注文住宅に和室をつくりたい!間取り例と費用相場を解説

「新築一戸建てを建てるなら、和室をつくりたい!」と思っている方は多いですよね。和室があれば子どものお昼寝スペースとして使えたり、お客様用の客間として使えたりして便利です。

一方、和室はメンテナンスが必要で、間取りによっては、洋風な家と合わずちぐはぐな印象になってしまうことがあります。

そこでこの記事では、和室がある家を作るメリット・デメリット、おすすめの間取り例や注意点、費用相場などをご紹介します。和室がある家を作るならおすすめのハウスメーカー・工務店もご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

和室がある家で実現できる理想の暮らし
情緒ある落ち着いた空間で一息子どもとのんびりお昼寝急な来客でもしっかりおもてなし
情緒ある落ち着いた空間で一息子どもとのんびりお昼寝急な来客でもしっかりおもてなし
和室がある家を作るメリット
  • 子どものお昼寝スペースや遊び場として使える
  • 客間や寝室として使える
  • い草のリラックス効果や空気清浄効果があり落ち着く家になる
和室がある家を作るデメリット
  • 間取りによっては家全体のテイストと合わずちぐはぐな印象になる
  • 湿度が高いとカビやダニの温床になりやすい
  • 畳替えや障子の張替えなどメンテナンスに費用と労力がかかる

和室がある家で実現できる暮らしと間取り

・和室で子どもとのびのび過ごす暮らし

子供が小さいと、お昼寝スペースに困ることがありますよね。ソファでは落下する可能性があり、寝室では見守れないので心配です。リビングの一角に畳の和室があれば、家事をしながら寝ている子どもを見守れるので安心です。また和室を子どもの遊び場にすれば、リビングにおもちゃが散らかりません。

1-1.【40坪台】LDKの一角に小さな畳の小上がりがある間取り例

・和室で家族みんなと布団で寝る暮らし

子供が小さいうちは、子ども部屋ではなく「家族みんなで1つの部屋で寝たい」という方も多いしょう。ベッドをつなげると隙間や段差ができてしまったり、子どもが落下したりする危険があります。広々とした和室があれば、布団をつなげて家族みんなで眠れます。布団を押し入れに収納すれば寝室以外としても活用できるので、スペースにも余裕ができるでしょう。

1-5.【50坪台】旅館のような畳の寝室がある間取り例

・い草の香りや土壁など和の風情を楽しむ暮らし

畳に使われているい草にはリラックス効果があります。また光を和らげる障子や和柄の美しいふすま、湿度を調節する土壁などを使えば、和の風情を楽しめる空間になります。家族団らんのスペースとしてはもちろんのこと、上質な空間は客間としても活用できます。

1-3.【15坪台】格子の引き戸でLDKとつながる和室がある間取り例

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こだわりに沿った間取りをつくるコツについては「こちら」の記事もご覧ください。

1.和室がある家の間取り例5選

では、実際に和室がある家には、どのような間取りがあるのでしょうか。ここでは、おすすめの間取り例5つを、居住者の感想やこだわりのポイントと併せてご紹介します。

1-1.【40坪台】LDKの一角に小さな畳の小上がりがある間取り例

キッチンから子どもを見守れる畳スペース

【40坪台】LDKの一角に小さな畳の小上がりがある間取り例 1F
【40坪台】LDKの一角に小さな畳の小上がりがある間取り例 2F
【40坪台】LDKの一角に小さな畳の小上がりがある間取り例 3F
居住者の感想キッチンから和室は目が届くので、子どもを遊ばせたり、お昼寝させたりと日常的に大活躍しています。
世帯夫婦2人+子ども1人
延べ床面積43坪
間取り3階建2LDK(+シューズクローク+ウォークインクローゼット+パントリー+畳コーナー+バルコニー)
費用約2,600万円

LDKの一角に3畳の畳の小上がりを設けた間取りです。キッチンから見える位置なので、子どもが遊んでいたりお昼寝をしていたりしても家事をしながら見守れます。小上がりは上り下りしやすい20センチの高さです。畳の小上がりにある窓の外には物干しがあるので、洗濯物を畳むのにも重宝します。

