- 変更日:
- 2024.09.09
スロップシンクとは、靴や園芸用具などが汚れたときに掃除できる流し台を指します。植物の水やりがしやすくなる点や、ペットのシャンプーなどに使える点が主なメリットです。
スロップシンクに興味はあるけれど、設置して後悔しないか不安な方もいるはず。この記事では、そんなスロップシンクの特徴、メリットとデメリット、おしゃれなスロップシンクにする方法、後悔しないためのおすすめの設置場所とポイントをご紹介します。
ぜひ、理想の住宅を実現する際の参考にしてください。
注文住宅の内装例や導入方法について知りたい方は、こちらの記事もご覧ください。
目次
1.スロップシンクとは?どういうもの?
スロップシンクとは、汚れものを掃除できる大型の流しのことです。「汚水」を意味する“slop(スロップ)”と、「流し」や「流し台」を意味する“sink(シンク)”から成り立っています。
「マルチシンク」や「掃除用シンク」も、基本的に「スロップシンク」と同じ意味を持つ言葉です。また、物件パンフレットの間取り図などでは、スロップシンクがある場所を「SK」(sinkの略称)と表記していることもあります。
2.スロップシンクのメリット
屋外にスロップシンクを設置することで、植物の水やりや収穫物の洗浄が手軽になるメリットがあります。特に庭の近くにあれば水を汲む手間が省け、ホースを接続すれば散水も楽になります。
また屋内に設置することで、あまり汚したくない洗面台やキッチンを汚れ物を洗う際に使わずに済み、特に大きな流し台では水はねの心配も減ります。また、子どもの学用品や手足の汚れ落とし、ペットの足洗いにも活用でき、家庭菜園やガーデニングを楽しむ方、子どもやペットのいる家庭にとって有効です。
ここでは、それぞれのメリットを詳しく解説します。
2-1.植物の水やりがしやすい
植物の水やりがしやすくなる点が、スロップシンクを設置するメリットです。
水やりするためには、じょうろで水を汲み植物の場所まで移動しなければなりません。スロップシンクは水が出せるため、庭の近くにあれば移動の手間を省くことができます。また、スロップシンクにホースをつないで散水すれば、より植物への水やりが楽になるでしょう。
さらに、収穫した野菜を洗う場としてもスロップシンクが役に立ちます。そのため、家庭菜園やガーデニングが趣味の方にとって、スロップシンクは欠かせないアイテムのひとつです。
2-2.汚れを気にせず洗える
スロップシンクがあれば、汚れを気にせずに、ものを洗える点もメリットです。
たとえば、外で使った靴や道具を室内の洗面台やキッチンまで運ぶのは抵抗があるでしょう。その点、スロップシンクは汚れもの専用の流し台のため、気兼ねなく洗えます。また、スロップシンクは一般的に大きさや高さにゆとりのある流し台のため、汚れが水はねする心配も入りません。
さらに、スロップシンクは、子どもが学校で使う用具を洗う際にも役立つでしょう。習字セットや絵の具を白い洗面台で洗うと、色が残ってしまうことがあります。また、洗面台で水はねして、周辺に飛び散ってしまうこともあるため注意が必要です。
スロップシンクを室外に設置していれば、子どもも安心して自分の用具を洗えます。
2-3.手足の汚れ落としやペットのシャンプーに使える
手足の汚れ落としに使える点も、スロップシンクのメリットです。
外遊びが好きな子どもやスポーツの習い事をしている小学生、運動系の部活をしている中高生などは、自宅に入る前に手足や衣服を洗った方がよいことがあります。なぜなら、体や衣服の汚れが床や壁に付着した場合、あとで掃除しにくくなるためです。
浴室に行かなくても、ある程度の大きさのスロップシンクがあれば、手足の汚れが落とせます。汚れた状態で室内を移動する距離を減らせば、掃除の負担を軽減できるでしょう。
また、スロップシンクはペットのシャンプーや足洗いに活用できる点もメリットです。ペットの散歩から帰宅したときに、室内が汚れることを防げます。
とくに子どもがいる家庭や、愛犬家・愛猫家は、スロップシンクの設置を検討するとよいでしょう。
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3.スロップシンクのデメリット
メリットの反面、設置の上で気を付けるべきスロップシンクのデメリットもあります。
具体的には以下の3つが挙げられ、各項目ごとに解説を行います。
3-1.収納としては使いにくい
収納には使いにくい点が、スロップシンクのデメリットです。
スロップシンクは汚れを落とすことを主目的としているため、洗面台やキッチンのように収納できる場所は一般的に付属していません。スロップシンクで使うタオルやブラシなどを備えるには、別途収納する家具などを用意しなければならないでしょう。
収納に限らず、スロップシンクは、比較的機能性が低いといえる点にも注意が必要です。商品によって機能が異なりますが、一般的に水の出方(ソフト吐水・シャワー吐水など)の切り替えは期待できないでしょう。
