注文住宅にかかる費用解説!内訳や費用相場、予算別に建てられる家

注文住宅にかかる費用解説!内訳や費用相場、予算別に建てられる家

理想の家づくりをしたい方におすすめなのが、注文住宅で家を建てることです。しかし、注文住宅は間取りや設備などの設計段階から発注者の希望を反映できる分、費用の内訳も複雑です。

この記事を読んだらわかること

  • 注文住宅の費用内訳
  • 注文住宅の費用相場、シミュレーション
  • 予算別の注文住宅のイメージ

注文住宅の費用には、不動産の取得による税金、住宅ローンの手数料、不動産会社への仲介手数料、契約にかかる印紙代など、住宅以外にかかる諸費用も発生します。

敷地の条件や住宅プランなどによって総費用は異なりますが、事前に情報をまとめておけば、無理のない資金計画を立てるのに必ず役立ちますよ。

予算別の注文住宅の特徴も理解し、間違いのない資金計画を立てて、理想のマイホームを実現してくださいね!

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1.注文住宅の費用内訳

まずは、注文住宅を建てるのにかかる費用の具体的な費用内訳についてみていきます。

注文住宅を建てるときの費用は、大きく「本体建築工事費」「別途工事費(付帯工事費)」「諸費用」の3つに分けられ、所有地がない場合には土地の購入費用もかかります。

家づくりにかかる費用

それぞれに含まれる費用内訳を詳しく解説します。

1-1.土地購入費用の内訳

注文住宅を建てるにあたって、所有地がない場合は、まず土地を購入するところから進めなければなりません。

不動産会社を通じて土地を購入する場合は、不動産会社への仲介手数料や印紙代、登録免許税が必要です。また、土地の所有にあたっては、固定資産税や都市計画税などの税金が課されます。

土地購入費用の内訳
費用項目説明
土地取得費平均1,445万円※1
不動産会社への仲介手数料土地の売買価格の3%+6万円が上限※2
印紙代土地の売買やローンの借り入れ契約書にかかる印紙税
登記にかかる登録免許税所有権移転の手続きにかかる手数料
司法書士の報酬上記の登記に関する手続き・ローンの抵当権設定を司法書士に依頼する場合に発生します
不動産取得税不動産の取得にかかる税金
固定資産税・都市計画税土地の所有にかかる税金
ローンにかかる手数料・利息つなぎローンを利用する場合は建物の完成まで利息も発生します
消費税土地の売買金額には消費税は発生しません。しかし、仲介手数料や司法書士の報酬には消費税が課税されます。

※1参考:住宅金融支援機構「PDF2021年度 フラット35利用者調査
※2参考:国土交通省「PDF昭和45年建設省告示第1552号 令和元年8月30日改正(令和元年10月1日施行)

土地によっては建築条件が課されている場所もあり、その場合は指定された施行会社に仕事を依頼しなければなりません。価格面はもとより、交通インフラや気象条件、その他の生活環境など、新居を建てるにあたって土地の選定は多角的な視点から行うことが重要です。

1-2.建物本体工事費用の内訳

建物本体工事費用とは、建物そのものの建築に必要な費用のことを意味します。土地代を抜いて、住宅の購入における費用の割合を見ると、本体工事費用は全体の約70%以上を占めると言われています。

この本体工事費用には、以下のような費用が含まれます。

仮設工事や基礎工事、木工工事のような基礎・構造づくりをはじめ、外装・屋根・窓・扉・断熱材やタイルの取り付け、電線や水道管の配線・配管、空調の工事、そのほか住宅設備の設置工事なども含まれます。ただし、庭や門、塀、駐車場など、建物の外回りの工事はここに含まれません。

(1) 仮設工事にかかる費用

最初に行うのが工事に必要な足場の組み立て、仮設電気、水道、トイレの設置です。足場の面積が大きければ、それだけ費用がかかります。

(2) 基礎工事にかかる費用

構造全体を支えるための工事です。基礎工事にはベタ基礎と布基礎工事の2種類に分かれます。ベタ基礎は床下全体にコンクリートを打って作る基礎のことです。布基礎は建物の壁に沿ってコンクリートを打って作ります。どちらも建物が沈む可能性を下げ、シロアリ対策にも有効です。一般的には、使用する鉄筋やコンクリート量の少ない布基礎のほうが費用を抑えられます。

