二世帯住宅の予算・費用はいくら?タイプ・間取り別の相場や注意点を解説

二世帯住宅を検討するときに、まず気になるのは家づくりにかかる費用ではないでしょうか?

二世帯住宅は住む世帯が多い分、間取りのバリエーションも多く、どのくらいのお金がかかるのかイメージするのが難しいという側面があります。

そこで、今回の記事では、以下の視点に分けて二世帯住宅の費用相場を解説します。

【二世帯住宅の費用相場が目的別にわかる!】

また、二世帯住宅づくりに失敗しないために、以下のポイントもお伝えします。

二世帯住宅づくりで失敗しないために知っておくべきこと

  • 二世帯住宅の成功談と失敗談
  • 二世帯住宅が得意なハウスメーカー
  • 二世帯住宅を建てる前の注意点

「親の介護も見据えた二世帯住宅をつくるには、いくらかかる?」「永く住み続けられる二世帯住宅の費用相場は?」など、二世帯住宅の費用に関して疑問を持っている方は、ぜひ最後までご覧いただき、参考にしてみてください。

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注文住宅の予算の決め方について知りたい方はこちらの記事もご覧ください。

この記事の監修者
柴田 充輝

FP1級技能士・社会保険労務士・行政書士・宅建士。
厚生労働省や保険業界・不動産業界での勤務を通じ、社会保険や保険、不動産投資の実務を担当。多くの家庭の家計見直しや資産運用に関するアドバイスを行っている。金融メディアを中心に1,000記事以上を執筆。

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1.二世帯住宅の3つのタイプと費用相場

二世帯住宅には大きく分けて「完全分離型」「一部共有型」「完全共有(同居)型」の3つのタイプがあり、それぞれ費用相場が異なります。

予算がある程度決まっている方は、どのタイプの二世帯住宅が建てられるのかをあらかじめ把握しておくと、プランニングがスムーズです。

ここでは、各タイプの特徴やメリット、注意点を解説し、「予算ごとにどのようなタイプの二世帯住宅が建てられるのか」という点についても見ていきましょう。

1-1.完全分離型:予算3,000万~6,000万円

2つの家が1つに設計されるイメージの「完全分離型」の二世帯住宅を建てるには、予算は3,000万~6,000万円程度と考えておくとよいでしょう。

設備の設置費用が2世帯分かかるうえに建築面積自体も広くなりやすく、3つのタイプの中では総額が一番大きくなります。

しかし、費用がかかる分、2世帯のプライバシーの確保が可能です。玄関、水回り、その他設備が世帯ごとに設けられるため、互いのプライバシーが確保できます。

タイプも、住空間は左右で分ける「左右分離型」、上下(階数)で分ける「上下分離型」から選択可能です。お互いのプライバシーを尊重したい家族にはもちろん、帰宅時間が遅い人や、在宅ワークの人がいる場合でも、余計な気を遣うことなく暮らせるでしょう。

「完全分離型」の費用相場と特徴
費用相場3,000万~6,000万円程度
メリット
  • プライバシーが確保できる
  • 生活リズムの違いにも対応できる
  • 各々の生活費の支出がわかりやすい
注意点
  • コストが高い
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1-2.一部共有型:予算2,500万~5,000万円

住居を部分的に2世帯で共有する「一部共有型」の二世帯住宅を検討する方は、2,500万~5,000万円程度が予算相場となります。

一部共有型であれば「玄関だけ」「LDKだけ」など、共有する設備を自由にカスタマイズできます。「完全分離型」よりも費用を抑えながら、自分たちのライフスタイルに合わせて、親族との同居生活が可能です。

普段の様子を確認できるため、特に高齢の親と住む方の場合は、安心材料にもなるでしょう。

ただし共有部分があることで、家事の分担や生活時間のズレに気を遣わなくてはいけない点に注意が必要です。例えば水回りを共有するのであれば、お風呂掃除はどちらがするのか、入浴の順番はどうするかなど、ある程度の調整が必要になります。

