【2024年最新版】ZEH住宅の補助金一覧|補助金額から対象になる基準・条件、申請期限等を簡単解説

ZEH住宅(通称 ゼッチ:ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)の支援事業を利用すると、最大125万円お得に新築住宅を手に入れることができます。

【ZEH住宅の支援事業と補助金額 一覧】
支援事業補助金額
子育てエコホーム支援事業最大80万円/戸
戸建住宅ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス(ZEH) 化等支援事業定額55万~125万円/戸

ZEH住宅で利用できる補助金は、主に上記の2つです。

本記事ではこれらの「ZEH住宅の補助金」について、支援事業の概要や補助金額、申請方法などを解説しています。
ぜひ、ZEH住宅を検討する際にお役立てください。

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新築の住宅購入でもらえる補助金・助成金・税金優遇(減税)制度について最新情報が知りたい方は、下記記事もご覧ください。

1.「ZEH住宅」とは高性能な省エネが実現できる家

<図 ZEH住宅の概念>
図 ZEH住宅の概念

「ZEH住宅」とは、「使うエネルギーを減らす」「エネルギーをつくり出す」といった2つの組み合わせで、年間のエネルギー消費量0を目指した住宅を指します。

「高断熱」「省エネ」「創エネ」といった3要素がZEHの主な特徴であり、具体的には、生活で必要となるエネルギーを高断熱構造の採用や省エネルギー設備の導入によって減らし、太陽光発電などによって電力創出を行います。

ZEH住宅については下記記事で詳しく解説しています。あわせてご確認ください。

1-1.補助金の対象になる「ZEH住宅の基準」

「子育てエコホーム支援事業」「戸建住宅ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス(ZEH)化等支援事業」共に補助金の対象となるには、「ZEH住宅と認められる基準」を満たしていることが必要です。

具体的な基準内容は、以下です。

ZEHの基準

  1. 強化外皮基準を満たすこと
  2. 再生可能エネルギー等を除く基準一次エネルギー消費量が、20%以上削減されていること
  3. 再生可能エネルギーが導入されていること
  4. 1〜3により基準一次エネルギー消費量から100%削減されていること

参考:経済産業省 資源エネルギー庁「ZEHの定義(改定版)<戸建住宅>」

上記の基準は、通常の省エネ基準よりも20%以上性能が高い設備を導入する必要があるため、補助金を検討する場合は「ZEHの基準」を満たすことが出来ているのか、確認しておくとよいでしょう。

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2.ZEH住宅を対象とした補助金について

ZEH住宅は主に以下の2つに区分されており、ZEH住宅の種類によって対象となる支援事業(補助金名)や補助金額が異なります。

【ZEH住宅の種類と支援事業(補助金名)・補助金額】
ZEH住宅の
種類
支援事業名
(補助金名)
補助金額
ZEH子育てエコホーム支援事業最大80万円/戸
戸建住宅ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス(ZEH) 化等支援事業55万円/戸
+追加設備の補助金
ZEH+100〜125万円/戸
+追加設備の補助金

参考:2024年キャンペーン 子育てエコホーム支援事業
参考:一般社団法人環境共創イニシアチブ「2024年の経済産業省と環境省のZEH補助金について

以下の項目では、それぞれの支援事業(補助金名)と補助金額について解説します。

なお、ZEH住宅よりもさらに環境に配慮した住宅に「LCCM住宅」があります

LCCM住宅の補助金については下記記事で詳しく解説しています。あわせてご覧ください。

2-1.各補助金の概要

「子育てエコホーム支援事業」と「戸建住宅ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス(ZEH・ZEH+)化等支援事業」は併用ができないので、自分の状況に併せて「最も補助金額が高いもの」を選ぶと良いでしょう。

ZEH|「子育てエコホーム支援事業 補助金」の概要

補助金は「ZEH住宅を新築・購入する場合」のみに支給されます。

【子育てエコホーム支援事業 補助金の概要】
概要
対象者子育て世帯・若者夫婦世帯
対象住宅ZEH水準住宅
住宅への
補助金額
  • 80万円/戸
  • 40万円/戸(市街化調整区域、土砂災害警戒区域又は浸水想定区域の場合)
補助金の
適応条件

