- 変更日:
- 2024.08.16
住宅ローンを組むにあたって、「本当に借りた分を返済できるのだろうか」と不安になる方もいるかもしれません。
返済額をすぐに調べられる方法として、「返済額早見表」や「借入可能額早見表」を活用することも可能です。
この記事でわかること
- 【返済額早見表】簡単に住宅ローンの返済シミュレーションをする方法
- 借り入れできる住宅ローンの金額が決まる基準
- 住宅ローンを現実的に無理なく返済するコツ
ぜひ最後までご覧いただき、住宅ローンの借り入れ時の参考にしてくださいね。
まとめて依頼
住宅ローンについてプロに相談してみたいという方は「住宅ローンの相談窓口」の記事もご覧ください。
目次
1.簡単に住宅ローンの返済シミュレーションをする方法
住宅ローンを組む際、「借りた分を返済できるのだろうか」と不安になる方は多いでしょう。
そういった場合は、返済シミュレーションを行い、返済に無理のない範囲で借り入れをするとよいです。
住宅ローンを借りるときに、金融機関などに返済シミュレーションをしてもらうことが一般的ですが、自分でもすぐに計算できると非常に便利です。
そこで、以下に「返済額早見表」をご用意しました。下記表は、「借入額が100万円だった場合」の返済シミュレーションです。
住宅ローンの借入額が100万円というのは現実的ではありませんが、これを使って単純計算を行うことで、簡単に大まかな返済シミュレーションをすることができます。
※元利均等返済、ボーナス時の返済なしの場合
※住宅ローンシミュレーションを使用
住宅ローンの毎月の返済額は、「借入額」「金利」「返済期間」の3つの要素で決まります。
仮に「金利0.60%」で「返済期間30年」であった場合、上記の表によると、毎月の返済額は3,035円です。
ただし、毎月の返済額が3,035円なのは、借入額が100万円であった場合です。
つまり、同じ金利と返済期間で4,000万円を借り入れる場合の返済額は、表が示す毎月の返済額を40倍すればよいため(4,000万円÷100万円)、以下のように求めることが可能です。
「金利0.60%」「返済期間30年」の毎月の返済額
- 借入額100万円…毎月の返済額が3,035円
- 借入額4,000万円…3,035円×40倍=12万1,400円
このように、早見表を使えば簡単に大まかな返済シミュレーションを行うことができます。
ただし、上記はあくまで非常に大まかな目安にしかならないことは念頭に置いておきましょう。
実際に住宅プランを練る際や、予算に合ったハウスメーカー・工務店を選ぶ際には、まず無料のHOME4U 家づくりのとびら プラン作成依頼サービスのご利用をおすすめします。
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2.毎月の返済額から借りられる住宅ローンを知る方法
「借入可能額早見表」を使えば、「無理なく返済できる毎月の金額」を基に、借りられる住宅ローンの金額を逆算することも可能です。
返済年数「35年」、金利は「年利0.6%~2.00%」と想定し、毎月の返済額を8万円から2万円きざみで16万円までシミュレーションしてみましょう。
※元利均等返済、ボーナス時の返済なしの場合
※住宅ローンシミュレーションを使用
返済期間が長いほど借入可能額は大きくなります。
今回の早見表は返済期間は土地付き注文住宅の平均である約35年に設定しています。(参考:国土交通省 交通局「 令和4年度 住宅市場動向調査報告書」)
例えば、「金利0.60%」で「毎月の返済額が10万円」である場合、上記の表によると借入可能額は「3,787万円」であることがわかります。
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3.住宅ローンの返済シミュレーションで必要な項目
「返済額早見表」などを使った住宅ローンの返済シミュレーションでは、一般的な返済方法である元利均等返済で計算しました。
しかし、住宅ローンの毎月の返済額を計算する方法には、他に「元金均等返済」という方法もあります。
また、住宅ローンの返済シミュレーションには、金利選びも重要です。
ここでは、住宅ローンの返済シミュレーションで必要な項目について解説します。
住宅ローンの返済シミュレーションで必要な項目
- 返済方法は「元利均等返済」と「元金均等返済」
- 金利タイプは「固定金利」と「変動金利」
以下より1つずつ解説します。
3-1.元利均等返済と元金均等返済
住宅ローンを返済する方法である「元利均等返済」と「元金均等返済」について、それぞれの特徴とメリット・デメリットを解説します。
返済方法 | メリット・デメリット |
---|---|
元利均等返済 | 【メリット】
【デメリット】
|
