- 変更日:
- 2024.10.25
この記事は、東京都が独自に展開する「東京ゼロエミ住宅の助成制度」の活用を考えている方に向けて、一般的に「最低限知りたい」と想定される事をできる限り簡潔かつ網羅的に解説しています。
東京ゼロエミ住宅とは「断熱・省エネ性能を備えた東京都独自の基準を満たした住宅」のことです。
温室効果ガスゼロを目指す取り組みの一環として、基準を満たした新築住宅には助成金が支給されます。
この記事でわかること
- 東京ゼロエミ住宅の助成金制度の概要
- 基本要件と助成金額、申請から交付までの流れ
- 他の補助金との併用可否
新築の住宅購入でもらえる補助金・助成金・税金優遇(減税)制度について最新情報が知りたい方は、下記記事もご覧ください。
※本記事は東京都環境局「東京ゼロエミ住宅」をもとに作成しています。
目次
1. 【2024年新基準】東京ゼロエミ住宅の助成制度とは?
東京ゼロエミ住宅の助成金制度は、東京都が定める断熱性能・省エネ性能の基準を満たした住宅に助成金を支給する制度です。
引用:東京都環境局「『東京ゼロエミ住宅』とは?
助成制度を利用できる人 |
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「新築住宅の建築主(個人・事業者)」 または「太陽光発電設備・蓄電池及びV2Hのリース事業者」です。 |
助成制度の対象となる住宅 |
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床面積の合計が2,000平方メートル未満の都内の新築住宅。 加えて、「照明や冷暖房設備の省エネルギー化」と「太陽光発電システムの設置」が求められます。 |
住宅建築費の助成金額 |
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省エネ性能が高いほど、助成金額が大きくなります。
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省エネ設備費の助成金 |
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下記設備を設置する場合、助成金額が増額します。
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不動産取得税の減免措置 |
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東京ゼロエミ住宅の助成制度を利用すると、水準ごとに不動産取得税が減免されます。
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申請先 |
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助成制度を利用するにあたって、申請先は2箇所あります。
ハウスメーカーや工務店に申請を委任することが可能です。 |
受付期間 |
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令和6年10月1日から令和7年3月31日です。 (旧基準の場合は令和6年12月27日まで) |
東京ゼロエミ住宅とZEHとの違い |
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東京ゼロエミ住宅はZEH(ゼッチ)よりも高い省エネ水準が求められています。
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参考:東京都環境局「東京ゼロエミ住宅のあり方とりまとめ」
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2. 【2024年新基準】助成制度の基本要件と助成金額
東京ゼロエミ住宅の助成制度は「2024年10月」から基準と助成金額が見直されました。
それぞれについて解説します。
2-1.助成されるための基本要件
助成金制度を利用するためには、下記仕様への適合が要件となります。
大きな変更点の一つは、2024年10月から「太陽光発電設備の設置が要件化された」ことです。
部位 | 主な仕様 |
---|---|
照明設備 | 全室LED (玄関、トイレ、洗面・脱衣所、廊下、階段及び階段のうち1箇所以上は人感センサー付) |
暖・冷房設備 | 高効率エアコン設置(省エネラベル4★または5★) (リビングなど主たる居室に必ず設置) |
太陽光発電設備等の 再エネ利用設備 | 2024年10月から要件化 (屋根面積が狭小である等、物理的に太陽光発電設備等の設置が困難な住宅を除く) |
参考:東京都環境局「東京ゼロエミ住宅の認証制度の見直しについて(令和6年10月1日施行予定)」