参考:2024年キャンペーン 子育てエコホーム支援事業

子育てエコホーム支援事業については、下記記事で詳しく解説しています。あわせてご確認ください。

ZEH|「戸建住宅ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス(ZEH)化等支援事業 補助金」の概要

補助金の支給はZEH住宅の新築・購入に加え、対象設備を追加すると加算されます。

【戸建住宅ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス(ZEH)化等支援事業 補助金の概要】
概要
対象者全世帯
対象住宅ZEH・Nearly ZEH・ZEH Oriented
住宅への補助金額
  • 55万円/戸
追加対象設備への
補助金額
  • 蓄電システム:上限20万円
  • 直交集成板(CLT):定額90万円
  • 地中熱ヒートポンプシステム :定額90万円
  • PVTシステム:65万円、80万円、90万円
    ※方式、パネル面積により異なる
    • 液体集熱式太陽熱利用システム:12万円、15万円
      ※パネル面積により異なる
補助金の適応条件

参考:令和6年度戸建ZEH
参考:一般社団法人環境共創イニシアチブ「2024年の経済産業省と環境省のZEH補助金について

地域によっては要件が緩和される場合もあります。
寒冷地や低日射地域、多雪地域では削減率75%以上の「Nearly ZEH」でも申請が可能です。
また、都市部の狭小地や多雪地域では、再生可能エネルギーを使わない「ZEH Oriented」でも申請できます。

ZEH+|「戸建住宅ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス(ZEH)化等支援事業 補助金」の概要

ZEH+の支援事業は、経済産業省・環境省の「戸建住宅ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス(ZEH)化等支援事業」のみです。

補助金の支給はZEH+住宅の新築・購入に加え、「基準よりもエネルギー削減量が高い住宅の場合」や「対象設備を追加した場合」に加算されます。

【ZEH+|戸建住宅ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス(ZEH)化等支援事業 補助金の概要】
概要
対象者全世帯
対象住宅ZEH+・Nearly ZEH+
住宅への補助金額
  • 100〜125万円/戸
追加対象設備への
補助金額
  • 蓄電システム:上限20万円
  • 直交集成板(CLT):定額90万円
  • 地中熱ヒートポンプシステム :定額90万円
  • PVTシステム:65万円、80万円、90万円
    ※方式、パネル面積により異なる
  • 液体集熱式太陽熱利用システム:12万円、15万円
    ※パネル面積により異なる
補助金の適応条件
  • ZEH基準を満たす
  • 上記に加え、ZEHビルダー/プランナーが関わる
  • 再生可能エネルギーを除き、省エネ基準から25%以上の一次エネルギーの消費量を削減
  • 以下より2つ以上を導入
    1. 「強化外皮基準を満たす」
    2. 「高度エネルギーマネジメント」
    3. 「電気自動車の充電設備導入」

    ※上記1〜3全て導入で「+25万円/戸」、2つ導入で「+10万円/戸」

参考:令和6年度戸建ZEH
参考:一般社団法人環境共創イニシアチブ「2024年の経済産業省と環境省のZEH補助金について

ZEH+は、ZEHよりもさらに性能の高い機器を導入しなければなりません。
住宅を建てるコストがかかる分、補助金額もZEHより多くなっています。

なお、寒冷地、低日射地域、多雪地域に限っては、省エネ基準から75%以上を削減する「Nearly ZEH+」での申請も可能です。

2-2.どの補助金を使うべきか?