3-2.一定のスペースを確保しなければならない
一定のスペースを確保しなければならない点も、場合によってはスロップシンクを設置するデメリットといえるでしょう。最低でも、半畳程度のスペースはスロップシンクのために空けておかなければなりません。
また、毎日の生活の邪魔にならないように、設置する場所は動線に配慮することが大切です。ただし、狭いスペースやデッドスペースに無理に押し込もうとすると、洗うときの利便性が低下します。
さらに、スロップシンクはどこにでも設置できるわけではありません。基本的に、水回りに近いところが設置場所の目安です。
そのほか、配管工事が必要で、設置に費用がかかる点もデメリットとして挙げられます。
3-3.種類が少ないためオリジナル感を出しにくい
種類が少ないため、デザインをこだわりにくい点がスロップシンクのデメリットです。
洗面台やキッチンと比べると、スロップシンクにはバリエーションがありません。そのため、他の家庭と異なるスロップシンクにするのは難しいでしょう。
どうしてもこだわりのデザインがある場合は、オーダーメイドでスロップシンクを製作する方法はあります。ただし、オーダーメイドだとその分費用が高くなる点に注意が必要です。一般的に、スロップシンクの設置費用は10万円以内で納まるのに対し、オーダーメイドだと10万円を超えます。
妥協をしない家づくりを叶えるためにも、こだわりたい部分をしっかりと整理しつつ、家づくりにあてる費用面の検討や調整をしていく必要があります。HOME4U 家づくりのとびら プラン作成依頼サービスなら、あなたの理想にあったメーカーの住宅プランを一括で入手できるうえ、予算や補助金情報などを、専任スタッフに相談することも可能です。
4.おしゃれなスロップシンクにするには?
比較的種類が少なく、デザインや見た目のこだわりを反映するのが難しいスロップシンクですが、おしゃれにするためのコツは、以下のとおりです。
4-1.素材を考慮する
おしゃれなスロップシンクにするコツのひとつが、素材を考慮することです。形状は似ていても、素材によって雰囲気が変わります。
スロップシンクに使われる主な素材は、以下のとおりです。
- 陶器
- ステンレス
陶器の場合、高級感を演出できます。手入れも簡単ですが、強い衝撃には注意しなければなりません。
ステンレスは、洗練された雰囲気を演出するのに役立ちます。ただし、簡単に傷がつきやすいため、使用するにつれておしゃれ度が低下することがあるでしょう。
4-2.壁や床にこだわる
スロップシンクだけではおしゃれを実現するのが難しいため、周辺の壁や床にこだわることも大切です。
壁や床におしゃれなタイル・クロスを貼れば、おしゃれな雰囲気を演出できます。タイルの色合いを決めかねている場合は、ベージュやグレーといったベーシックカラーを選ぶとよいでしょう。
また、変色したり劣化したりするとおしゃれな雰囲気にできないため、壁材・床材にこだわることも大切です。耐水性の素材を選べば、スロップシンクで水はねした場合でも壁が変色することを防げます。
5.後悔しないために! スロップシンクの設置ポイント
スロップシンクの設置で後悔しないために、以下を意識しましょう。
5-1.なんのために使うのかを決めておく
スロップシンクを設置する際は、あらかじめ用途を明確にしておくことがポイントです。用途をはっきりさせないままスロップシンクを設置すると、使うときに不便で後悔する可能性があります。
たとえば、ガーデニングが趣味でスロップシンクを検討しているなら、庭の近くに設置することがポイントです。室内に設置すると、水やりの際の移動が不便になる上、床を汚す可能性もあります。
5-2.お湯が出るようにしておく
スロップシンクでお湯を出るようにしておくことも、後悔しないためのポイントです。
お湯を出すためには、あらかじめ給湯管を設置しておかなければなりません。スロップシンクを設置してからあとで必要になってお湯を出せるようにする場合、壁のはがし直しなど余計な作業や費用が発生する可能性があります。
スロップシンクでペットのシャンプーをするためには、お湯が出ることが必須条件です。また、お湯が使えれば、人も冬に手足を洗えます。
5-3.使う目的に合わせた広さ・深さ・高さに
スロップシンクを設置する際は、広さ・深さ・高さを十分に考慮しましょう。使用用途に広さ・深さ・高さが適していなければ、使い勝手が悪く後悔する可能性が高いです。
たとえば、さまざまな用途で使ったり、大きめの用具を洗ったりする場合は、広めのスロップシンクに向いています。ただし、その分のスペースを確保しなければならない点、子どもが自分で靴や習字道具などを洗うには不便な点に注意が必要です。
また、ペットのために設置する場合は、洗ったときの泡が飛び散らないように深めのスロップシンクを選んだ方がよいでしょう。さらに、逃げ出した際にけがをしないよう、低めの位置に取り付けることが大切です。