「一部共有型」の費用相場と特徴
費用相場2,500万~5,000万円程度
メリット
  • ある程度のプライバシーが確保できる
  • 完全分離型よりもコストが低い
注意点
  • 世帯間のコミュニケーションが必要
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1-3.完全共有(同居)型:予算2,000万~4,000万円

すべての設備を2世帯で共有する「完全共有(同居)型」の二世帯住宅を検討している方は、2,000万~4,000万円が予算相場となります。1つの家の中に、2世帯が居住するイメージです。

完全共有(同居)型は設備費用が2世帯分かからないためので、3つのタイプの中でも一番コストが抑えられます。

ただし、お互いのプライバシーは確保しづらいので要注意です。2世帯の生活リズムが大きく異なる場合は、ストレス要因になりや、家事の分担や食事・入浴のタイミングの調整などで気を遣うでしょう。

自分たちの生活スタイルを重視したい方や、2世帯でよい関係が築けていない家庭には不向きかもしれません。

「完全共有(同居)型」の費用相場と特徴
費用相場2,000万~4,000万円程度
メリット
  • コストが低い
注意点
  • プライバシーが確保しづらい
  • 世帯間のコミュニケーションが必要

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FP1級技能士

柴田 充輝

せっかくマイホームを建てるなら、快適に暮らせる住環境を実現しましょう。優先順位として、第一にプライバシーの確保度合いを決めることをおすすめします。玄関、キッチン、浴室の共用範囲により生活の快適性が大きく変わります。

費用面に関しては、建築費用だけでなく光熱費や固定資産税の分担方法も、事前に話し合いが必要です。

あわせて、将来の家族構成変化を見据えた間取り設計にも意識を払う必要があります。例えば、介護が必要になった際のバリアフリー対応や、施設に入居したときの賃貸転用の可能性などです。

細かい点では、登記方式(区分登記・共有登記・単独登記)による税制上の違いや、相続が発生したときの「小規模宅地等の特例」の適用条件なども考慮しなければなりません。専門家との相談を通じて、今現在だけでなく将来を見据えて計画を立てましょう。

「少し予算が心配だけど、完全分離型がいい」という場合でも、あきらめるのはまだ早いかもしれません。設備のグレードや間取りによっては完全分離や、それに近い部分共有型の二世帯住宅が実現することもあります。

また「思った以上に予算に余裕があるけど、完全共有型がいい」という場合も、より暮らしやすい二世帯住宅にする間取りや仕組みを取り入れてみましょう。

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2.【坪数別】二世帯住宅の建築にかかる価格の目安

二世帯住宅を検討中の場合、土地をすでに持っている、あるいは決まっている、また大体の家の広さのイメージができている方も多いのではないでしょうか。

ここでは、二世帯住宅の延床面積を「30坪台」「40坪台~50坪台」「60坪台~70坪台」に分けて、家づくりの価格の目安を解説します。

2-1.「30坪台」 の二世帯住宅

(例)30坪台の二世帯住宅の間取りイメージ
費用相場2,000万~3,500万円程度
タイプ(型)一部共有型
階数2階
間取り1階/1LDK
2階/2LDK

延床面積30坪台の二世帯住宅を建てる場合は、2,000万~3,500万円の費用がかかります。

30坪の二世帯住宅は2階建てにするのであれば、各階にLDKと水回り、居室を1~2部屋ほど設けられる広さです。

完全分離型は不可能ではありませんが、それぞれの住環境の快適さを確保するために「一部共有型」や「完全共有(同居)型」の間取りを選ぶ方も少なくありません。

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2-2.「40坪台~50坪台」の二世帯住宅

(例)40坪台~50坪台の二世帯住宅の間取りイメージ
費用相場3,000万~5,500万円程度
タイプ(型)完全分離型(上下分離型)
階数2階
間取り1階/3LDK
2階/3LDK

