屋根裏収納をつくっても後悔しない?メリットやデメリット、注意点を解説

屋根裏収納をつくると、居住スペースを減らさずに収納スペースを増やせます。しかし、つくったものの活かしきれていないケースもあるようです。
この記事では、屋根裏収納について以下の内容を解説します。

この記事でわかること

  • 屋根裏収納のメリットとデメリット
  • 屋根裏収納のスペースを無駄なく活用する方法
  • 屋根裏収納を得意とするハウスメーカー

ぜひ最後までご覧いただき、すっきりと片付く美しい家を実現してくださいね。

注文住宅の内装例や導入方法について知りたい方は、こちらの記事もご覧ください。

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1.屋根裏収納の3つのメリット

屋根裏収納の3つのメリット

家屋内にはさまざまな収納スペースがあります。個室や廊下にクローゼットやウォークインクローゼットを配置したり、玄関そばに土間収納やシューズインクローゼットを設置したりすることもあります。

収納スペースの一つとして、屋根裏収納を検討してみてはいかがでしょうか。屋根裏収納には、次のメリットがあります。

  • 屋根裏スペースを活用できる
  • 収納スペースが広い
  • 条件を家屋の床面積に算入されない

それぞれのメリットを見ていきましょう。

1-1.屋根裏スペースを活用できる

天井と屋根の間、階上の床と階下の天井の間のスペースを、屋根裏や小屋裏と呼びます。通常であれば単なる空き空間として放置されますが、階段やはしごをつけて行き来できるようにすれば、収納スペースとして活用できます。

狭小地に住宅を建てるときや、建ぺい率や容積率の規制が厳しいときなどは、十分な床面積を確保できないかもしれません。収納スペースを増やすと、さらに居住空間が狭くなってしまいます。

しかし、本来は使用しない屋根裏なら、収納スペースとして使用しても居住空間は減りません。限りある空間を有効活用するためにも、屋根裏収納はおすすめです。

1-2.収納スペースが広い

広い収納スペースを確保すれば、生活用品やアウトドアグッズ、季節ものの衣類などをすべてすっきりと片付けられます。しかし、収納スペースを広くしすぎると、居住空間が狭くなってしまうだけでなく生活動線にも影響が生じるため、十分な広さを確保できないこともあるでしょう。

屋根裏なら、床面積とほぼ同程度の広さがあるため、収納スペースを十分に確保できます。多すぎて置き場がなかった趣味のアイテムや冬物・夏物の衣類、行事関連のグッズなども、まとめて片付けられます

1-3.家屋の床面積に算入されない

屋根裏収納は、一定の条件を満たせば家屋の床面積に含まれません。そのため、屋根裏収納をつくると、本来の床面積よりもスペースを広く確保できます。

一方、家屋内にクローゼットやウォークインクローゼット、納戸などの収納スペースを広く確保すると、寝室や廊下などの生活スペースが減ってしまいます。限りある居住空間を有効活用するためにも、生活スペースに影響をおよぼしにくい屋根裏収納がおすすめです。

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2.屋根裏収納で後悔!4つのデメリット

屋根裏収納で後悔!4つのデメリット

メリットの多い屋根裏収納ですが、いくつかデメリットもあります。主なデメリットとしては、次のものが挙げられます。

  • 天井が低く置けるものが限られる
  • 階段やはしごを使って入る必要がある
  • 夏は暑く冬は寒い
  • 建築費用がかさむ

それぞれのデメリットについて見ていきましょう。

2-1.天井が低く置けるものが限られる

一般的に、屋根裏は居住空間と比べて天井が低いです。クリスマスツリーや縦型の衣装ケースなどの高さがあるものは、横に寝かして置く必要がなります。

また、人の背よりも低いことが多く、中腰の姿勢で内部を移動しなくてはいけません。重いものやかさばるものを持って中腰で運ぶのは負担が大きいため、いつの間にか利用しなくなる可能性があります。

2-2.階段やはしごを使って入る必要がある

屋根裏収納のスペースには、階段やはしごを使って入ります。重いものやかさばるものは、運び入れにくいと考えられます。

また、取り出すときも大変です。例えば、布団やダンボール箱などのかさばるものを持つと足元がしっかりと見えないため、階段から足を滑らせてしまうかもしれません。

2-3.建築費用がかさむ

屋根裏収納をつくるときには、階段やはしごを取り付けるだけでなく、内装工事や換気設備工事なども必要です。施工会社にもよりますが、6畳程度の広さで15万~30万円が相場になります。はしごではなく固定階段にするとさらに費用が高額になるため注意が必要です。