(3) 木工事にかかる費用

木材を主原料にして加工や組み立て、取り付けをする工事のことです。時間、費用ともに一番比重の大きな工事です。

(4) 内外装工事

外壁、屋根、屋上防水や塗装、壁のサイディングなどが外装工事です。外壁材はその素材によって、費用が大きく異なります。床フローリング・タイル貼り、クロス貼りなどが内装工事に含まれます。選択する材料によって費用が変わります。用途に応じて材料を選択することで費用を抑えられます。

(5) 空調工事や設備の設置工事にかかる費用

空調工事や家の設備の設置にかかわる工事費用です。キッチンや浴室など、グレードやオプション選択によって費用が変わります。

(6) 設計料

会社にもよりますが、注文住宅の醍醐味とも言える設計料も、本体工事費用に含まれる場合があります。設計事務所の実績や料金設定で大きく異なるので、あくまで目安としてではありますが、一般に建築費用全体に占める設計料の割合としては、3,000万円の木造住宅の場合、10~15%程度と言われています

なお、設計図の仕様通りにきちんと施行が行われているか、設計事務所が管理・監督してくれる場合は、そのための費用も含んで「設計監理料」という名で計上されます。

1-3.付帯工事費(別途工事費)の内訳

付帯工事費(別途工事費)建物以外の部分の工事にかかる費用です。総費用の15~20%が目安と言われます。

付帯工事費の具体的な内訳としては、以下のようなものが挙げられます。

また、もし下水道が開通していない場合、太陽光などの発電システムを設置する場合には、別途費用が必要となります。

地盤の強さやインフラの状況など、選んだ土地によっては予想よりも多くの工事費用が発生する可能性があります。付帯工事費用がどの程度かかるのか、見積もりの時点でしっかり見極めることが大事です。

(1) 駐車場や庭、門、塀などの外構工事にかかる費用

駐車場や庭など、建物の外にかかる費用です。造園やエクステリアの専門会社へ依頼する場合は別途費用として準備する必要があります。庭の面積やデザインなどによっても大きく予算が変わります。

(2) 水道管やガス管を敷地内に引き込む工事費用

水道管、ガス管工事は、水道やガス本管から家の敷地内まで引き込んで配管する工事です。水道引き込み工事は30万~50万円、ガス管は一般的に1m引き込むのに1万円程度が相場と言われているため、15m引き込む場合は15万円程度かかる計算となります。

(3) 照明やエアコン、カーテンなどの購入・取り付け工事費用

照明の数や種類、窓の大きさや数、エアコン台数によって費用が変わります。電気のスイッチやコンセントカバーなどの取り付け、建物全体の電気をまとめる配電盤の設置費用もかかります。
本体工事費に含まれる場合もあるので、プランごとに見積書の明細を確認しましょう。

(4) 古い家の解体費用・地盤調査費・地盤改良工事費

家を建て替える場合、また購入した土地に古い家が建っている場合は、取り壊すための解体工事費用がかかります。さらに地盤調査や地盤改良工事が必要な場合も、付帯工事費用に含まれます。

1-4.諸費用

諸費用とは、建物や建物まわりの建築工事以外にかかる費用のことです。住居を建築するにあたっては、工事費用以外にもさまざまなことにお金がかかります。

諸費用にかかるお金は、建築工事費用全体の10%程度が目安と言われます。ひとつひとつは細々とした出費でも、合算すると予想以上の出費になることもあるため、余裕を持った予算設定が重要です。

(1) ハウスメーカーや工務店との契約にかかる費用

不動産会社や工務店との工事請負契約にかかる手数料や印紙代です。

(2) 不動産取得・住宅ローンにかかる税金

不動産の取得や住宅ローンの借り入れには、以下のような税金が発生します。

 説明
印紙税工事請負契約書や住宅ローンの契約書にかかる印紙税
登記にかかる登録免許税「表示登記」「所有権保存登記」など登記手続きにかかる税金。住宅ローンを利用する場合は「抵当権設定登記」も必要です
不動産取得税不動産の取得にかかる税金
固定資産税・都市計画税不動産の所有にかかる税金
消費税建物にかかる費用(工事費や設計料)については消費税が発生します

