- 変更日:
- 2024.09.12
手を触れなくても水の出し止めができるタッチレス水栓は、その便利さと見た目のスタイリッシュさから人気を集め、近年では住宅への導入も増えています。
非常に便利なタッチレス水栓ですが、いくつかのデメリットも存在します。あらかじめデメリットをチェックしたうえで導入すれば、「こんなはずではなかった」という後悔を防げるでしょう。
この記事では、タッチレス水栓に関する以下の内容を解説します。
この記事でわかること
- タッチレス水栓で後悔するポイント
- タッチレス水栓のメリット
- タッチレス水栓の選び方
ぜひ最後までご覧いただき、理想の家づくりに役立ててくださいね。
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目次
1.タッチレス水栓とは
タッチレス水栓とは、センサーが手の存在を感知し、手を触れることなく水の出し止めができる給水設備のことです。タッチレス水栓は、濡れた手で水栓をひねる必要がありません。そのため汚れにくく、手も清潔な状態を保つことが可能です。公共の手洗い場で多く導入されており、近年、住宅への導入も増えています。
なお、タッチレス水栓と混同しやすいものに、ハンズフリー水栓があります。タッチレス水栓とハンズフリー水栓の違いは、主にそのセンサーの位置です。タッチレス水栓は蛇口の上部にセンサーがあり、手をかざすと水が出るのに対し、ハンズフリー水栓は水が出る蛇口にセンサーがあります。
2.タッチレス水栓でよくある後悔のポイント
タッチレス水栓は濡れた手でひねる必要がなく、水の使いすぎも防止できる機能が魅力ですが、導入した後に後悔するケースも見受けられます。
具体的な後悔のポイントは、主に以下の8点です。
- 温度や水圧は手動で調節する必要がある
- センサーが反応しないときがある
- 感度が高く不要なときに水が出る
- 少量の水を出すのが難しい
- 水を止める際にタイムラグが生じる
- 水光熱費がかさむ場合がある
- 停電になると使えない
- デザインの選択肢が少ない
後悔するポイントについて、それぞれ解説します。
2-1.温度や水圧は手動で調節する必要がある
タッチレス水栓は、通常の水道のように手で蛇口をひねる必要がなく、手をかざすだけで水が出ることが特徴です。しかし、温度や水圧の調節は、手動で行わなければならないものも存在します。
頻繁に温度や水圧の調節をする場合は、結局手で水栓を触ってしまうことになるため、タッチレス水栓は不要だったと後悔するケースがみられます。
たとえば、料理で食材を洗う際は水を使いますが、途中で油のついた鍋を洗う場合は、油は水では落ちにくいためお湯に切り替えなければなりません。このようなとき、毎回手動でレバーを調節するため、手についた水や油がレバーについてしまうこともあります。
また、水圧を強い状態にしたまま水を止めていた場合、次に使うときも同じように勢いよく水が出てしまうため、あわてて手動で水圧の調節をしなければなりません。毎日、一定の頻度でレバーに触ることになるため、通常の水道と比べて掃除の手間もそこまで変わらず、後悔するケースは少なくありません。
2-2.センサーが反応しないときがある
タッチレス水栓がどの程度センサーに反応するかどうかは、メーカーによってまちまちです。そのため、選んだ製品によっては、手を感知する感度が悪く、反応が悪いと思うことがあります。毎日のことであるため、水を使いたいのに出ないという状況が続くと、ストレスが溜まってしまうでしょう。
購入前にショールームなどで実際に製品を試してみて、自分が納得できる感度のものを選ぶことをおすすめします。
2-3.感度が高く不要なときに水が出る
タッチレス水栓の感度が高すぎて、不要なときにまで水が出てしまうことも、後悔するポイントの1つです。タッチレス水栓の感度のクオリティはメーカーによって異なるため、中にはカランの下に食器を置いただけでもセンサーが反応し、水が出てしまうこともあります。
今は水を出す必要がないというときにも毎回水が出てしまうと、水がもったいないのはもちろん、積み重なると水道料金がかさんでしまうでしょう。
2-4.少量の水を出すのが難しい