「子育てエコホーム支援事業」と「戸建住宅ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス(ZEH)化等支援事業」は、併用する事ができません。
なので、自分にとって「より補助金」が出る方を選びましょう。

例えば

  • 「子育て・若者夫婦世帯」だけど、「ZEH+」住宅を建てるのであれば、
    「ZEH+|戸建住宅ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス(ZEH)化等支援事業」補助金 を選ぶべきです。
  • 「ZEH」住宅を建てるけど、特に追加設備を設置しない「子育て・若者夫婦世帯」であれば、
    「ZEH|子育てエコホーム支援事業」補助金 を選ぶべきです。

以上が、ZEH住宅の補助金制度の概要です。

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3.各補助金の申請者と申請期限

上記補助金を利用するには、各補助金に定められた「申請者」が、「申請期限」内に申請する必要があります。

【補助利用の申請者と申請期限】
子育てエコホーム支援事業戸建住宅ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス
(ZEH)化等支援事業
申請者契約したエコホーム支援事業者
※建築主は申請できない
建築主または
契約したZEHビルダー/プランナー
申請期限
  • 2024年4月2日~予算上限に達するまで
    (遅くとも2024年11月30日まで申請予約)
  • 一般公募(単年度事業):
    2024年4月26日~2025月1月7日
  • 一般公募(複数年度事業):
    2024年11月5日~2025年1月7日
    ※予算に達した時点で募集締め切り

参考:国土交通省「2024年キャンペーン 子育てエコホーム支援事業
参考:一般社団法人環境共創イニシアチブ「2024年の経済産業省と環境省のZEH補助金について

いずれも予算上限に達した時点で終了となるので、早めに行動しましょう。

3-1.各補助金の「申請者」について

各補助金の「申請者」は異なります

「戸建住宅ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス(ZEH)化等支援事業」は、建築主自身でも申請可能ですが、先ず業者を見つけないと何を申請するのか決まらないので、いずれにせよ「先ず業者を探す」ところからスタートする事になります。

ただし、登録されている「エコホーム支援事業者」や「ZEHビルダー/プランナー」の数は多く、どの建築事業者が自分に最適なのか判断がつきにくいです。

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4.ZEH住宅と併用可能な補助金・減税・優遇制度は?

ZEH住宅の補助金事業は、以下のような補助金や減税、優遇制度と併用できます。

ZEH補助金と併用できるもの

  • 住宅ローン控除
  • 住宅取得等資金に係る贈与税の非課税措置
  • 各自治体の補助金(独自財源)

「ZEH住宅の補助金制度と併用できるかどうか」を考える際には、

「目的が同じ」で国の財源を使った補助金は併用できないと考えるとわかりやすいです。

例えば「住宅ローン控除」のように、制度の目的が異なるものは併用可能です。
また、各自治体の補助金については、財源が国庫ではなく独自財源のものであれば併用可能なため、お住まいの自治体の補助金を調べてみましょう。

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補助金・助成金・税金優遇(減税)制度については下記でも解説しています。あわせてご覧ください。

この記事のポイント まとめ

ZEH住宅とは?

ZEH住宅とは、「使うエネルギーを減らす」「エネルギーをつくり出す」といった2つの組み合わせで、年間のエネルギー消費量0を目指した住宅を指します。

詳しくは「1.「ZEH住宅」とは高性能な省エネが実現できる家」をご覧ください。

ZEH住宅を対象とした補助金について

【ZEH住宅の支援事業と補助金額】
支援事業補助金額
子育てエコホーム支援事業最大80万円/戸
戸建住宅ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス(ZEH) 化等支援事業定額55万~125円/戸

詳しくは「2.ZEH住宅を対象とした補助金について」をご覧ください。

申請期限はいつまで?

  • 子育てエコホーム支援事業
    2024年4月2日~予算上限に達するまで
  • 戸建住宅ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス(ZEH)化等支援事業
    単年度事業:2024年4月26日~2025月1月7日
    複数年度事業:2024年11月5日~2025年1月7日
  • ただし、上記2つとも予算上限に達した時点で終了します。

詳しくは「3.各補助金の申請者と申請期限」をご覧ください。


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この記事の編集者

「家づくりのとびら」編集部

NTTデータグループが運営する注文住宅相談サービス「家づくりのとびら」編集部です。難しい住まいづくりの情報を、わかりやすく正確にお伝えします。記事は不動産鑑定士や宅地建物取引士などの不動産専門家による執筆、監修記事がメイン。初めての住まいづくりをサポートします!

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