(3) ローンに関する費用

家の購入に伴う住宅ローンを結ぶ際に「融資事務手数料」や保証人の代わりに支払う「保証料」が発生します。また、一般的に、下の火災保険の加入も必須となります。

(4) 保険料 [火災保険・地震保険・団体信用生命保険料]

住宅ローンで借り入れをする場合、火災保険の加入は必須です。近年は地震による火災や倒壊のリスクを減らすため、地震保険にも加入するケースが増えています。

また、ほとんどの住宅ローンで、万が一、ローンの債務者に何かがあった際に支払い義務をなくすことができる「団体信用生命保険」にも加入する必要があります。

(5) 地鎮祭や上棟式

地鎮祭や上棟式の費用についても考慮しておきましょう。
神主さんへの謝礼(初穂料)は3万円程度、お供え物は1万円程度が相場です。
また、基礎工事が完了して建物の骨組みが出来上がった時に行う上棟式は、一般的にお供え物や大工さんへご祝儀、昼食が必要です。ご祝儀は棟梁が1万~2万円、大工さんへは1人5千円程度が相場だと言われています。

(6) 家具や家電の購入費用

新居用の新しい家具や家電の購入費用をリストアップしておきましょう。家具ではダイニングセットやソファ、本棚や収納ラック、家電では冷蔵庫や洗濯機、電子レンジなどが考えられます。

(7) 引っ越し代

場合によっては、新居ができるまでの仮住まいへの引っ越し費用も必要です。また、その際に、大きな荷物を預けるなら、トランクルームの賃貸費用も検討しましょう。

1-5.その他費用について

入居後にご近所に挨拶回りをするのなら、その挨拶の品を揃えるにもお金がかかるでしょう。また、工事中の大工さんへの差し入れなどの費用も念頭においておきましょう。

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2.注文住宅の費用相場とシミュレーション

ここからは一般的な注文住宅の費用相場とシミュレーションを見ていきましょう。

全体でどの程度の費用が必要なのか、どのぐらいの自己資金(頭金)を用意しているのか。注文住宅の資金計画に失敗しないためにも、しっかりと理解しておきましょう。

広さや坪数別での費用相場についてを詳しく知りたい方は、こちらの記事もご覧ください。

2-1.【土地購入込み】注文住宅の費用相場とシミュレーション

土地購入を含んだ注文住宅費用の相場のグラフ

参考:国土交通省 住宅局「PDF令和3年度 住宅市場動向調査報告書(令和4年3月)

国土交通省によると、住宅建築資金と土地購入資金をあわせた新築注文住宅の購入資金の総額は、全国平均で5,112万円、東京・名古屋・関西圏のいわゆる三大都市圏平均では6,315万円です。

そのうち、土地購入資金は全国平均で全体の約34%、三大都市圏内では約40%を占めています。

これを参考にすると、注文住宅の予算全体の3~4割を土地の購入費用の目安と考えるとよいといえるでしょう。

東京で土地付き注文住宅を建てる費用シミュレーション

【予算4,000万円の場合】

  • 土地代:1,600万円(全体予算の40%)
  • 建物にかけられる費用:2,400万円
  • 建物本体工事費用:1,680万円(70%)
  • 付帯工事費用:480万円(20%)

都市部の全体の費用総額が大きいのは、土地代の高騰が一因となっているのでしょう。土地の費用はエリアによって相場が大きく異なるため、人気のエリアに住みたい場合、建物にかかる費用とのバランスに気を付ける必要があります。

一方で、土地の費用を抑えることによって、建物にかかる費用を増やすことも可能です。住みやすい家の条件として、最低限のボーダーラインをどこに置くかを考えながら、土地購入を検討しましょう。

2-2.【土地購入なし】注文住宅の費用相場とシミュレーション

土地購入資金を除いた注文住宅の購入費用の平均額

参考:国土交通省 住宅局「PDF令和3年度 住宅市場動向調査報告書(令和4年3月)

