- 変更日:
- 2024.09.12
注文住宅に「サービスバルコニーをつけようか」と、迷っている方もいるのではないでしょうか。通常のバルコニーより小さいサイズのサービスバルコニーは、キッチンのそばに設置してゴミ置き場にしたり換気や採光に役立てたりなど、さまざまな使い道があります。
この記事では、注文住宅に取り入れるサービスバルコニーについて、次の点を紹介します。
この記事でわかること
- サービスバルコニーの使い道
- サービスバルコニーの間取り例や設置の際のポイント
- サービスバルコニーを利用するときの注意点
注文住宅にサービスバルコニーを導入するメリットやデメリットな点をまとめています。ぜひ最後までお読みいただき、注文住宅を建てる際の参考にしてくださいね。
まとめて依頼
さまざまなこだわりの間取りを見たい方は「注文住宅のこだわり別おすすめ間取り」の記事もご覧ください。
目次
1.サービスバルコニーの使い道は?
サービスバルコニーとは、通常のバルコニーよりも小さいサイズのバルコニーを指します。奥行きが1メートル以下とせまく、リビングなどに面した一般的なバルコニーのように人が自由に作業することはできません。
なお、その他のバルコニーとの違いに関しては、下記で細かく紹介しています。
サービスバルコニーはキッチンの横などに設置されていることが多く、ゴミ置き場や室外機の設置などに利用されています。
サービスバルコニーの具体的な使い道について、詳しくみていきましょう。
1-1.ゴミ置き場になる
サービスバルコニーはキッチンの横に設置されていることも多く、ゴミ置き場として活用できます。たまった生ゴミなどを室内に置いておくのは臭いが気になり、衛生的ではありません。また、スペースもとるでしょう。
サービスバルコニーがあれば、キッチンをすっきりと使えて家事もはかどります。年末年始などごみ収集が来ない期間も、室内にゴミがたまるという心配がありません。
キッチンに面していれば、キッチン用具やフキンなど洗ったものを一時的に乾かすスペースとしても活用できます。
1-2.シーズンオフ用品の保管ができる
サービスバルコニーは、保管スペースとしても活用ができます。シーズンオフの用品や普段使わないものを保管すれば、部屋をより広く使えるでしょう。
注文住宅の敷地面積に限りがあり、室内の収納スペースを十分にとれない場合でも、サービスバルコニーを設置することで荷物をすっきりと収納できる点もメリットです。
小さめの物置を設置することで、雨などに濡れるのを防げるでしょう。
1-3.換気や採光ができる
サービスバルコニーは、採光や換気ができる点がメリットです。とくに北側にあることが多く、暗いキッチンに日差しを取り込んだり、風を通したりして換気扇の役割もします。キッチンのそばにサービスバルコニーがあることで、過ごしやすい場所にできるでしょう。
また、サービスバルコニーについている屋根が、夏の直射日光を遮るのもメリットです。冬の寒い時期は日差しを取り込み、室内を暖かくできます。
1-4.家庭菜園ができる
サービスバルコニーでは、家庭菜園も楽しめます。プランターを使い、ミニトマトやピーマンなどの野菜を育てることができます。バジルやしそ、ネギなど、少しだけ必要になるものを育て、料理の際にいつでも利用できるのも便利です。
また、観葉樹を置いたり花を植えてガーデニングをしたりなど、趣味のスペースにすることもできます。サービスバルコニーを、癒しの場所にできるでしょう。
メインバルコニーで家庭菜園やガーデニングをすると、洗濯物を干すときなどの邪魔になりますが、サービスバルコニーであれば専用の空間にできます。
1-5.エアコンの室外機を置く
サービスバルコニーは、エアコンの室外機を置く場所にも適しています。そのため、注文住宅などでは室外機が外見のデザインを阻害しないよう、設計段階でエアコンの室外機を置くことを目的にサービスバルコニーを間取りの中に含めてつくる場合もあります。
2.サービスバルコニーの間取りイメージ
サービスバルコニーは、一般的に奥行きが1メートル以下のサイズであるため、人が出入りするための場所ではなく、基本的に物を置くスペースとして作られており、せまいサイズであることは認識しておきましょう。
サービスバルコニーの間取りは、住宅によってさまざまです。イメージをつかむために、いくつかの事例をみていきましょう。
2-1.キッチン横にあるサービスバルコニー
キッチン横に設置した、専用のサービスバルコニーです。ゴミ置き場にしたり、プランターで野菜・ハーブを育てたりなどができ、キッチン仕事に役立ちます。風を通し、キッチンの換気にも活躍します。
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2-2.洋室に面したサービスバルコニー
2階の洋室に面した、サービスバルコニーです。やや大きめの面積で3部屋にまたがり、北側の部屋に採光や風を取り入れる役割をします。
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2-3.洗面所に面したサービスバルコニー
浴室や洗面所に面して設置された、サービスバルコニーです。ランドリールームから直接出られるため、洗濯物を楽に干すことができます。
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3.サービスバルコニーは不要?デメリットはある?