40坪台から50坪台の延床面積を想定するのであれば、かかる費用は3,000万~5,500万円が目安です。

このくらいの広さがあれば、「完全分離型」の二世帯住宅も実現できます。2階建てで「上下分離型」を想定するのであれば、1階に玄関を2つ、各階にLDKと水回り、3部屋程度の居室を設けられます。

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2-3.「60坪台~70坪台」の二世帯住宅

(例)60坪台~70坪台の二世帯住宅の間取りイメージ
費用相場4,000万~7,000万円程度
タイプ(型)完全分離型(上下分離型)完全分離型(左右分離型)
階数3階2階
間取り1階/店舗
2階/3LDK
3階/3LDK
左/5LDK
右/3LDK

60坪台から70坪台の二世帯住宅にかかる費用は、4,000万~7,000万円が目安です。60坪台や70坪台の広さがあれば、3階建ての「完全分離型」や、2階建ての「左右分離型」を選択することができます。

例えば3階建てであれば、1階は店舗やビルトインガレージとして使い、2階と3階に分かれて暮らせます。

2階建てであれば、1階に各世帯の玄関、LDK、水回りを左右に分けて設け、各世帯の住空間の間に共有テラスやスペースを配置すれば、2世帯の集いの場として程よいコミュニケーションを生み出せるでしょう。

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3.【間取り・共有部分別】二世帯住宅の建築にかかる価格の目安

ライフスタイルにこだわりがある方は、二世帯住宅の間取りや共有部分ごとに費用相場を把握しておきましょう。
ここでは5つの間取り・共有部分ごとに、間取りの例とポイント、かかる費用の目安をお伝えします。

3-1.完全分離型


費用相場3,000万~5,000万円
タイプ(型)完全分離型(上下分離型)
延床面積43坪程度
間取り1階/1LDK
2階/3LDK
家族(想定)親夫婦
子世代夫婦+子供2人

延床面積43坪程度の完全分離型にかかる費用は、およそ3,000万~5,000万円です。

この間取りでは、完全分離型の中でも1階と2階で2世帯の住空間を分ける「上下分離型」を採用しています。

ポイントは、別々の方角に設けられた各世帯の玄関です。出入りのたびに顔を合わすことがない配置なので、お互いに気兼ねなく出かけられます。

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3-2.部分共有型・玄関を共有


費用相場3,000万~5,000万円
タイプ(型)部分共有型
延床面積46坪程度
間取り1階/2LDK
2階/2LDK
家族(想定)親夫婦
子世代夫婦+子供1~2人

玄関のみを共有部分とした46坪程度の二世帯住宅にかかる費用は、およそ3,000万~5,000万円です。

玄関のみを共有することで、お互いの顔を合わせるタイミングが程よく発生し、自然なコミュニケーションが生まれます。また2階の子ども世帯のリビングは、将来子どもが増えた際に間仕切りを付ければ、子ども部屋への変身も可能です。家族の変化に対応できる間取りといえるでしょう。

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3-3.部分共有型・リビングを共有


費用相場3,500万~5,500万円
タイプ(型)部分共有型
延床面積53坪程度
間取り1階/1LDK
2階/洋室3部
家族(想定)親夫婦
子世代夫婦+子供2人

3階建て、リビングのみを共有する部分共有型であれば、費用は3,500万~5,500万円程度が目安です。

間取りのポイントは、別々に出入りできる1階の玄関がそれぞれLDKとつながっており、リビングが2世帯の交流の場になる点です。週末や休日のみ2世帯で食事をしたり、親世帯と協力して子育てができたり、二世帯住宅ならではのメリットが取り入れられる間取りといえます。

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3-4.部分共有型・浴室と洗面所を共有



費用相場3,500万~5,000万円
タイプ(型)部分共有型
延床面積50坪程度
間取り1階/和室1部屋
2階/LDK+洋室1部屋
3階/洋室2部屋
家族(想定)親夫婦
子供夫婦+子供2人