土地購入資金を除いた新築注文住宅にかかる費用の平均額は、全国平均で3,459万円、三大都市圏平均では3,843万円です。

東京で注文住宅を建てる費用シミュレーション

【予算3,459万円の場合】

  • 建物本体工事費用:2,421万円(70%)
  • 付帯工事費用:692万円(20%)
  • 建物本体工事費用:346万円(10%)

購入資金のうち、自己資金からの出費は全国平均で972万円、三大都市圏平均では1,332万円。自己資金比率で見ると、それぞれ約28.1%約34.7%とされています。

建売住宅と比べてお金のかかる印象のある注文住宅ですが、実際にはその限りではありません。というのも、注文住宅は建築条件次第で必要な費用が大きく変わるからです。その意味では、上記の平均額も参考程度のものと言えるでしょう。

コスト重視の家づくりをするか、妥協せず、お金をかけて家づくりをするか。それぞれの希望に合わせてコスト面の工夫をすることができるのは注文住宅の大きな魅力です。

まずは、住みたいエリアに希望する条件の注文住宅を建てるのにどれくらいのお金がかかるのかを調べてみましょう。
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3.予算1,000万円台~4,000万円台の注文住宅の特徴

予算別!1,000万円台~4,000万円台の注文住宅の特徴 イメージ

ここでは、予算ごとにどのくらいの注文住宅を建てられるのかをみていきましょう。

3-1.予算を抑えながら建てる1,000万円台の注文住宅

予算1,000万円は、「予算は少ないが早く家を建てたい」「住宅ローンは少なくしたい」など、低コスト重視で家を建てたい方におすすめな価格帯です。

予算を抑えるために以下のような工夫をしながら家づくりを行います。

  • ローコストハウスメーカーや、地元の工務店に建築を依頼する
  • 延床面積を35坪以下にする
  • 窓は小さめに設計する
  • 建物は四角形に近いシンプルな形状にする

低コストでも、窓の配置や屋根の形状などの工夫次第で、シンプルを生かしたオシャレな家にもなります。
内装や設備にグレードの高いものはあまり取り入れられませんが、住み心地のよい家づくりも可能です。

3-2.取捨選択しながら建てる2,000万円台の注文住宅

予算2,000万円台の注文住宅であれば、大手ハウスメーカーへの建築依頼も可能になります。
また、延床面積35坪以上も可能になり、1,000万円台の家に比べると自分の希望を取り入れる余裕ができます。

ただし、グレードの良い設備をたくさん取り入れてしまうと予算オーバーになりがちです。予算配分をしっかり考えたいのが2,000万円台の家です。
取り入れたいものには優先順位をつけて選ぶ必要があるでしょう。

もし、オプション設備を多く取り入れたいなら、家自体をコンパクトにしたり、セミオーダーにしたりすると実現しやすくなります。

3-3.多くの要望を取り入れられる3,000万円台の家

予算3,000万円台の注文住宅なら、大手ハウスメーカーで35坪以上の家を建てることが十分にできます。

また、好きなデザインやこだわりたい部分を多く取り入れることができます。
グレードを上げたり、オプション設備を多く採用できたりしますが、全てをハイグレードにしてしまうと予算を超えてしまうかもしれません。

3-4.こだわりを存分に詰め込める4,000万円台の家

予算4,000万円台の注文住宅なら、広い家や、凹凸の多いこだわりのある家を建てることができます。
中庭を作ったり、吹き抜けにしたりするなども可能です。

また、設備や仕上げ材も選択肢がぐっと広がり、ハイグレードなものを多く取り入れることが可能です。
せっかくの予算を活かすため、建物が高性能で、かつ設計力がある企業を探し、こだわりの家を計画するとよいでしょう。

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4.注文住宅の費用を支払うタイミング

注文住宅の費用は数回に分けて支払うことが一般的です。

だいたいは、土地代金、契約金、着工金、上棟金、最終金の5回程度に分割して支払います。
ただし、各支払い時に何パーセントずつ支払うのかはハウスメーカーによって異なります。