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1-2.【35坪台】客間としても使える和室がある間取り例

玄関から続く和室でお客様をおもてなし

【35坪台】客間としても使える和室がある間取り例 1F
【35坪台】客間としても使える和室がある間取り例 2F
居住者の感想廊下を極力設けないことで、和室やLDKを広く確保しました。
世帯夫婦2人+子ども2人
延べ床面積36坪
間取り2階建て4LDK(+バルコニー+納戸)
費用約2,200万円

来客時には玄関と和室で完結できる、昔ながらの日本家屋の間取りです。玄関と小上がりの和室がつながっているので、すぐに和室へ案内できます。廊下は極力減らすことで広々としたLDKと和室を実現。LDKと和室の間の間仕切りを開ければ開放的な大空間として使えます。

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1-3.【15坪台】格子の引き戸でLDKとつながる和室がある間取り例

和モダンな格子で閉塞感を出さず、ほどよくつながる

【15坪台】格子の引き戸でLDKとつながる和室がある間取り例
居住者の感想和室からも空間全体を見渡すことができます。
世帯夫婦2人
延べ床面積16坪
間取り平屋2LDK(+土間+ウォークインクローゼット)
費用約1,500万円

敷地面積15坪というコンパクトな平屋のこちらのお家は、LDKの横に和室を設けています。和室は壁や扉で仕切らず、木の格子の引き戸を採用。別の空間を演出しながらも家族の気配を感じられます。漆喰の白い壁に、塗装が施された梁や柱などが際立つ和モダンな空間です。

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1-4.【35坪台】LDKと一体になった和室がある間取り例

ふすまを収納できるスペースを設けて走り回れる大空間に

【35坪台】LDKと一体になった和室がある間取り例 1F
【35坪台】LDKと一体になった和室がある間取り例 2F
居住者の感想和室もふだんは続き間として広々使えるように、ふすまは常に開けたままにできるようにしています。
世帯夫婦2人+子ども2人
延べ床面積38坪
間取り2階建て4LDK(+土間+趣味室+ウォークインクローゼット+納戸+バルコニー)
費用約1,900万円

LDKに面した位置に和室を配置した間取りです。和室はLDKの続き間として使えるように、ふすまを収納できるスペースを設けているので、子どもが走り回っても安心できる約20畳の大空間が実現しています。和室とLDKの間には段差がなく、一体感のある空間になっています。

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1-5.【50坪台】旅館のような畳の寝室がある間取り例

素材にこだわった家族で眠れる和室

【50坪台】旅館のような畳の寝室がある間取り例 1F
【50坪台】旅館のような畳の寝室がある間取り例 2F
居住者の感想希望通り旅館のような雰囲気の和室が気に入っています。
世帯夫婦二人+子ども1人
延べ床面積53坪
間取り2階建て4LDK(+スタジオ+ウォークインクローゼット)
費用約3,650万円

2階に家族で眠れる和室を設けた間取りです。和室には屋久島産の杉材と珪藻土、満月のような円形の窓を採用し、旅館のような雰囲気を演出しています。子どもが小さいうちはベッドで寝ると落下する危険があるので、布団を敷いたほうが安心して眠れるでしょう。

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2.和室がある家の費用相場

2-1.和室がある家の費用相場はどのくらい?

和室をつくるか検討するうえで重要なのが費用です。新築の際に和室を取り入れる場合、シンプルなものであればフローリングと値段は大きく変わりません。

壁や建具を増やすと値上がりするので、リビングの一角に設ける半個室タイプや畳コーナーのほうが安く設置できるので「費用は抑えながら和室を取り入れたい」という方におすすめです。

また、ふすまや壁材、い草の質などにこだわると、費用が上がっていきます。洋室でよく使われるビニールクロスなどと比べると、珪藻土壁や土壁などの費用は高くなるので、どこまでこだわるかは予算を見ながら考えるようにしましょう。

