- 変更日:
- 2025.04.08

長期優良住宅とは、その名の通り、長期にわたって優れた状態で使用できるように適切な措置が講じられ、行政機関から認定を受けた住宅のことです。長期優良住宅を建てるには、長期優良住宅の建築に対応したハウスメーカーを選ばなくてはいけません。
この記事でわかること
- 長期優良住宅に対応したハウスメーカー
- 長期優良住宅を建てる際の注意点
- 長期優良住宅をおすすめできないケース
住宅は、決して安い買い物ではありません。長く安心して暮らせる住宅を建てるためにも、ぜひ長期優良住宅についての理解を深めておきましょう。
まとめて依頼
1.長期優良住宅とは?条件を紹介

長期優良住宅とは、長期にわたって優れた状態で使用できるように以下の措置が講じられた住宅です。
- 住宅構造と設備が長期にわたって良好な状態で使用できるように措置が講じられている
- 良好な居住水準を確保するための十分な面積がある
- 地域の居住環境の維持・向上に配慮されている
- 適切な維持保全計画を立てている
- 自然災害による被害発生防止・軽減のための対策が講じられている
例えば、木造なら区分された床下空間ごとに点検口を設ける、床下空間の高さを330mm以上に設定するなど、細かな基準が設けられています。基準をすべて満たした建築計画を立て、なおかつ維持保全の計画書を作成・申請することで、行政機関から長期優良住宅の認定を受けられます。
※参考:国土交通省「長期優良住宅のページ」
1-1.長期優良住宅にデメリットはある?
長期優良住宅は長期にわたって安心して暮らせる住宅ですが、前述のように満たすべき基準が多いだけでなく、申請手続きや維持保全計画策定などに時間や費用がかかる点はデメリットとも言えるでしょう。
次のいずれかに該当する場合は、長期優良住宅の建築には向かない可能性があります。
- 建築費用を可能な限り抑えたい
- 申請手続きを極力減らしたい
- 長期的に維持管理状況を報告するのは面倒に感じる
デメリットを先に紹介しましたが、長期優良住宅はメリットも多い住宅です。例えば、不動産取得税や登録免許税などに優遇税制が適用されるため、税額を抑えられます。また、住宅ローン控除の控除額が高い(長期優良住宅と低炭素住宅は最大4,500万円が対象、その他の住宅は0~最大3,500万円が対象※)点もメリットです。
※令和7年度
※参考:国土交通省「住宅ローン減税の借入限度額及び床面積要件の維持(所得税・個人住民税)」
2.長期優良住宅を建てられるハウスメーカー12選
長期優良住宅を建てるなら、長期優良住宅の建築実績が豊富なハウスメーカーを選びましょう。申請手続きのサポートも受けられるため、スムーズな家づくりが可能になります。おすすめのハウスメーカーを12社ご紹介します。
2-1.一条工務店
一条工務店は、性能にこだわった家づくりに定評があるハウスメーカーです。例えば、耐震性能に注目すると、地震のエネルギーを面で受け止めるツインモノコック構造で、耐震基準の最高等級である耐震等級3をすべての住宅で実現しています。
また、高気密・高断熱も一条工務店の住宅の特徴です。一条工務店の住宅は、国が定める次世代省エネルギー基準の6倍もの断熱性能を誇ります。冷暖房費は一般的な高気密・高断熱住宅の約1/6に抑えられ、快適さだけでなく経済的な暮らしやすさも実現します。
2-2.積水ハウス

引用元:日本で暮らすことにフォーカスした、四季の移ろいを感じる住まい | 積水ハウス
積水ハウスでは、長期優良住宅に求められている構造躯体等の劣化対策や耐震性、維持管理・更新の容易性、省エネルギー対策をすべて標準仕様で対応しています。ただし、地域やプランによっては仕様が異なることもあるため、長期優良住宅を建てる場合は事前に確認しておきましょう。
また、建物そのものは長期優良住宅の条件を満たしていても、住戸面積や居住環境、維持保全計画などが対応していない場合は行政機関で認定を受けられません。認定を受ける予定のときは、土地探しの時点から担当者とも話し合い、慎重に進めていくことが求められます。
2-3.セキスイハイム