タッチレス水栓で後悔するポイントとしては、少量の水を出すのが難しい点も挙げられます。少量の水を出すには、手動でレバーの開け具合を少しずつ調節してから、手をかざして水を出します。
少量の水を使う機会が多い方は、この調節に手間がかかることを、あらかじめ知っておく必要があるでしょう。
2-5.水を止める際にタイムラグが生じる
水を止める際に、タイムラグが生じてしまう点が気になっている方もいます。手をセンサーにかざした後でも一定の時間が経過するまで水が出続けることがあるため、水の無駄遣いになってしまいます。
一方、水を出そうとセンサーに手を近づけても、出始めるまでに時間がかかることも珍しくありません。手を近づけてもすぐには水が出ず、一定の時間が経ってから出始めると、急いでいるときにはストレスの原因になります。
2-6.水光熱費がかさむ場合がある
タッチレス水栓を手動でこまめに調節するのが面倒だからと、水圧や温度を変更せずに使った結果、水光熱費がかさんでしまったことに後悔している方もいます。
また、センサーの常時稼働にも光熱費がかかります。タッチレス水栓を導入したことにより水光熱費が上がるのを防ぎたい方は、温度や水圧を省エネモードに設定しておくことが重要です。
2-7.停電になると使えない
予備電源のないタッチレス水栓の場合、停電になるとタッチレス機能が使えない可能性があることも、後悔するポイントといえるでしょう。タッチレス水栓のセンサーは電気で動いているため、停電によって電力供給がなくなると、正常に機能しなくなってしまうことがあります。
ただし、タッチレス水栓の多くは、停電時などへの対応として手動操作に切り替えることが可能です。非常時にあわてることのないよう、日頃から切り替え方法を確認しておくことをおすすめします。
また、手動切り替えができなかった場合に備えて、タッチレス水栓以外で水を確保できるように備えておくことも大切です。
2-8.デザインの選択肢が少ない
タッチレス水栓のデザインはスタイリッシュでシンプルなものがほとんどであり、モダンスタイルの住宅で採用されることが多いですが、デザインの選択肢は乏しいといえるでしょう。
そのため、数多くのデザインから、好みのタイプを選びたいという方には不向きといえます。
ここまでタッチレス水栓でよくある後悔のポイントを紹介しました。
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3.タッチレス水栓のメリット
タッチレス水栓で後悔するポイントを確認してきましたが、「接触感染を防げる」「掃除の手間がかからない」「節水効果がある」といったメリットも存在します。各メリットを解説します。
3-1.接触感染を防げる
タッチレス水栓の導入によって、接触感染を防ぎやすくなる点がメリットの1つです。感染症によっては接触で広まるものもあるため、水栓を直接触る必要のないタッチレス水栓は、感染症の拡大防止に役立ちます。
たとえば帰宅して手を洗う際に、細菌やウィルスが付着した手でレバーを触ると、それらがレバーに付着します。手を洗うと、その時点では手が綺麗になりますが、水を止めるときに再度レバーを触るため、細菌やウィルスが手に戻る可能性もあるでしょう。
しかし、タッチレス水栓であれば基本的に手で触る必要がないため、手を洗った後も綺麗な状態を保てます。
3-2.水栓の掃除の手間がかからない
水栓の掃除の手間がかからないことも、タッチレス水栓のメリットです。料理をすると手に調味料や油がつき、洗顔時は手が泡だらけになります。通常の水栓であれば、汚れた手で蛇口を触るため水栓自体が汚れてしまい、その都度掃除をしなければなりません。
さらに、水栓のレバーを掃除すると水栓の下に水が溜まり、水垢の原因になることもあります。しかし、タッチレス水栓なら、水栓を汚さずに手を洗えるため、掃除の回数を減らすことが可能です。
3-3.節水効果がある
タッチレス水栓は、節水効果が期待できます。タッチレス水栓で水を止める際にタイムラグが生じてしまう場合、水が無駄になってしまうデメリットはあるものの、通常の水栓のように閉め忘れて、水を出しっぱなしにしてしまう事態は起こりません。
注意していても、ついうっかりと水栓を閉め忘れてしまうこともあるでしょう。また、小さな子どもやご高齢の方など、手先に力が入りにくく水栓をしっかりと閉めることが困難な方もいます。タッチレス水栓なら、手を離すだけで自動的に水を止められるため、節水効果が高いといえるでしょう。