サービスバルコニーには、次のような不都合な側面もあります。
- 管理が負担になる
- 建築費用が割高になる
- 防犯が必要になることもある
注文住宅にサービスバルコニーを導入する際は、デメリットについても把握しておくとよいでしょう。
3-1.管理が負担になる
サービスバルコニーに限らず、室外に位置するバルコニーは一般的に管理の手間がかかります。吹きさらしで砂ぼこりや落ち葉などがたまりやすいため、定期的に掃除をしなければなりません。
掃除をしないと排水口が詰まりやすくなり、水がたまって水漏れの原因になることもあります。
また、一定期間ごとに床の防水加工や排水溝・手すりなどのメンテナンスも必要です。防水加工を行わないと、雨漏りの原因にもなります。メインバルコニーも同じ管理をしなければならず、両方の管理となると負担は大きいでしょう。
3-2建築費用が割高になる
サービスバルコニーの設置は、防水工事や排水設備の設置などが必要になり、ただ部屋を作るよりも建築費用が割高になります。建物と一体感のあるデザインにするなど、デザイン性や使用する材質によっても価格は変わるでしょう。また、定期メンテナンスにもコストがかかります。
バルコニーの下に部屋がある場合は、断熱工事が必要になる場合もあり、さらに費用が必要です。
3-3.防犯が必要になることもある
サービスバルコニーはプライバシーを守るために周りから見えない構造になっているため、空き巣が隠れやすいというデメリットがあります。
バルコニーの中に入れば人の目に触れずに窓を解錠できる可能性があるため、しっかりとした防犯対策が必要です。サービスバルコニーの窓は施錠を忘れやすいこともあり、注意しなければなりません。
とくに電柱や高木・塀など、侵入経路になりやすいものが近くにある場合は、防犯対策を行いましょう。防犯ガラスや防犯アラームの取り付け、人など動くものに反応して自動的に灯りがつく人感センサーライトの設置などがおすすめです。
4.サービスバルコニーを設置する際のポイント
注文住宅でサービスバルコニーを設置する際は、次のポイントを押さえておきましょう。
- 設置場所を確認する
- 設置によるメリットはあるか検討する
それぞれ、詳しく解説します。
4-1.設置場所を確認する
サービスバルコニーにはさまざまな使い道がありますが、ただ設置すればよいというわけではありません。用途に合わせ、動線を意識して適切な場所を選びましょう。
たとえば、ゴミ置き場や換気、キッチン用品を乾かすために使うのであれば、キッチンに面した場所に設置します。エアコンの室外機設置や室内に置きにくいものの保管に利用するのであれば、居室のそばが向いています。
サービスバルコニーを、設置する方角も大切です。南向きは一日中明るく、日差しが入りますが、夏場は室温が高くなります。西向きは夕方まで日差しが入り、冬でも暖かさが続きます。物を置くだけに使うのであれば、あまり日の差さない北側が向いているでしょう。
周囲の住環境を考え、設置場所は適切かを確認してください。プライバシーを確保できるかも重要で、防犯上のリスクも検討しましょう。
4-2.設置によるメリットはあるか検討する
漠然と「サービスバルコニーは便利そうだから」と考えているのであれば、本当にメリットはあるのかをもう一度検討してみてください。
「キッチンにゴミを置くスペースが十分にとれる」「室外機はメインバルコニーに置ける」「室内収納も十分」という場合は、サービスバルコニーの必要性は減少します。住宅が密集している立地では、換気や採光もあまり期待できません。