2-2.和室がある家の費用シミュレーション

【例】3階建て、2LDK、夫婦+子ども1人、和室がある家の費用シミュレーションです。

建築費用合計:約2,600万円

<内訳>

建築本体工事費:約1,820万円
付帯工事費、別途工事費:約520万円
そのほか諸費用:約260万円

※あくまでもシミュレーションです。お住まいの地域の土壌によって変動するのでハウスメーカー・工務店に確認しましょう。

3.和室がある家を作るために!失敗例からわかる注意点

和室がある間取りの家を作れば、多目的に使えて便利ですが、家を建ててから「こんなはずではなかった」と後悔する方がいるのも事実です。ここからは、失敗例からわかる注意点をご紹介します。後悔をしないようにあらかじめ対策をするようにしましょう。

3-1.【費用】メンテナンスの費用がかかる

畳は定期的に交換するのが大変

和室があったら何かと便利かもと新築時に広い和室をつくりました。でも、数年ごとに畳の手入れをしなくてはいけなかったり、交換しも費用がかかったりしてけっこう大変でした。実際、和室はなくてもよかったかなと思うし、もう少し考えてみるべきでした。

注意点:畳が傷まないように注意し、メンテナンス費用は計画的に貯蓄する

フローリングと異なり、畳は変色しやすく毛羽立ちも目立ちます。そのため3~4年おきに畳を裏返して、6~7年おきに芯の部分を取り換えなくてはなりません。畳の交換は1畳あたり1万円前後かかるので、10畳の和室なら10万円ほどかかります。また畳以外にも障子やふすまが破れることもあります。

まず大切なのは、畳が傷まないように管理することです。湿気を溜めないように換気をしたり、年に数回は畳干しをしたりすることをおすすめします。また、家具を置くと跡がついてしまうので、重い家具は置かないようにしましょう。
さらに定期的にメンテナンスができるよう、資金は計画的に貯蓄しておくことも大切です。

3-2.【デザイン】家のテイストと合わずちぐはぐになる

洋風な家に和室が浮いてしまう…

和室があれば客間にできるかなと思ったのですが、建てた家がかわいいヨーロピアンスタイルの家だったので、なんとなく浮いてしまっています。家の雰囲気が壊れるので、なくてもよかったのかも…。

注意点:照明や畳の種類を工夫して和モダンなテイストにする

洋風やモダンな雰囲気の家にぽつんと和室があると、どうしても家全体のテイストと合わず浮いてしまいます。オシャレな洋風な家具とも相性がよくないので、使用目的によっては使いにくくなってしまうこともあるでしょう。

家全体のテイストとちぐはぐになるのを防ぐためには、照明や畳の種類を工夫して和モダンな雰囲気に仕上げることをおすすめします。例えば、洋風のLDKの一角に和室を設けるのであれば、LDKの照明と色合いを合わせます。また和モダンなテイストにするのにおすすめなのが琉球畳です。昔ながらの畳のようにヘリがない正方形の畳で、洋室の空間とも相性がよいのが特徴です。

3-3.【設計】リビングやほかの居室が狭くなる

和室をつくることでリビングなどのスペースが狭くなる

お客様ように広い和室をつくったのですが、ちょっとスペースを取りすぎて、LDKが狭くなってしまいました。実際に住んでみると、和室が必要なときは確かにあるのですが、頻度が少ないので、LDKを広くしたほうがよかったのかなと今さらですが思っています。

注意点:本当に和室が必要か検討する

さまざまな目的で使える和室ですが、敷地面積に余裕がない場合リビングやほかの居室が狭くなってしまうことがあります。またせっかく和室をつくっても使う機会がなく、もったいないスペースになってしまうこともあるでしょう。

まず大切なのは、本当に和室が必要か検討することです。使用目的が明確になっていない場合は、再度検討するのもよいでしょう。また敷地面積に余裕がない場合、独立した和室にするのではなく、リビングの一角に小さな畳コーナーを設けるのもおすすめです。独立した和室だと6畳はほしいところですが、畳コーナーなら3~4.5畳ほどでも活用できますよ。

4.和室がある家を作る際におすすめのハウスメーカー3つ

和室がある家を作るなら、施工実績や和室つきのプランが豊富なハウスメーカー・工務店を選ぶことが大切です。ここでは和室がある家を得意とするハウスメーカー・工務店を3社選んでご紹介します。