ここまで、タッチレス水栓のメリットについてご紹介しました。
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4.後悔しないタッチレス水栓の選び方
タッチレス水栓で後悔しないためには、以下の5つのポイントをチェックしてください。
- 機能
- 形状
- 電源タイプ
- 手入れのしやすさ
- 費用
選び方のポイントを、それぞれ解説します。
4-1.機能
タッチレス水栓には、浄水機能や節水機能などをつけられます。浄水器一体型のタッチレス水栓は浄水と水道水を分けて出すことが可能で、レバー操作やスイッチ操作だけで、簡単に美味しい浄水が使えるようになる点がメリットです。
ウォーターサーバーやペットボトルの水よりも、コストパフォーマンスがよいことも魅力です。また、節水機能がついていると、水道代を抑えられます。
高機能になるほど設置費用も高くなるため、必要な機能とコストのバランスを考慮して決めることがおすすめです。
4-2.形状
タッチレス水栓の形は、大きく「ストレート型」「グースネック型」「L型」の3つに分けられます。それぞれの特徴は、以下のとおりです。
タイトル | 特徴 |
---|---|
ストレート型 |
|
グースネック型 |
|
L型 |
|
4-3.電源タイプ
タッチレス水栓には電源の確保が必要で、「コンセント式」と「乾電池式」の2つに大別されます。コンセント式はその名のとおり、コンセントに電源をつないで使用するタイプで、電池の購入や交換の手間がかからない点がメリットです。
ただし、キッチンにコンセントの空きがない場合、電気工事を行わなければなりません。また、停電時には使用できないため、非常時に手動に切り替えられるタイプの導入をおすすめします。
乾電池式は、キッチンにコンセントがなくても使える点が魅力です。さらに、停電時であっても問題なく使える点も強みといえるでしょう。デメリットは、1年に1回程度を目安に電池交換が必要な点です。
4-4.使いやすさ
タッチレス水栓を選ぶ際は、使いやすさも重視することが大切です。家族全員が使いやすいサイズや操作性か、というような観点から選んでください。
気に入った製品のメーカーのショールームに足を運び、高さをチェックしたり、操作性を確かめてみたりすることをおすすめします。
4-5.費用
タッチレス水栓の費用相場は、メーカーや機能によって変動するものの5~10万円程度です。機能が充実するほど高くなるため、機能や使いやすさなどを考慮し予算の範囲内で選ぶのが賢明です。
ここまで、後悔しないタッチレス水栓の選び方について、5つのポイントをご紹介しました。希望するマイホームの間取りや水回りの場合、どんな形状、電源タイプの水栓が良いか、どんな予算感になるのか、迷う方もいるのではないでしょうか。
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まとめ
手を触れることなく水の出し止めができる便利なタッチレス水栓は、もともと公共の場で導入されており、近年は住宅でも使われることが増えています。
タッチレス水栓は便利ではあるものの、温度や水圧を手動で調節しなければならない、センサーが反応しない、感度が高すぎて不要なときに水が出るといったことを理由に導入後に後悔するケースもみられます。また、水光熱費がかさんだり、停電になると使えなかったりする場合があることにも注意が必要です。
一方、タッチレスで水の出し止めができるため接触感染を防げることや、掃除の手間がかからないこと、節水効果が期待できるなどのメリットもあります。
タッチレス水栓のデメリットとメリットのどちらを重視するかは人によって異なりますが、一般的には、便利さがデメリットを上回ると考えられます。また、タッチレス水栓のデメリットを事前に知っておくことで、対策を講じられるため、より便利に使えるでしょう。
便利で使いやすいキッチンを備えた家づくりを検討している方は、ぜひ本記事を参考に、理想のキッチンを実現させてください。
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