ちょっとした屋外のスペースが欲しかったり、上記のデメリット面を考慮したサービスバルコニーがある家を理想とするならば、注文住宅での建築を検討することになるでしょう。
いちから家づくりを考えていくのは、初めての家づくりをする方にとってハードルが高く、経験豊富なプロと会話しながら、間取りや仕様、予算を決めたいと感じる方が多いと思います。
そこで、無料で活用できるHOME4U 家づくりのとびら 間取り作成依頼サービスの活用をして、実際にサービスバルコニーを設置した場合の設計や費用・間取りを相談してみることをおすすめします。
5.サービスバルコニーを利用するときの注意点
注文住宅にサービスバルコニーを設置したら、いくつか注意したい点があります。水を使ったり、ゴミ置き場にしたりする場合です。
詳しい内容をみていきましょう。
5-1.大量の水を使わない
サービスバルコニーには防水加工が施されますが、これは雨水に対応するためです。それ以上の水には対応できず、水漏れの原因になります。
たとえば、家庭菜園や掃除のときには大量に水を流さないよう注意し、必要最低限の水で済ませるようにしましょう。サービスバルコニーの水たまりを放置するのも、防水加工の劣化が早まり、階下への雨漏りにつながってしまうためNGです。
排水溝の周りにゴミがたまっていたり、排水管が詰まったりしていることも水たまりの原因となります。
5-2.ゴミをそのまま放置しない
サービスバルコニーをゴミ置き場にする場合、置き方に注意が必要です。ゴミ袋のまま外に置くのは避けてください。必ず、フタつきの容器に入れるようにしましょう。
袋のまま放置すると、カラスがきてゴミを荒らしたり、悪臭を周囲に撒き散らしたりします。強風のときは、ゴミが風に飛ばされる可能性もあるでしょう。近隣とのトラブルになる原因となるため、注意してください。
悪臭という点では、サービスバルコニーでたばこを吸うのも避けましょう。喫煙する方は、室内に煙がこもるのを避け、バルコニーでたばこを吸いたいと思うかもしれません。しかし、サービスバルコニーでたばこを吸うと、近隣の住宅に臭いが伝わり、迷惑をかける可能性があります。
ここまで、サービスバルコニーを生かした家づくりの注意点などを説明してきましたが、
「デザイン性を維持しながらも、プライバシーや防犯性の高い家を作りたい」
「サービスバルコニーを生かした、明るく風通しのいい家がほしい」
という方は、まず、ハウスメーカー・工務店が提案する実際の住宅プランを比較してみてください。
家づくりのイメージが付きやすくなり、スムーズにプランを立てることができますよ。
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まとめ
サービスバルコニーは、奥行きが1メートル以下のせまいバルコニーです。キッチン横に設置して生ゴミ置き場にしたり、家庭菜園や使わないものの収納スペースにしたりして活用できます。
便利な使い道があるサービスバルコニーですが、建築費用がかさみ、維持管理のコストもかかります。また、防犯対策も必要です。
注文住宅に設置を考える際は、サービスバルコニーの設置場所をよく確認し、設置が本当に必要か、ほかのスペースで代替できないかも検討して決めるとよいでしょう。
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