引用元:内と外とのつながりを意識した、家族やペットがのびのびと暮らせる広々空間の家 | セキスイハイム
セキスイハイムでは、標準仕様で長期優良住宅の基準を満たすことが可能です。また、さらに耐震性や断熱性を高める提案も可能なため、基準を超える安心感・快適さを実現できます。
長期優良住宅の認定を受けると、建築後も長期にわたって点検や修繕を実施しなくてはいけません。セキスイハイムでは「60年・長期サポートシステム」を設け、4年目までの定期点検を終えた後もオーナーの要望に沿って、無料・有料の点検や修繕を実施しています。長期優良住宅認定後の対応が気になる方にも、おすすめのハウスメーカーといえます。
2-4.三菱地所ホーム
三菱地所ホームでは、2013年以降、ツーバイフォー工法の注文住宅ではハイプロテクトウォールを標準採用しました。ハイプロテクトウォールとは独自開発した高耐力壁で、耐震等級3の基準を満たす建築が可能になります。
また、長期優良住宅に求められる性能をすべてクリアする仕様を標準採用したことに加え、50年の長期保証「ロングサポート50」も導入し、快適に長く住み継がれる家づくりを実現してきました。
2-5.三井ホーム

引用元:リビングで。自室で。ラナイで。小屋裏で。家族みんながやりたいことができる家 | 三井ホーム
三井ホームでは、自由度の高い設計が可能な注文住宅だけでなく、規格住宅も長期優良住宅の基準をクリアしています。高い耐震性や断熱性を持ち、なおかつ長く快適に暮らせる住まいを標準仕様で実現しているため、長期優良住宅の認定を受けやすく、優遇税制の適用までの手続きもスムーズに進みます。
特に注目したいのが、断熱基準です。三井ホームでは最高レベルの断熱水準「断熱等性能等級7(一部地域は断熱等性能等級6)」を実現し、暮らしやすさを追求しています。
2-6.トヨタホーム

引用元:耐震性と耐久性に長けた大開口、大空間の住まい | トヨタホーム
長期にわたって安心して暮らせる住まいを実現するために、トヨタホームでは60年長期保証を実施しています。竣工後25年目までは5年ごとに無償点検を実施し、その後も定期的かつ適切な点検・メンテナンスで大切な住宅を守ります。
日本の住宅は海外と比べて寿命が短く、建て替えまでの期間は約30年ともいわれてきました。人生100年時代に対応するべく、トヨタホームでは長期保証を充実させ、建て替えやメンテナンスにかかるコストを抑える取り組みを実施しています。
2-7.ミサワホーム

引用元:シンプルでかっこいいをテーマに、スマートホームで家事の効率化を実現した家 | ミサワホーム
長期優良住宅は長期にわたって安心して暮らせる住まいですが、その分、性能や設備に対する基準が高く、建築コストが高額になりがちです。建築コストを抑えたい方にとっては、長期優良住宅に魅力を感じていても、二の足を踏んでしまうかもしれません。
ミサワホームでは、建築コストを増やさずに長期優良住宅の実現が可能です。また、保証制度も充実し、構造体35年・防水30年・シロアリ10年の初期保証に加え、耐久性診断と工事を条件に保証延長制度も実施しています。
2-8.スウェーデンハウス
スウェーデンハウスの住宅は、標準仕様で長期優良住宅の条件に対応しています。例えば、劣化対策では、構造躯体の使用継続期間が少なくとも75年~90年となるための措置を標準で実施しています。
また、スウェーデンハウスでは創業当初から3層ガラスを全棟で標準装備してきました。高い断熱性能を確保するだけでなく、温度調節機能に優れ、紫外線対策にも役立っています。
2-9.ヘーベルハウス
ヘーベルハウスでは、長期優良住宅の性能と購入しやすい価格を両立させた「スマートヘーベルハウス」を、2009年以降販売してきました。延床面積約30~40坪、坪単価60万円~の設定で、ヘーベルハウスの施工エリア全域で提供しています。
飽きが来にくいシンプルな外観も、スマートヘーベルハウスの特徴です。田の字形の間取りの二層構造で外壁の凹凸が少なく、高い耐震性を実現しています。
2-10.タマホーム
タマホームの住宅商品の1つ、「大安心の家」では、長期優良住宅の認定基準に標準仕様で対応しています。耐震等級3や断熱等性能等級5以上、一次エネルギー消費量等級6といった基準をすべてクリアしているため、スムーズに申請手続きへと進めます。
また、最長60年の保証にも対応しているため、快適さと安心を長期にわたって維持できる点も特徴です。長期優良住宅の認定取得後は、定期的な点検と有償メンテナンスを継続することで、10年単位で保証を延長できます。
2-11.セルコホーム
セルコホームは、厳しい自然環境の中で暮らしやすい住まいづくりを実現してきたカナダの輸入住宅を扱うハウスメーカーです。木のぬくもりを感じられる無垢材のフローリングや、健康な空気環境を維持する24時間換気システムなどを採用しています。
セルコホームでは揺れに強いツーバイフォー工法やグラスウールの充填により、高い耐震性や断熱性を実現し、長期優良住宅にも対応可能です。また、省エネ性能にも優れ、住宅のランニングコスト削減も実現しています。
2-12.パナソニックホームズ