この章では、どのタイミングでどの費用を支払うのか一般的なタイミングを確認しておきましょう。

家を建てる際のお金の流れと支払うタイミングイメージ画像

4-1.土地代金を支払うタイミング

土地を購入するのであれば、先に土地の代金を清算する必要があります。

土地代金の支払いは2回

  1. 売買契約時:手付金(売買代金の5~10%)と仲介手数料の半額を支払う
  2. 引渡し時:売買代金の残りと諸費用(仲介手数料の残金、登記費用など)を支払う

土地の購入代金は、建物の支払いよりも先に用意しなければならないので注意しましょう。
建物と別の支払いタイミングがあるのでわかりにくいですが、ハウスメーカーに土地探しを依頼すれば、支払い計画をトータルで主導してもらえるのでスムーズに進められますよ。

4-2.建物代金を支払うタイミング

ハウスメーカーや施工会社にお金を支払うタイミングは、通常4回(契約金、着工金、上棟金、最終金)です。金額は、契約金額の総額を均等割りするケース、支払うタイミングによって金額を変えるケースがあり、それぞれ会社によって異なります。

お金を支払う回数や金額は工事請負契約書に記載することになっていますが、資金計画で失敗しないためにも契約前に必ず確認してください。

ローンの融資実行は「家の引渡し後」! お金が足りないときはどうする?

住宅ローンは通常、家の引き渡し後に融資されます。しかし、引き渡しまでに支払う資金が足りない場合、一時的に立て替えができる「つなぎ融資」を利用することが可能です。つなぎ融資は、家の引き渡しまで利息が生じ、引き渡し後は融資された住宅ローンを使って支払います。

資金計画を立てる際に、ご自身の資金状況に合わせたローンの活用を検討しましょう。

5.注文住宅の費用計画の立て方《3ステップ》

文住宅の費用内訳のイメージ画像

注文住宅の資金計画は、以下の3つのステップで進めるのがおすすめです。

注文住宅の資金計画3ステップ

  1. 自己資金(頭金)を決める
  2. 住宅ローンで借りる金額を決める
  3. 住宅ローンの種類を選ぶ

注文住宅の総額がイメージできていない方でも、自己資金と住宅ローンが決まれば予算も明らかになってきます。
それでは順番に見ていきましょう。

5-1.自己資金(頭金)を決める

自己資金で支払うとよいもの

現在の預貯金のうち、マイホームに使える資金はどれくらいでしょうか?
まずは自己資金(頭金)がどのくらい用意できるのか検討していきます。

自己資金は一般的に、住宅資金全体の20%以上が望ましいと言われています。
自己資金が少ない場合、諸費用を含めて住宅ローンを借りられる金融機関もありますが、早い段階で支払いが必要になることもあるので100万円以上の自己資金は用意したいところです。

しかし、頭金を多くすれば住宅ローンの返済が楽になる分、住宅以外の出費で困る可能性もあります。預金を全て使うようなことはせず、無理のない自己資金を割り出しましょう。

ポイントは、住宅の購入以外に必要となる費用をピックアップしておくこと。

住宅購入以外にかかる費用

  • 子どもの教育費用(進学費用、習い事、部活 など)
  • 車の買い換え費用、車検・メンテナンスなどの維持費用
  • 旅行やイベントなどの費用
  • 両親や自分たちの老後に必要となる費用

このような将来的な出費の貯蓄計画を含め、長期的な視点で検討を重ねてください。

自己資金が足りない場合には、両親から援助を受ける方も多いです。
通常、多額の贈与を受けると贈与税の課税対象となりますが、住宅取得資金の贈与の場合には1,000万円以上の非課税枠があります。特例を受けるには一定の要件がありますのでご注意ください。

参考:国税庁ホームページ「住宅取得資金の贈与を受けた場合の非課税

5-2.住宅ローンで借りる金額を決める

次に、住宅ローンをいくら借り入れるか検討していきましょう。

住宅ローンの借入額を検討するときには、「いくらなら無理なく返済できるのか」「いくらまで貸してくれるのか」という両面から検討することが大切です。

5-2-1.「無理なく返せる金額」はいくら?