延床面積50坪程度、3階建ての二世帯住宅で、浴室と洗面所のみを共有する場合は、およそ3,500万~5,000万円の費用がかかります。

この間取りでは、1階に共有浴室、洗面所を設置しています。親世帯の将来を見据えた、両世帯が安心できる設計といえるでしょう。

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3-5.完全共有(同居)型


費用相場2,500万~4,000万円
タイプ(型)完全共有(同居)型
延床面積38坪程度
間取り5LDK
家族(想定)親1人
子供夫婦+子供1人

完全共有(同居)型の二世帯住宅で、38坪程度の家を建てるなら、かかる費用は、およそ2,500万~4,000万円です。

この間取りは、親世帯が1人であることが想定されており、完全共有型とはいえ、各世帯のプライバシーに配慮したつくりになっています。

例えば、1階の洋室を親世帯が使えば、子供世帯は2階の各居室を使えばLDKや浴室以外では顔を合わすことがありません。限られた面積で、お互いが落ち着いて暮らすための工夫が凝らされた間取りといえます。

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FP1級技能士

柴田 充輝

費用の相場はあくまでも一例で、最終的には立地や坪数などでも変わります。例えば、同じ40坪でも首都圏と地方では坪単価が20万~30万円程度異なることもあり、総額で800万~1,200万円の差が生じるケースも珍しくありません。

システムキッチンハイグレード仕様にすると、スタンダード仕様よりも100~200万円程度上積みされるでしょう。浴室も同様で、設備次第では50万~150万円の差が生まれる可能性があります。

あわせて、登記方式の選択も慎重に判断しましょう。完全分離型なら区分登記で各世帯が住宅ローン控除を受けられ、共有登記なら小規模宅地等の特例で相続税軽減効果があります。

一部共有型や名義が親子共有の場合、持分割合・実際の居住用面積などによって控除額が決定します。詳細や建築会社の担当者や税理士に相談し、税制面でのメリットを活かせるか検討してみてください。

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4.二世帯住宅を建てた方々の成功談と失敗談

二世帯住宅の費用相場がイメージできたら、実際に二世帯住宅を建てた人の成功談や失敗談を知って、家づくりのポイントをつかみましょう。きっと、自分たちのプランニングの際に活かせますよ。

4-1. 二世帯住宅の成功談

育児の不安解消!世帯をつなぐ和室がうれしいスペースに

左右分離型の二世帯住宅にして、各住空間のつなぎ目に和室を設置。親世帯との交流の場にしようと思って付けたけど、今ではすっかり両親と子供の遊び場に。

両親が和室にいるときは子供の面倒を見てもらっており、共育にはぴったりな間取りになったと実感しています。

ポイント:気を遣いすぎない間取りが共育の成功のカギ!

二世帯住宅で育児や家事を協力し合うために重要なポイントは、お互いが適度な距離を保って干渉できる間取りにすることです。
上記の成功談では、2世帯をつなぐ和室がちょうどよい距離感を生み出し、共育が成功したようですね。

他にも、リビングだけを共有にしたり、玄関だけを共有にしたりと、共有部分を工夫すると、お互いにつかず離れで過ごす方法があります。

ちょうどよい距離感は、いかにストレスをかけないかによって決まります。ストレスを感じるポイントは家庭によって異なるので、まずは世帯内でしっかりと話し合ったうえで、2世帯間でしっかり話し合いましょう。

実際にプランニングする際には、「適度な距離感で暮らせる間取り」を心がけると、心地よい住まいづくりをめざせます。

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4-2. 二世帯住宅の失敗談

浴室を共有にして失敗‥。光熱費が思ったより割高に

僕らは夫婦共働きで、息子も部活があるので大体バスタイムは23時前後。一方両親は19時頃。この時間差のせいで浴室の光熱費は毎月高めです。節約のために共有にしたんだけど、あまり意味がなかったかな。