一方、居住空間に収納スペースをつくるときは、階段やはしごが不要なだけでなく、換気や空調の設備も不要なことがあります。そのため、屋根裏収納と比べると安価につくれるかもしれません。

2-4.夏は暑く冬は寒い

屋根直下のスペースは屋根一枚を隔てて外気と接しているため、気温の影響を受けやすくなります。夏は暑く冬は寒い空間となり、決して過ごしやすいとはいえません。

また、暖かい空気は上に上がるため、屋根と天井の間だけでなく階上の床と階下の天井の間のスペースも、夏は高温になりがちです。十分に換気できていない場合は湿度がこもることもあるため、さらに不快な環境になる可能性もあります。

ここまで、屋根裏収納のメリットとデメリットを解説しました。

マイホームに屋根裏収納を導入するか検討中の方は、複数メーカーの間取りプランを比較検討したり、住宅のプロに相談してみたりすることが後悔しない大切なポイントになります。その上で、まず家づくりのとびらを活用してみることをおすすめします。

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3.屋根裏収納をつくるときに確認したい注意点

屋根裏収納をつくるときは、次の点を確認しておきましょう。

  • 建築基準法の基準を満たしているか
  • 温度・湿度対策をしているか
  • 照明・コンセントを設置しているか
  • 安全性の高いはしご・階段か

上記の注意点を押さえずにつくると、床面積にカウントされて固定資産税評価額に影響を与えたり、屋根裏収納が使いにくくなったりすることがあります。ぜひすべてのポイントをチェックし、固定資産税を抑えつつ使いやすい屋根裏収納を完成させてください。

3-1.建築基準法の基準を満たしているか

屋根裏収納自体は自由につくれますが、固定資産税評価額算出時の総床面積に含めないようにつくるなら、以下の基準をすべて満たさなくてはいけません。

  • 屋根裏収納の床面積は、屋根裏収納を利用する階(建物の中間部に屋根裏収納をつくる場合は接する上下階)の床面積の1/2未満
  • 屋根裏収納の高さは1.4m以下
  • 意図的に設けられた空間ではなく、余剰空間であること
  • 収納を目的とした空間であり、それ以外の用途に転用できない形態であること
  • コンセントは1箇所以下、照明は装飾用ではないものを取り付けられる
  • 換気扇や換気を目的とした窓の面積は、屋根裏収納と屋根裏収納用の固定階段の床面積の1/20以下
  • 畳を敷かない
  • エアコンやエアコン用コンセント、電話、テレビ、インターネットの配線、デスクなどは設置できない
  • 屋根裏収納は内部からの利用に限って使用できること
  • 建物の中間部に屋根裏収納をつくる場合は、上下階の天井高が2.1m以上あること

なお、建築基準法第92条では、高さや床面積などの基準は政令で定めるとしています。地域によっては上記とは異なる基準が適用されることもあるため、建築前に確認しておきましょう。

参照元:e-Gov|建築基準法

3-2.温度・湿度対策をしているか

屋根裏は、夏は暑く冬は寒く、しかも湿度がこもることもあるため、温度・湿度の対策を実施しておく必要があります。対策が不十分な場合は、季節ものの衣料品や寝具にカビが生じたり、熱で調度品が変形・変色したりするかもしれません。

ただし、屋根裏収納を総床面積に含めないようにつくるには、エアコンは設置できません。換気システムを設置して湿度がこもらないようにするだけでなく、電気ヒーターや扇風機などで温度対策を実施しましょう。

3-3.照明・コンセントを設置しているか

照明器具を設置すれば、時間や天候を問わず屋根裏収納を利用できるようになります。ただし、装飾用と思われるようなデザインの照明器具を設置すると、屋根裏収納が総床面積に含まれるため注意してください。

また、総床面積に含まれないように屋根裏収納をつくる場合は、コンセントの数は1箇所以下に限られます。掃除機や電気ヒーターなどを使用することを想定し、適切な場所を厳選してコンセントを取り付けましょう。

3-4.安全性の高いはしご・階段か

屋根裏収納に出入りするためのはしごや階段が必要です。荷物を持って上り下りすることを踏まえ、安全性の高いはしご・階段を取り付けましょう。

なお、階段を水平に投影した面積は、屋根裏収納の床面積としてカウントされます。屋根裏収納の床面積を制限いっぱいの広さにしている場合は、階段ではなくはしごのほうが良いでしょう。