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6.スロップシンクのおすすめの設置場所
スロップシンクにおすすめの設置場所とそのポイントは以下のとおりです。
6-1.庭・バルコニー
スロップシンクを庭やバルコニーに設置すれば、アウトドア用品など大きめの用具を洗ったり、ガーデニングしたりする際に便利です。室内にスペースがない場合でも、庭であれば設置できることがあるでしょう。
たとえば、庭の8畳程度のデッキに、容量18L程度のスロップシンクを設置するケースがあります。極力、植物から近い位置に設置すれば、短いホースでも対応可能です。
なお、屋外のデッキに取り付けた場合は、ガーデニングだけでなく、家族でバーベキューする際にも活躍するでしょう。バーベキューを使った器具を洗う際、食べ物を触ったりソースがかかったりして汚れた手を洗う際、室内に戻らなくてよいため便利です。
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6-2.キッチン・洗面所に隣接するスペース
キッチンや洗面所に隣接するスペースにスロップシンクを設置すれば、家事効率を上げられます。洗面所に隣接していれば、外遊びで汚れた子どもの手足や衣服をスロップシンクで洗ってから、そのまま着替えたり浴室に向かわせたりできるでしょう。
たとえば、洗面所にある洗濯機の横に幅・奥行・高さが40〜50cmのスロップシンクを設置するケースがあります。洗濯機の横に設置すれば、大きな汚れをスロップシンクで落とした後に、洗濯機で細かな汚れを洗えて便利です。
なお、洗面所にスロップシンクを設置する際は広さに注意しなければなりません。1畳程度の洗面所では、スロップシンクは設置が難しいため、3畳以上の洗面所で、スロップシンクの設置を検討してみましょう。
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6-3.ガレージ
ガレージにスロップシンクを設置すれば、手軽に洗車できます。なぜなら、ホースをつなげて直接洗いやすいためです。スポーツ・アウトドア用具や園芸用品などをガレージにしまう習慣をつけておけば、毎回洗って綺麗な状態で収納できます。
車の邪魔にならないよう、スロップシンクの幅・奥行・高さは40cm程度の小型なもので十分でしょう。ただし、洗車に使うバケツが収まるサイズの製品を選んだ方が便利です。
なお、車の汚れをしっかり落とすために、ガレージにスロップシンクを設置する際はお湯が出るようにしておきましょう。
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6-4.勝手口
家庭菜園を楽しんでいる方は、勝手口のそばにスロップシンクを設置すると便利です。勝手口とは、玄関以外の出入口を指します。玄関にスロップシンクを設置する場合と比べて、勝手口付近は来客の目につく機会が少ないため、そこまでインテリアに配慮する必要がありません。
具体的な設置例のひとつが、キッチンに設けられた勝手口の横にスロップシンクを設置するケースです。家庭菜園で土や泥のついた野菜を、スロップシンクで洗ってからすぐキッチンに持ち込めます。
なお、庭・ガレージ・勝手口そばなど、外にスロップシンクを設置する場合は、地域によって冬の凍結に注意が必要です。凍結防止帯などの対策をしておきましょう。
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7.スロップシンクを設置するなら「注文住宅」がおすすめ!
好みの設置場所や理想のスロップシンクは、建売住宅よりも、自由度が高い注文住宅をおすすめします。
そして、より理想に近づけるために、デザインや間取り・細かい設備の要望にも応えてくれる、あなたにぴったりのハウスメーカー・工務店を選びましょう。どのハウスメーカー・工務店で理想を実現できるかわからない場合は、ぜひHOME4U 家づくりのとびら プラン作成依頼サービスを活用してみてください。
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まとめ
スロップシンクとは、汚れものを掃除できる大型の流し台を指します。設置した後に後悔しないためには、あらかじめ用途を決めた上で、広さ・深さ・高さを考慮することが大切です。用途を決めておけば、庭や勝手口そばなど、適切な設置場所を見つけられるでしょう。
スロップシンクは種類が少ないためこだわりは見せにくいですが、素材に配慮したり、周辺の壁や床に工夫を凝らしたりすることで、おしゃれな空間にすることができます。また、理想のスロップシンクを取り入れるためには、注文住宅を建てることがおすすめです。ぜひ本記事を参考にしつつ、あなただけの理想の家づくりを実現してくださいね。
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