ポイント:プランニングの際には、住み始めてからの鮮明なイメージが重要

ランニングコストを抑えるために、浴室やキッチン、洗面所を共有する場合は、お互いのライフスタイルを崩さず節約できそうか、両世帯が使いやすい設計になっているかをチェックしておく必要があります。

上記の失敗談では、各世帯の入浴時間が異なるため、思った以上に光熱費がかかり、節約にはつながりませんでした。他にも、共有キッチンを子供夫婦に合う高さにしたら親世帯が使いにくくなったり、共有洗面所が朝に込み合ったりなどの失敗も考えられます。

お互いのライフスタイルはしっかり把握したうえで、無理のない設計を心がけましょう。

▶【二世帯住宅で後悔したこと】など、見えない家づくりの落とし穴をチェック

FP1級技能士

柴田 充輝

親世帯が孫の世話を積極的に担える健康状態であるかどうか、子世帯が親世帯の価値観を受け入れられるなど、関係性を踏まえて最適な判断をしましょう。設計時には将来の親世帯の身体機能低下も考慮し、バリアフリー対応も検討すべきでしょう。

失敗談からもわかるように、生活スタイルの差が原因で光熱費は割高になる可能性があります。建築前には「生活シミュレーション」を行い、平日・休日の1日のタイムスケジュールを両世帯で詳細に書き出し、分析してみてください。

共有設備の使用頻度や競合時間を具体的に検証しておくと、二世帯住宅を建てたあとのミスマッチを回避しやすくなるでしょう。


もっと早く知りたかった…

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5.二世帯住宅が得意なハウスメーカー3社

ここでは、二世帯住宅を得意とするハウスメーカーを3社提案するので、各社の特徴を比較し、自分の要望に合ったハウスメーカーを見つける準備をしましょう。

今回ご提案するハウスメーカーは以下の通りです。

5-1.セキスイハイム
5-2.積水ハウス
5-3.タマホーム

5-1.セキスイハイム

設計通りの家づくりに定評があるセキスイハイムでは、ミリ単位の施工を行うことで、高品質な二世帯住宅を提供しています。

二世帯住宅を建てるのにおすすめの商品は、3階建て住宅の「デシオ」です。構造体を一体化させる「ボックスラーメン構造」が採用されているため、地震に強い3階建ての二世帯住宅がかないます。

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5-2.積水ハウス

創業以来、建築戸数240万戸を超える実績を持つ積水ハウスでは、実力あるトップクリエイターや建築士たちが、理想の二世帯住宅をかなえてくれます。

商品の中でも、多世帯住宅の「カゾク・ト・カゾク」であれば、親夫婦と子供家族といった2世帯に加え、兄弟や祖父母も一緒に住む大所帯のプランニングが可能です。

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5-3.タマホーム

ローコストな二世帯住宅が得意なタマホームでは、良質な国産材の使用にこだわっており、安価でも暮らしやすい家づくりが可能です。

3階建て住宅の「木望の家」は、「耐震等級2以上」を確保した地震に強い住宅商品。長年の資産価値を維持できるので、住み継がれる二世帯住宅を建てたい方におすすめです。

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二世帯住宅に限らず、家づくりでもっとも重要なのは、自分に合ったハウスメーカーを見つけることです。

しかし、上記3社以外にも二世帯住宅を得意とするハウスメーカーはたくさんあり、商品自体も日々研究され、グレードアップが図られています。十数万もあるといわれるハウスメーカーから、たった1社に絞り込むのは、実際のところ、とても大変です。

