- 変更日:
- 2025.03.31

新築の一戸建てを建てる際、「木造住宅」にするか「鉄骨住宅」にするかで迷っている方は、下記のような条件に当てはまる場合、「木造住宅」が向いています。
木造住宅が向いているのはこんな人!
- 家を建てるコストを抑えたい人
- 省エネ効果が高い家を建てたい人
- 木のぬくもりが感じられる家にしたい人
- デザイン性の高い家を建てたい人
- 狭小地や変形地に家を建てる人
- 将来、リフォームや増築の予定がある人
本記事は「木造住宅」で新築を検討している方に向けて、「木造住宅のメリット・デメリット」を中心に、新築住宅を「木造」にするか「鉄骨」にするかで迷っている人が判断を下すのに最低限知っておいた方が良い基礎知識を、わかりやすく網羅的に解説しています。
まとめて依頼
鉄骨住宅については下記記事で詳しく解説しています。あわせてご覧ください。
1.木造住宅のメリット・デメリット
まず、木造住宅のメリットとデメリットについて解説します。
1-1.木造住宅のメリット5つ
木造住宅のメリットとして、次のような点があげられます。
木造住宅のメリット5つ
- 建築費が安い
- 調湿性が高い
- 断熱性が高い
- 木のぬくもりを感じられる
- デザインや間取りの自由度が高い
それぞれのメリットを詳しく説明します。
〈メリット1〉建築費が安い
木造住宅のメリットとして、まずあげられるのが、「建築費が安い」点です。
居住専用住宅における一坪あたりの建築費は、構造によって次の表のように異なります。
構造 | 平均工事費予定額(坪) |
---|---|
木造 | 約68.5万円 |
鉄骨造 | 約97.6万円 |
鉄筋コンクリート造 | 約100万円 |
参考:e-Stat「建築着工統計調査 建築物着工統計 用途別、構造別/建築物の数、床面積、工事費予定額」
この表から、木造住宅の建築にかかるコストは、鉄骨造や鉄筋コンクリート造の6~7割程度であることがわかります。
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〈メリット2〉調湿性が高い
木には、湿気を吸ったり吐いたりする「調湿効果」があります。
その特性を活かして、調湿性の高い家が建てられる点も木造住宅のメリットです。
調湿性が高いと、日本の夏の高温多湿や冬の乾燥を軽減できることから、快適な家づくりの建材としてピッタリだと言えます。
〈メリット3〉断熱性が高い
木造住宅には、断熱性が高いというメリットがあります。
鉄やコンクリートに比べて熱を伝えにくいという点も、木ならではの特性です。
断熱性が高い家は外気温の影響を受けにくいので、夏や冬であっても、冷暖房費を節約しながら快適に過ごしたい人に向いています。
〈メリット4〉木のぬくもりを感じられる
「木」という自然素材が持つ癒し効果もメリットとしてあげられます。
木造住宅に、木のぬくもりを感じるという人も多いです。
特に柱や壁、床といった、日々の生活の中で目に見える部分や触れられる部分に木が使われていると、何とも言えない安心感を得られるという点も、木造住宅ならではの魅力です。
〈メリット5〉デザインや間取りの自由度が高い
木材は鉄やコンクリートよりも加工がしやすく、曲線や複雑な形状を活かしたデザインの外観や細やかな意匠を施した内装の実現が可能です。
さらに、加工がしやすく間取りの自由度が高いことから、将来、リフォームや増築をする際にも、鉄骨造や鉄筋コンクリート造より容易に施工ができると言えます。
1-2.木造住宅のデメリット5つ
木造住宅のデメリットとして、次のような点があげられます。
木造住宅のデメリット5つ
- 耐火性が低い
- 防音性が低い
- 耐用年数が短い
- シロアリや腐食の不安がある
- 品質のばらつきがある
それぞれのデメリットを詳しく説明します。
〈デメリット1〉耐火性が低い
木造住宅は、鉄骨造や鉄筋コンクリート造の住宅よりも耐火性が低く、防火地域や準防火地域において木造住宅を建てる場合は、耐火構造が必要になることがあります。
〈デメリット2〉防音性が低い
木には空洞があり、質量が少ないため振動を伝えやすいという特性があります。
そのため、木造住宅は防音性が低くなりがちです。
防音性を高くするためには、家の密閉性を高くするとともに、壁に吸音材を取り入れるなどの工夫をすると良いでしょう。
〈デメリット3〉耐用年数が短い
木造住宅は鉄骨造や鉄筋コンクリート造の住宅よりも、耐用年数が短くなるケースが多いです。
建物の構造別、法定耐用年数の違いは、次の表のとおりです。
構造 | 耐用年数 |
---|---|
木造 | 22年 |
鉄骨造(金属造) | 34年:骨格材の厚さが4mm超 27年:骨格材の厚さが3mm超4mm以下 19年:骨格材の厚さが3mm以下 |
鉄骨鉄筋コンクリート造・鉄筋コンクリート造 | 47年 |
参考:国税庁「主な減価償却資産の耐用年数表」