太陽光発電設備の設置が要件化されましたが、例外として屋根面積が狭小であるなど、物理的に太陽光発電設備の設置が困難な住宅については設置を要件としていません。
2-2.助成金額
助成金は「住宅建築」に対して支給され、太陽光発電設備などの対象設備を設置すると増額されます。
2-2-1.住宅建築の助成金
各水準に設定された「性能値」に基づいて金額が決定します。
2024年10月の基準見直しで、性能基準が引き上げられるとともに、助成金額が増額されています。
水準 | 水準A (新設) | 水準B (従来の水準3) | 水準C (従来の水準1・2を統合) |
---|---|---|---|
助成金額 | 240万円 | 160万円 | 40万円 |
断熱性能*1 | 0.35以下 | 0.46以下 | 0.60以下 |
省エネルギー基準*2 | 45%以上 | 40%以上 | 30%以上 |
*1 単位 W/平米・K
*2 再エネ除く
参考:東京都環境局「『東京ゼロエミ住宅』令和6年度事業について」
「断熱性能の数値」は住宅の内部から床、外壁、屋根などを通過して外部へ逃げる熱量を示す値です。
値が小さいほど熱が逃げにくく、省エネルギー性能が高いことを示します。
また、「省エネルギー基準の数値」は、高いほど省エネルギー性能が高いです。
2-2-2.省エネ設備設置の助成金
各設備に対する助成金は以下のとおりです。
設置する 住宅の種別 | 3.6kW まで | 3.6kW超 50kW未満 | 50kW以上 |
---|---|---|---|
オール電化 住宅 | 13万円/kW (上限39万円) | 11万円/kW | 対象外 |
オール電化 住宅以外 | 12万円/kW (上限36万円) | 10万円/kW |
6.34kWh未満 | 6.34kWh以上 | |
---|---|---|
助成金額 | 機器費、材料費及び工事費等の 3/4 を助成 | |
上限 | 19万円/kWh かつ95万円/戸 | 15 万円/kWh |
電気自動車等を所有し、 かつ太陽光発電設備済み | 左記条件以外 | |
---|---|---|
助成金額 | 機器費等の 10/10 | 機器費等の 1/2 |
上限 | 100万円 | 50万円 |
参考:東京都環境局「『東京ゼロエミ住宅』令和6年度事業について」
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3.助成金の申請から交付までの流れ
東京ゼロエミ住宅で助成金を申請する場合、住宅が都の定める基準を満たしているかを確認する「認証手続」と、助成金の交付要件を満たしているかを確認する「助成手続」が必要です。
認証手続では「認証審査機関」に、助成手続では「地球温暖化防止活動推進センター(クール・ネット東京)」に書類を提出します。
申請の流れは、次のとおりです。
家づくりの流れ | 申請・交付の流れ |
---|---|
工事着手前 | 認証審査機関に東京ゼロエミ住宅設計確認審査を申請 |
工事に着手 |
|
工事完了 |
|
参考:東京都環境局「『東京ゼロエミ住宅』とは?」
建築主自身で申請することも可能ですが、ハウスメーカーや工務店に申請を委任することもできます。
東京ゼロエミ住宅の助成制度を利用したい場合は、事前にハウスメーカーや工務店に委任が可能かどうか確認しておくとよいでしょう。
4.他の助成制度や補助金との併用可否について
東京ゼロエミ住宅の助成制度には、他の助成・補助事業と併用できる場合と併用できない場合があります。
併用可 | 併用不可 |
---|---|
|
|
参考:東京都環境局「助成制度」
特に、国が推進する「戸建住宅ネット・ゼロ・エネルギーハウス(ZEH)化支援事業」とは併用できませんので、ご注意ください。
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この記事のポイント まとめ
東京ゼロエミ住宅の助成制度を利用できる要件は?
対象となる住宅は「東京都内の新築住宅」で、「床面積の合計が2,000㎡未満」であることが基本条件です。
さらに、省エネ設備が整っていることも要件となります。
詳しくは「1. 【2024年最新版】東京ゼロエミ住宅の助成制度とは?」「2-1.助成されるための基本要件」をご覧ください。
助成制度の助成金額はいくら?
助成金額は省エネ性能が高いほど大きくなります。
- 水準Aの場合:240万円/戸
- 水準Bの場合:160万円/戸
- 水準Cの場合:40万円/戸
また、太陽光発電設備などを設置すると、さらに増額されます。
詳しくは「2-2.助成金額」をご覧ください。
助成制度の受付期間はいつまで?
受付期間は以下のとおりです。
- 旧基準:2024年9月30日まで
- 2024年10月の新基準:2024年10月1日〜2025年3月31日まで
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