4-1.セキスイハイム


小上がりのある和室|間取り(プラン)写真集|セキスイハイム

出典:小上がりのある和室|間取り(プラン)写真集|セキスイハイム

セキスイハイムは積水化学グループの住宅ブランドです。強さと柔軟さを兼ね備えた住まいをつくるために、住宅をユニット単位で分割して、品質管理の徹底された工法でつくり込む独自の「ユニット工法」を採用しています。

セキスイハイムでは、敷地の制限で希望通りの部屋数が取れない場合、さまざまな目的で使える「マルチスペース」を提案しています。リビングの一角にある小上がりの畳座や、間仕切りを開ければ広々としたLDKとして使える畳スペースなど現代に合った和の空間を提案しているので、「敷地に余裕がないけれど和室がほしい」という方にもおすすめです。

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出典:セキスイハイム ホームページ

4-2.ミサワホーム


CENTURY SUKIYA(センチュリー数奇屋)|和風住宅|ミサワホーム

出典:CENTURY SUKIYA(センチュリー数奇屋)|和風住宅|ミサワホーム

ミサワホームは耐震性に定評があるハウスメーカー・工務店です。巨大地震だけでなく余震まで耐えられる家を建てるため、独自の免振技術を採用しています。

ミサワホームの「CENTURY SUKIYA」は、古き良き日本家屋のよさは残しつつ、現代の生活に合うスタイルを提案する商品です。「おもてなしの心」「和みの暮らし」「日本人の美意識」が感じられる間取りやデザインは、「日本らしい家に暮らしたい」という方にぴったりです。

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出典:ミサワホーム ホームページ

4-3.積水ハウス


グラヴィス ステージ | 商品情報 | 戸建住宅 | 積水ハウス

出典:グラヴィス ステージ | 商品情報 | 戸建住宅 | 積水ハウス

積水ハウスは、創業以来246万戸を超える住まいづくりの実績を誇るハウスメーカー・工務店です。木造・鉄骨どちらにも高い耐震性を実現しています。

積水ハウスの「SHAWOOD(シャーウッド)」は内と外をつなげるような開放感がある商品です。なかでも「グラヴィス ステージ」は和モダンの雰囲気がある商品なので、「LDKは開放感あふれる洋風に、和室は昔ながらの日本の雰囲気にしたい」という方にもおすすめです。

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出典:積水ハウス ホームページ

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まとめ

和室のある注文住宅を作るなら、どんな風に活用したいか、目的を考えたうえで間取りを考えることが重要です。この記事では和室のある注文住宅の間取り事例や費用相場、注意点、おすすめのハウスメーカー・工務店をご紹介しました。ぜひ、参考にして、理想の住まいづくりを成功させてくださいね。

和室がある家の間取り例を知りたい

おすすめの間取り例5つを、居住者の感想やこだわりのポイントと併せてご紹介します。

和室がある家の費用相場はどのくらい?

新築の際に和室を取り入れる場合、シンプルなものであればフローリングと値段は大きく変わりません。「2.和室がある家の費用相場」では、和室のある注文住宅の費用シミュレーションをご紹介しています。

和室のある家づくりの失敗例が知りたい

家を建ててから「こんなはずではなかった」と後悔しないよう、失敗例からわかる注意点をご紹介します。
詳しくは「3.和室がある家を作るために!失敗例からわかる注意点」をご覧ください。

和室がある家を作る際におすすめのハウスメーカーは?

和室がある家を作るなら、施工実績や和室つきのプランが豊富なハウスメーカー・工務店を選ぶことが大切です。「4.和室がある家を作る際におすすめのハウスメーカー3つ」では和室がある家を得意とするハウスメーカー・工務店を3社選んでご紹介します。

注文住宅に和室を取り入れたい方は、ぜひこの記事を参考にしてください。


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この記事の編集者

「家づくりのとびら」編集部

NTTデータグループが運営する注文住宅相談サービス「家づくりのとびら」編集部です。難しい住まいづくりの情報を、わかりやすく正確にお伝えします。記事は不動産鑑定士や宅地建物取引士などの不動産専門家による執筆、監修記事がメイン。初めての住まいづくりをサポートします!

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