元金均等返済 | 【メリット】
【デメリット】
|
以下より詳細を見ていきましょう。
元利均等返済
元利均等返済とは、毎月返済する金額が一定であることが特徴です。
ローン残高に応じた利息が、毎月の返済額に上乗せされます。
元利均等返済のメリットは、返済シミュレーションが容易であることや、返済が始まるときの返済額が、元金均等返済よりも少額であることなどです。
一方で、借入期間が同じ場合は元金均等返済よりも返済総額が多いことや、借入金残高が減るスピードが緩やかであることなどがデメリットといえるでしょう。
元金均等返済
毎月の住宅ローン返済額のうち、元金の金額が一定となる返済方法です。
元金とは、住宅ローンの融資金額を指します。
メリットとして挙げられるのは、返済が進むにつれ元金に利息を加えた返済額が少なくなっていくことなどです。
それにより、借入期間が同じ場合は、元利均等返済よりも総返済額が少なくなることも利点の1つといえます。
デメリットは、返済開始時の返済額がもっとも高く返済スタート時の返済負担が多いこと、借入時に求められる収入も高くなることなどです。
3-2.固定金利と変動金利
住宅ローンの金利タイプは大きく「固定金利」と「変動金利」に分けられます。
ここでは、固定金利と変動金利のそれぞれ特徴や、各金利タイプに向いているケースを解説します。
固定金利の特徴と向いているケース
固定金利とは、住宅ローン完済まで一律の金利のまま返済できる金利タイプのことです。
固定金利のメリットは、完済まで金利が変わらないため住宅ローンの返済計画が立てやすいことや、市場の金利が高騰した場合でも返済額は変わらないことです。
その反面、低金利になったときでも恩恵が受けられない点が、デメリットに挙げられます。
固定金利に向いているのは、計画的な返済を前提としてやり繰りをしているようなケースといえるでしょう。
例えば、近い将来に住宅以外にまとまった支出が発生する予定があるため、住宅ローンの返済額が一定であるほうが、支出の計画が立てやすいといった場合が該当します。
変動金利の特徴と向いているケース
変動金利とは、借入期間中に適用される金利が変動する金利タイプです。
変動金利では市場の金利が下がれば返済金額も低くなるメリットを享受できます。
一方、変動金利のデメリットは、市場金利の変動によって返済総額が流動的になる点です。
それに伴い、返済シミュレーションの結果がその都度変わってしまうデメリットがあります。
変動金利は、こまめに経済状況をチェックできる場合に向いているといえるでしょう。
その他、たとえ金利が高騰しても、住宅ローンの返済に大きな支障がないなど、家計に余裕のあるケースも変動金利に向いています。
固定金利よりも利率が低い水準であることがほとんどのため、返済期間が短い場合も変動金利の利点を享受しやすいといえます。
4.借り入れできる住宅ローンの金額が決まる基準
住宅ローンの借入可能額は、通常、主に以下のような基準で決まります。
住宅ローンの主な審査基準
- 年収倍率
- 返済負担率
- 融資率
- 借入限度額
各基準について解説します。
4-1.年収倍率
年収倍率とは、借入可能な住宅ローンの金額が年収の何倍かを示すもので、金融機関が審査時に用いる判断基準の1つです。
年収倍率は、一般的に、借入の金額は年収の5~7倍程度といわれています。
ただし、これはあくまでも目安であり、職業や借入年数、借り入れを希望する金額などによって変わります。
また、同じ年収であっても、人によって毎月の支出額が異なるため、年収倍率だけを基準に住宅ローンの借入額を考えるのは適切ではありません。
なお、住宅金融支援機構が公表した「 2022年度 フラット35利用者調査」によると、年収倍率の平均は以下のとおりです。
建物 | 2021年度 | 2022年度 |
---|---|---|
土地付注文住宅 | 7.5倍 | 7.7倍 |
注文住宅 | 6.8倍 | 6.9倍 |
マンション | 7.2倍 | 7.2倍 |
中古マンション | 5.8倍 | 5.9倍 |
建売住宅 | 7.0倍 | 6.9倍 |
中古戸建て | 5.7倍 | 5.7倍 |
物件価格の上昇に伴い、全体では年収倍率は増加傾向にあります。
4-2.返済負担率
返済負担率とは、年収に対して年間ローン返済率が占める割合のことです。
住宅ローンでは、無理なく返済できるのは、返済負担率を25~30%程度に抑えた借入額とされています。
返済負担率は、自動車のローンや携帯電話の分割支払いなど、住宅ローン以外に融資を受けている金額を含めて算出する点がポイントです。
住宅ローンの借入額が多い場合、支払っている他のローンを完済し、返済負担率を軽減することを検討することが望ましいでしょう。
4-3.融資率
物件購入額に対しての、住宅ローン借入額の割合が融資率です。