まずは、月々の無理のない返済額を見極めましょう。
現在支払っている家賃や管理費、駐車場代をベースに考えると、「同程度なら無理なく返済できる」「あと2万円くらい増えても大丈夫」というように検討しやすくなります。

予算のシミュレーションをしてみたいという方におすすめなのが、HOME4U家づくりのとびらの「注文住宅予算シミュレーションです。
月々の返済額から借入額を簡単に算出できるので、ぜひご利用ください。

5-2-2.「借りられる金額」はいくら?

次に、「金融機関はどのくらい貸してくれるのか」という観点から考えてみます。

最もわかりやすい指標は、年収倍率(住宅ローンを年収の何倍まで借りられるか)です。
近年、住宅ローンの上限は年収の6~7倍くらいと言われています。年収倍率で考えた住宅ローンの上限額の一覧は以下のとおりです。

年収ごとの住宅ローン上限額の目安一覧
年収年収の6倍年収の7倍
400万円2,400万円2,800万円
600万円3,600万円4,200万円
800万円4,800万円5,600万円

金融機関による審査では、勤務先・雇用形態・勤続年数・年齢・返済負担率・資産状況などが返済能力の判断材料として考慮されます 。

5-3.住宅ローンの返済期間・種類・名義を選ぶ

住宅ローンにはさまざまな商品があるため、ライフプランをイメージして、返済期間や金利タイプなどを決めていくことが大切です。自分に合った住宅ローンの組み方をすれば返済に無理が生じにくくなります。

5-3-1.返済期間は何年にする?

住宅ローンを組むときには、最長で35年まで、かつ、完済時の年齢が80歳といった基準があります(金融機関によって異なり、最近では40年で組める商品も増えています)。

基本的に、返済期間を長くするほど月々の返済額の負担は減りますが、返済額の総額は増えるというデメリットがあります。

5-3-2.金利タイプはどれを選ぶ?

ローンを組む際の金利には、「固定金利」「全期間固定金利」「変動金利」という3種類があります。

金利の種類特徴
固定金利期間選択型の固定金利タイプ
全期間固定金利ずっと金利が変わらないタイプ
変動金利金利が変動するタイプ

【固定金利】
一定期間(3年、5年、10年など)は金利が変わりませんが、それ以降は変動金利型にするか再度固定期間を設けるかを選択することになります。

【全期間固定金利】
住宅ローンを組んだ時点で決定した金利が全期間変わらない契約です。
毎月の返済額が一定なので、将来の生活設計が立てやすく、安心感があります。
全期間固定金利型の住宅ローンとして有名なのが「フラット35」ですが、各金融機関の住宅ローンでも全期間固定金利の商品があります。

【変動金利】
一般的に、半年ごとに借入金利の見直しがあります。
今のところ、変動金利は固定金利よりも低いですが、将来、市場金利が上昇すれば返済額が増えるリスクがあります。

5-3-3.誰の名義で借りる?

借入額を増やしたいときには、共働きをしている夫婦2人がそれぞれに住宅ローンを組んで返済していくペアローンという選択肢があります。この場合、どちらも住宅ローン控除が適用となるのがメリットです。

また、ひとつのローンを共同名義で返済したり、連帯保証人になったりという選択肢をとることも可能です。パートナーが出産や育児で休職・退職する可能性があるか等を考えながら返済計画を立てましょう。

さらに、二世帯住宅などの場合は、親子で住宅ローンを引き継ぐリレーローンというローン商品もあります。

6.注文住宅の費用を抑えるポイント

注文住宅の費用を抑えたいときには、次のポイントを押さえしましょう。

6-1.土地の予算を減らす

土地の予算を減らす際には、1つ隣の駅にしたり、駅から少し離れた土地にしたりすることを検討してみてください。
また、北向きの土地や、少し変わった形の土地も割安になります。