ここまで、屋根裏収納をつくるときに確認したい注意点をご紹介しました。事前に情報を集めたうえで、計画的にマイホームづくりにとりかかることで、後悔のない理想の間取り設計に繋げられるでしょう。

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4.屋根裏収納を無駄なく活用する収納アイデア

屋根裏収納を無駄なく活用する収納アイデア

屋根裏収納の空間を無駄なく活かすアイデアをいくつか紹介します。広いスペースを確保できるとはいえ、限られた空間であるのも事実です。紹介するアイデアを参考に、有効活用していきましょう。

4-1.収納棚・ハンガーラックをDIYで後付けする

収納棚があると細々としたものも置けるようになります。また、床に直接置くと掃除のたびに取り除けなくてはいけませんが、棚に置けば床掃除がしやすくなるでしょう。

ハンガーラックも取り付けておくと、コートやスーツをそのままかけて収納できて便利です。収納棚やハンガーラックは、建築時につくってもらうのでも良いのですが、DIYで後付けしてみてはいかがでしょうか。節約になるだけでなく、収納するものを確認しながら取り付けられるため、収納量を調整できるのもメリットです。

4-2.衣装ケースを置く

収納するものは増えていくため、収納家具だけでは十分に片付けられないかもしれません。また、屋根裏収納は天井が低く、タンスやラックのサイズが合わない可能性があります。

あえて収納家具を置かず、衣装ケースを使ってみてはいかがでしょうか。奥行きが長いタイプの衣装ケースを選ぶと、大抵の衣類や小物を収納できます。また、屋根の勾配部分直下につくった屋根裏収納なら、天井が低く一般的な家具を置けない場所もあるでしょう。衣装ケースなら十数センチの高さがあればどこでも置けるため、空間を無駄なく活用できます。

4-3.使わないものを奥に置く

収納スペースの使い方を決めておかないと、入口付近にばかりものを置き、空間を有効活用できません。使用頻度が低いものは奥に置き、入口にものが集中しないようにしましょう。

また、収納するもののジャンルとおおよその場所を決めておくことも大切です。必要なものをすぐに取り出せるように、置き場所にこだわってください。

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5.屋根裏収納を得意とするハウスメーカー

屋根裏収納を得意とするハウスメーカー

屋根裏収納の実績豊富なハウスメーカーなら、固定資産税評価額に影響を及ぼさない屋根裏収納をつくってもらえます。また、温度・湿度対策のアイデアも豊富で、快適性の高い空間に仕上げてもらえるのもメリットです。屋根裏収納を得意とするハウスメーカーと、おすすめの住宅商品を紹介します。

5-1.トヨタホーム

トヨタホームのシンセ・ピアーナでは、収納量と安全性、使いやすさに配慮した屋根裏収納を提案しています。

例えば、居室から直接屋根裏収納にアクセスすると、階段が長くなり、上り下りの負担が大きくなってしまいがちですが、中二階のスペースや階段の踊り場から屋根裏収納にアクセスするプランもあり、お年寄りや子どもにも使いやすい空間を得意としています。

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5-2.セキスイハイム

インパクトのある三角屋根が特徴のセキスイハイムの鉄骨系住宅ドマーニでは、三角屋根の部分を活かした屋根裏収納を提案しています。広めの屋根裏収納には2方向に階段を設置し、使いやすさにもこだわりました。また、屋根裏部分を活かした寝室や子ども部屋のプランもあります。

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5-3.アイ工務店

アイ工務店は完全自由設計のため住宅商品はなく、どの住宅でも屋根裏収納を検討できます。例えば、平屋向けの屋根裏収納のアイデアや、趣味部屋にも活かせる大容量の収納スペースなども提案しています。

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まとめ

収納スペースを増やしたい方は、屋根裏収納を検討できます。条件を満たせば固定資産税額に影響を与えないため、税負担を抑えつつ、居住空間を広げたい方にもおすすめです。

屋根裏収納をつくるなら、実績豊富なハウスメーカーに相談してみましょう。使い方や収納量などに合わせたプランを提案してもらえます。
ぜひ本記事をご参考にしていただき、理想の収納のあるマイホームを叶えてくださいね。

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この記事の編集者

「家づくりのとびら」編集部

NTTデータグループが運営する注文住宅相談サービス「家づくりのとびら」編集部です。難しい住まいづくりの情報を、わかりやすく正確にお伝えします。記事は不動産鑑定士や宅地建物取引士などの不動産専門家による執筆、監修記事がメイン。初めての住まいづくりをサポートします!

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