一般的に、住宅ローンの審査では、融資率が高まるほど適用される金利が上がったり、審査が厳しくなったりする傾向がみられます。
4-4.借入限度額
借入限度額とは、金融機関やローン商品の借入額の上限額を指し、各金融機関が独自に定めている基準です。
銀行の住宅ローンでは、借入限度額を1億~2億円程度とするケースが多くみられます。
銀行によっては、2億円を上回る借り入れが可能な銀行もあります。
ただし、住宅ローンの借入限度額が1億円と決められていても、申込者全員が1億円を借りられるわけではありません。
実際には、金融機関が申込者の年収や返済負担能力を基に審査を行い、借入限度額を決定します。
5.住宅ローンをシミュレーションどおりに返済するには
住宅ローンを当初のシミュレーションどおりに、無理なく返済するためのポイントは以下のとおりです。
住宅ローンをシミュレーションどおりに返済するポイント
- 返済負担率は20%以下にする
- 住宅ローン以外のローンや生活費を把握する
- 住宅ローンは低金利の金融機関から借りる
- 金利の変動に注意する
- 中長期的な視点で返済計画を立てる
- 一部繰上返済を検討する
- プラン作成依頼サービスで現実的な費用相場を把握する
各ポイントを解説します。
5-1.返済負担率は20%以下にする
無理なく返済できるのは、返済負担率を25~30%程度に抑えた借入額とされますが、余裕のある返済のためには返済負担率を「20%」に抑えることがおすすめです。
借入額が多くなるほど、想定外の事態によってシミュレーションにはない出費が発生した際に、対応できなくなってしまいます。
5-2.住宅ローン以外のローンや生活費を把握する
住宅ローン以外のローンの金額や生活費を、正確に把握することが大切です。
返済負担率と年収のみを考慮して返済シミュレーションを行ってしまうと、返済中に無理が生じてしまう可能性が高まります。
毎月の支出額の総額を確認した上で、余裕のあるローンの返済計画を立ててください。
5-3.住宅ローンは低金利の金融機関から借りる
住宅ローンを借りる際は、複数の金融機関の情報を調べ、低金利のところから借りることも欠かせないポイントです。
住宅購入は大きな買い物であり、金利がわずか0.1%異なるだけで、返済総額には数十万円以上の差が生じてしまいます。
できるだけ多くの金融機関の住宅ローンを比較検討し、住宅ローンを選んでください。
5-4.金利の変動に注意する
住宅ローンの返済において変動金利を選択した場合、返済期間中の金利の変動に注意を払う必要があります。
金利が上がると、毎月の返済金額も上がってしまうためです。
変動金利を選択して住宅ローンを組む際は、金利の高騰リスクがあることを考慮し、こまめに金利の動向を確認することを推奨します。
5-5.中長期的な視点で返済計画を立てる
住宅ローンの返済は長期間にわたることがほとんどであるため、中長期的な視点で返済計画を立てることが欠かせません。
借入時の収入水準を、住宅ローンの完済時まで維持できるとは限らないからです。
そのため、現状の収入と支出をベースとした返済シミュレーションを行うのは避け、将来的なライフスタイルの変更も加味して考えるようにしてください。
5-6.一部繰上返済を検討する
返済状況を踏まえて、一部繰上返済を検討するのも、住宅ローンを滞りなく返済していくためには有効です。
一部繰上返済とは、あらかじめ決めた毎月の返済額に、一定額を上乗せして返済する方法です。
一部繰り上げ返済を行うことで、当初予定よりも返済期間の短縮や毎月の支払額の減額ができます。
5-7.プラン作成依頼サービスで現実的な費用相場を把握する
住宅ローンを無理なく返済するために、資金計画を含めた住宅プランの作成を依頼できる、無料のHOME4U 家づくりのとびら プラン作成依頼サービスを活用することもおすすめです。
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まとめ
住宅ローンを組む際には、事前に返済シミュレーションを行う必要があります。
金融機関のほとんどで返済シミュレーションを行ってくれますが、「返済額早見表」を使えば、自分でもすぐに計算ができて便利です。
まずは「返済額早見表」や「借入可能額早見表」を使って、返済に無理のない範囲での借り入れを行ってみてください。
また、住宅ローンの返済シミュレーションで必要な項目や、借り入れできる住宅ローンの金額が決まる基準なども確認しておくことをおすすめします。
実際の資金計画の際には、ぜひ無料のHOME4U 家づくりのとびら プラン作成依頼サービスを活用し、効率よくあなたに合った住宅プラン作成を進めてくださいね。
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