夫を凝らしているハウスメーカー・工務店であれば、「木造軸組工法」であっても優れた耐震性・耐火性が期待できます。

5.木造建築のよくある疑問

ここでは、木造建築についてよくある質問とその回答を紹介します。

木造建築でよくある質問

  • Q1.木造建築は火事に弱い?
  • Q2.木造建築は地震に弱い?
  • Q3.木造建築ではどのようなメンテナンスが必要?

木造建築というと、火事や地震に弱いというイメージを持っている方も多いでしょう。
しかし、実はそうとは言い切れません。

マイホームを建てるうえでは、木造建築について正しい知識をつけることが大切です。

また、木造住宅に長く住み続けるためには、メンテナンスが欠かせません。
この章で、どのようなメンテナンスが必要かも理解しましょう。

Q1.木造建築は火事に弱い?

A.木造建築は耐火性が高く、火事の際も倒壊しにくい

木材は、鉄よりも燃えやすいです。
しかし、熱伝導率が低いため、内部に火が通るまでには時間がかかります。

家を建てる際には太くて丈夫な木材を使用するため、表面が燃えても芯はなかなか燃えません。

一方で鉄骨造の場合は、鉄自体は燃えにくいものの、熱伝導率が高いため急速に温度が上がってしまいます。
そのため、熱によって変形して形が崩れてしまいやすいです。

家の骨組みが曲がってしまうと、倒壊してしまう可能性があります。

このように、木造建築は火事の際も強度を保ちやすいため、比較的火事に強いと言えます。

Q2.木造建築は地震に弱い?

A.木材はしなりながら地震の力を逃すため、建物が壊れにくく、耐震性にも優れている

木造建築は、木材の軽さや柔らかさゆえに地震に弱いというイメージをもたれがちですが、実は耐震性が高いです。

振動エネルギーは、重さに比例して大きくなります。
そのため、同じ大きさの建物では、重いほうが揺れは大きくなります。
木材は鉄やコンクリートと比べると軽いため、木造建築は地震の影響を受けにくいのがポイントです。

また、木材は少し変形しながら力を逃せるという特性も持っています。
しなりながら力を逃すため、地震で力が加わっても壊れにくいのです。

ハウスメーカー・工務店によって異なる地震への対策も確認しながら、耐震性に優れた木造住宅を建てましょう。

Q3.木造建築ではどのようなメンテナンスが必要?

A.害虫対策や塗装、補修、防水工事などのメンテナンスが必要

木造建築では、害虫対策や塗装、補修、防水工事などのメンテナンスが欠かせません。
長く住み続けるためには、定期的なメンテナンスで住宅の劣化を防止しましょう。

新築から5年ほど経過したタイミングで、傷や痛みがないかをチェックしましょう。
必要に応じて、塗装や補修工事、防蟻工事などを行ってください。

10年ほど経過すると、経年劣化が目立ちます。
ここで修繕工事を後回しにすると、さらに劣化が進んで修繕費用が高くなってしまいます。
修繕が必要な箇所がないか、内外ともに細かく点検しましょう。

6.木造ハウスメーカーの選び方

注文住宅を成功させられるかどうかは、ハウスメーカー・工務店選びにかかっているといっても過言ではありません。
必ず複数社の特徴を比較・検討してください。

木造ハウスメーカーを比較する際は、以下のポイントをチェックしましょう。

木造ハウスメーカーの比較項目

  • 工法
  • 耐震性能
  • 気密性・温熱環境性
  • 建材の種類
  • アフターメンテナンス

上記に注目しながら、複数の木造ハウスメーカーを比較して、自分たちの要望に合ったハウスメーカー・工務店を選びましょう。

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まとめ

1年中快適に過ごせるマイホームを建築したい方には、木造建築がおすすめです。

木造建築は断熱性や調湿性などに優れており、木材ならではの温もりで落ち着く空間を実現できます。

建築コストも比較的安く、地震や火事にも強いというメリットがあります。

一方、仕上がりが職人の技術力に左右されやすい点には注意が必要です。

理想的なマイホームを建築するためには、信頼できるハウスメーカーに依頼しましょう。

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この記事の編集者

「家づくりのとびら」編集部

NTTデータグループが運営する注文住宅相談サービス「家づくりのとびら」編集部です。難しい住まいづくりの情報を、わかりやすく正確にお伝えします。記事は不動産鑑定士や宅地建物取引士などの不動産専門家による執筆、監修記事がメイン。初めての住まいづくりをサポートします!

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