引用元:スペースごとにアイデアが詰まった、癒し空間が広がるハワイアンテイストな家 | パナソニックホームズ
パナソニックホームズでは、長期的な視点での家づくりを進めてきました。古くなったら捨てる使い捨ての住宅ではなく、修繕して長く使うストック型の住宅を目指すべく、標準仕様で長期優良住宅の認定基準に対応しています。
長く安心して暮らせる長期優良住宅は、資産価値が高い点も特徴です。パナソニックホームズでは、なんらかの事情で手放すときにも、賃貸住宅として活用するサポートも提供しています。
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3.長期優良住宅を建てる際の注意点
長期優良住宅を建てるときには、以下のポイントに注意が必要です。
- 建築後は定期的に点検を受ける必要がある
- 点検口が多く、デザイン性が低下することがある
- リフォーム時にも申請手続きが必要
- 補助金の返金や罰金を求められることがある
- 建築中にプランを変更しにくい
各ポイントを解説します。
3-1.建築後は定期的に点検を受ける必要がある
長期優良住宅は、長期にわたって良好な状態を保つ住宅です。良好な状態を保っていることを示すためには、定期的な点検が欠かせません。ハウスメーカー・工務店によっては一定期間は無償点検を受けられますが、点検が有償のケースもあるため、負担に感じる可能性もあります。
3-2.点検口が多く、デザイン性が低下することがある
長期優良住宅では、区分された空間ごとに点検口を設ける必要があります。点検口を設置することで点検しやすくはなりますが、デザイン性が低下する恐れもあります。
3-3.リフォーム時にも申請手続きが必要
長期優良住宅の認定を申請する際には、建築計画や維持管理計画も提出します。リフォームを実施すると当初の計画や建物から変更することになり、住宅性能も変わる可能性があります。
再度申請手続きが必要になるケースもあるため、自治体やハウスメーカー・工務店に問い合わせておきましょう。
3-4.補助金の返金や罰金を求められることがある
長期優良住宅の認定を受けると、定期点検やメンテナンスが義務付けられます。所管行政庁からの調査に応じない場合や虚偽の申告をした場合には、補助金の返金や罰金を求められることもあるため注意が必要です。
3-5.建築中にプランを変更しにくい
長期優良住宅の認定を受けるには、まずは建築計画書を提出し、許可を受ける必要があります。そのため、途中でプランを変更するなら、その都度建築計画書を所管行政庁に提出し、許可を受けなくてはいけません。
長期優良住宅の手続きを簡便化するためにも、実績豊富なハウスメーカー・工務店に依頼することが必要です。ぜひ無料のHOME4U 家づくりのとびら プラン作成依頼サービスをご利用になり、長期優良住宅の建築に適したハウスメーカー・工務店を見付けてくださいね。
まとめ
長期優良住宅を建てるなら、長期優良住宅の建築実績豊富なハウスメーカー・工務店に依頼しましょう。スムーズに認定を受けられるだけでなく、建築後の点検やメンテナンスにも対応してもらえます。
ご自身に合うハウスメーカー・工務店は、HOME4U 家づくりのとびら プラン作成依頼サービスを活用して、候補となるメーカーを絞り込みながら、専任スタッフのサポートを受けながら調べていくと、後悔なく・納得した上での家づくりが進められます。
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