ただし、この「法定耐用年数」は税務処理上の価値の指標であり、この期間が過ぎたからといって住めなくなるわけではありません。
きちんと点検やメンテナンスをすることで、耐用年数に関係なく、木造住宅に長く住み続けることが可能です。
〈デメリット4〉シロアリや腐食の不安がある
木造住宅は、シロアリや湿気による腐食の不安がある点も見過ごせません。
そのため、鉄骨造や鉄筋コンクリート造では不要となる防虫や湿気対策が必要です。
ただし、近年は防蟻処理済みの木材や耐久性の高い建材が開発されているので、適切なメンテナンスを行うことにより、長く快適に住み続けることができるようになっています。
〈デメリット5〉品質のばらつきがある
木が自然素材であるため、木造住宅では「品質のばらつき」が起きやすいです。
同じ種類の木でも、伐採場所や生育環境、保存状態によって品質が異なります。
また、木造住宅の仕上がりは、職人の技術や経験に頼る部分が多いという施工の影響も受けます。
なお、下記記事では実際に木造住宅を建てた方の事例を紹介しています。あわせてご覧ください。
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2.新築住宅の補助金・助成金
家を建てる際には、国や地方公共団体がさまざまな補助金や助成金を実施しています。
また、地域の木材の使用を促進するための補助金・助成金制度を設けている地方公共団体もあります。
子育てグリーン住宅支援事業(国の補助金) | |
---|---|
補助・助成額 |
|
公式サイト | https://kosodate-green.mlit.go.jp/ |
静岡地域材活用促進事業(県の補助金) | |
補助・助成額 |
|
公式サイト | https://www.pref.shizuoka.jp/kurashikankyo/kenchiku/kinoie/1026880.html |
参考:林野庁「建築物の木造化・木質化に活用可能な補助事業・制度等一覧」
国の補助金・助成金制度を確認するのはもちろん、家を建てる自治体の補助金・助成金制度も確認するとよいでしょう。
新築住宅に適用できる補助金等については、以下の記事で詳しく説明しています。
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3.木造住宅の工法と選び方
木造住宅の工法は、大きく次の2つに分けられます。
【木造住宅の工法】
- 木造軸組工法(在来工法)
- 木造枠組壁工法(ツーバイフォー工法)
それぞれの工法の特徴と向いている人をまとめたものが、次の表です。
木造軸組工法(在来工法) | |
---|---|
特徴 |
|
向いている人 |
|
木造枠組壁工法(ツーバイフォー工法) | |
特徴 |
|
向いている人 |
|
木造建築の工法については、以下の記事で詳しく説明しています。
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4.木造新築住宅を建てる流れ
ここでは注文住宅で新築住宅を建てる流れを解説します。
注文住宅の建築は「計画から引渡し、入居」までを含めると1年近くかかります。
【家づくりの計画を立てる】
家を建てる目的を明確にして、どのような家にするかを考えます。
同時に、予算計画もしっかりと立てておきましょう。
【ハウスメーカー・工務店選び、土地探し】
イメージがかたまったら、家の建築の依頼先を探します。
土地が必要な場合は、土地探しも開始します。
【間取り作成・見積もりの提示と比較】
建築の依頼先が決まったら、いよいよ間取りの作成です。
担当者と相談して出してもらったプランと見積もりとを比較しながら決定しましょう。
(ここまでで約3ヵ月)
【工事請負契約(本契約)の締結と最終打合せ】
家のプランが決まれば、工事請負契約を締結します。
住宅ローンを組む場合は、工事請負契約締結後にローンの本審査を申し込みます。
(約3~4ヵ月)
【着工】
住宅ローンを契約したら、工事が開始されます。
「木造住宅」の場合、鉄骨住宅(重量鉄骨造や鉄骨鉄筋コンクリート造など)よりも、一般的に工事期間が短くなります。
(約4~6ヵ月)
【竣工・引き渡し・入居】
家が完成したら、引渡しを受けて入居です。竣工から入居までの間に建物を確認する検査があります。
「注文住宅を建てる流れ」や「木造住宅を得意としているハウスメーカー」については、以下の記事で詳しく説明しています。
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なお、「木造住宅を含めた新築住宅に関する記事」を他にも用意しております。あわせてご覧ください。
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この記事の編集者
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