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6.二世帯住宅を建てる前に知っておくべき注意点

建てたあとに後悔しないためにも、二世帯住宅を建てる前に知っておくべき、以下の3つの注意点を解説します。

6-1.建て替えかリフォームかの検討は慎重に
6-2.バリアフリー対応は設計時に計画しておく
6-3.ご両親としっかりと相談しながら進める

注意点を確認し、後悔のない二世帯住宅建築を目指しましょう。

6-1.建て替えかリフォームかの検討は慎重に

二世帯住宅を検討する際、建て替えるのか、リフォームするのかは、費用対効果から考えるのも方法の1つです。

しかしその前に、まずは今の土地が建て替え可能な物件なのかを確認しましょう。今建っている家が「再建築不可物件」に該当する場合、建て替えは行えません。

「再建築不可物件」であっても、住宅を前面道路から後退させる「セットバック」や、隣地の取得などにより建て替えられる場合もあります。いずれにせよ、まずは役所で自分の物件が再建築不可物件かどうかを調べましょう。

建て替えかリフォームかを迷っていらっしゃる場合は、建て替えのメリットやデメリットをまとめた以下の記事もご参考ください。

6-2.バリアフリー対応は設計時に計画しておく

二世帯住宅をプランニングする際には、親世帯に将来必要となるバリアフリー設備に関しても念頭に置いておくべきです。

「親の介護が必要になったら考えればいい」と思いがちですが、新築時に計画しておいたほうが、将来のリフォームもスムーズです。

また、廊下の増幅や居室の増設など、あとから改築すると膨大な費用が必要な場合もあります。無駄な出費が出ないよう、未来のライフスタイルも見据えたプランニングを意識しましょう。

6-3.ご両親としっかりと相談しながら進める

二世帯住宅は自分たちだけでなく、親世帯と共同で暮らす家です。両世帯が暮らしやすいように、ご両親ともしっかり相談しながらプランを進めましょう。

特に、間取りやコスト面は重要ポイントです。あとから生活動線やお金のことで揉めないよう、積極的に要望を伝え合うよう努めましょう。

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「再建築不可物件」や「接道義務」だけでなく、用途地域の制限の確認も欠かせません。

第一種低層住居専用地域では高さ制限(10mまたは12m)があるため、3階建ての完全分離型が実現できない場合があります。

また、建ぺい率・容積率の確認も必須で、現在の建物が既存不適格の場合、建て替え時により小さな建物しか建築できないリスクがあります。

バリアフリー対応については、具体的に以下のような工事が発生する可能性を織り込む必要があります。

  • 廊下幅の拡張
  • 扉の拡張
  • 手すりの設置
  • 玄関の段差解消

後付けリフォームでは、新築時の追加費用よりも費用を抑えられるケースが一般的です。特に廊下幅の拡張や段差解消は構造に関わるため、新築時に配慮しましょう。

まとめ

今回の記事では、二世帯住宅の費用相場を中心に解説しました。

まず、二世帯住宅には大きく分けて「完全分離型(上下分離型)(左右分離型)」「一部共有型」「完全共有(同居)型」の3つのタイプがあり、それぞれ費用相場が異なります。

大まかな予算が決まっている方は、この3つのタイプ別の費用相場、坪数が決まっている方は坪数別の費用相場を、ライフスタイルにこだわりがある方は、間取りや共有部分別の費用相場を参考にしてみてください。

また、実際にあった二世帯住宅の成功談や失敗談、二世帯住宅が得意なハウスメーカーなどを把握しておけば、より明確な家づくりのイメージがつかめます。

「具体的な要望はあるけど、現実的だろうか?」「資金計画がうまくいかない」と悩んだら、HOME4U 家づくりのとびら プラン作成依頼サービスで実際にプランを提案してもらうのがおすすめですよ。

二世帯の関係性がよりよくなる家づくりをかなえるためにも、ぜひ参考にしてみてください。


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この記事の編集者

「家づくりのとびら」編集部

NTTデータグループ会社が運営する注文住宅相談サービス「家づくりのとびら」編集部です。難しい住まいづくりの情報を、わかりやすく正確にお伝えします。記事は不動産鑑定士や宅地建物取引士などの不動産専門家による執筆、監修記事がメイン。初めての住まいづくりをサポートします!

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