これらの土地は間取りを組みにくかったり、暮らしにくかったりするデメリットがありますが、土地に合わせてうまく設計すれば快適な家づくりができます。

ハウスメーカー選びと土地探しを並行して進めると、土地と建物にかける予算配分を調整しやすいのでおすすめです。

6-2.建物を小さくする

注文住宅の建築費は、延床面積を小さくすればそれだけ費用が下がります。

例えば坪単価70万円のハウスメーカーなら、1坪減らすだけで70万円も減らすことができるのでインパクトは大きいです。

廊下などのデッドスペースを減らし、無駄のない間取りを採用することがポイントです。

6-3.建築費用を抑えるプランにする

建物の建築費用を抑えるには、なるべくシンプルで凹凸のない、真上から見たときに「四角形」に近い家にすると費用を抑えることができます。

大きな窓や出窓を減らしたり、キッチンや浴室などの設備のグレードを下げたり、仕上げ材を低コストのものにすることでも予算を抑えられます。

ただし、建築費用が安かったとしても、後々のメンテナンス費用が割高になってしまったり、建物の質が落ちたりするようなプランは避けたほうが賢明です。

また、付帯工事等が見積もり書に含まれているかどうかなど、ハウスメーカーによって違いがあります。くれぐれも見積書の第一印象だけで判断せずに、提案内容をしっかり比較検討することが大切です。

6-4.セミオーダーの注文住宅を選ぶ

セミオーダーは、完全自由設計ではなく、事前にハウスメーカーが用意している間取りのパターンの中から希望するプランを選ぶタイプの注文住宅です。

セミオーダーにすると、一定の制約はあるものの、完全な自由設計よりも費用を抑えられます。

セミオーダーで採用されている間取り案は、練り上げられた人気の間取りなので失敗しにくいですし、設備や内装、外壁などは比較的自由に選べるケースもあります。

6-5.賃貸併用住宅を検討する

自宅とアパートが一体となった「賃貸併用住宅」を建てると、家賃収入を住宅ローンの返済に充てることができます。
駅から徒歩圏など、アパートの需要が多いエリアに注文住宅を建てる方は、一度は検討してみる価値があります。

6-6.税金控除や補助金制度を活用する

住宅を取得したとき、一定の要件に該当すれば、税制優遇補助金給付金など、次のような費用負担の削減につながる制度が利用できます。

自治体によっては、住居の新築やリフォームにあたって、一定条件を満たすことで助成金や補助金を支給している場合があります。よく見受けられるのは、省エネルギーや耐震性能・断熱性能などに優れた住宅建設に支給される補助金です。お住まいになる地域・自治体がこうした支援をしていれば、思わぬ費用の節約につながるかもしれません。

まとめ

本記事では、注文住宅の費用相場・内訳、そしてコストダウンの方法まで広く解説しました。

この記事でお伝えした内容は以下の通りです。

この記事のポイント

注文住宅の費用内訳とは?

例えば、土地購入にかかる費用には、以下のようなものが挙げられます。

  • 不動産会社への仲介手数料
  • 印紙代
  • 登記にかかる登録免許税 他

1.注文住宅の費用内訳」では、その他家づくりにかかる費用の詳細をお伝えしています。

土地購入を含んだ注文住宅費用の相場はいくらぐらい?

  • 住宅建築資金と土地購入資金をあわせた新築注文住宅の購入資金の総額は、全国平均で5,112万円。
  • 土地の購入予算の平均相場は全体の3~4割程度。

もっと詳しく知りたい方は「2-1.【土地購入込み】土地購入を含んだ注文住宅費用の相場とシミュレーション」をご一読ください。

土地を購入しない場合の注文住宅費用相場はどれぐらい?

  • 土地購入資金を除いた新築注文住宅にかかる費用の平均額は、全国平均で3,459万円。
  • 自己資金からの出費は全国平均で972万円。

費用相場の詳細は、「2-2.【土地購入なし】土地購入を除いた注文住宅の費用相場とシミュレーション」をご確認ください。

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この記事の編集者

「家づくりのとびら」編集部

NTTデータグループが運営する注文住宅相談サービス「家づくりのとびら」編集部です。難しい住まいづくりの情報を、わかりやすく正確にお伝えします。記事は不動産鑑定士や宅地建物取引士などの不動産専門家による執筆、監修記事がメイン。初めての住まいづくりをサポートします!

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