- 変更日:
- 2025.05.29

本記事は、ローコスト住宅の建築を検討していて、「ローコスト住宅はやばい」という評判が気になる方向けに、「やばいといわれる理由」と「対処法」をわかりやすく解決しています。
〈理由1〉 間取りの自由度が低くなりやすい | |
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対処法 |
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〈理由2〉 断熱性能が低くなりやすい | |
対処法 |
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〈理由3〉 耐震性能に不安がある | |
対処法 |
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〈理由4〉 長く住み続けられるか不安が残る | |
対処法 |
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〈理由5〉 設備のグレードが低くなりやすい | |
対処法 |
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〈理由6〉 建築工事に不安がある | |
対処法 |
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以下より1つずつ見ていきましょう。
まとめて依頼
ローコスト住宅を得意とするハウスメーカーをランキング形式で見比べてみたい方は「ローコストハウスメーカーランキング TOP8」の記事もご覧ください。
目次
〈理由1〉間取りの自由度が低くなりやすい
ローコスト住宅は、一般的な注文住宅より間取りの自由度が低くなりがちです。
間取りの自由度が低い理由は、間取りを規格化することで工事費や資材費を抑えたり、工期を短縮させ人件費の削減につなげたりしています。
その結果、決められたプランを選択する「規格住宅」になるケースが多く、「自分のこだわりを反映できない」という点で「やばい」と感じる方が多いようです。
1-1.間取りの自由度が低い場合の対処法
間取りの自由度が低い場合の対処法は、以下のとおりです。
間取りの自由度が低い場合の対処法
- 「規格住宅」か「セミオーダー」かを確認する
- シンプルな形状を基本にする
- 優先順位をつける
「規格住宅」か「セミオーダー」かを確認する
ローコスト住宅でも、完全に間取りがプランとして決まっている「規格住宅」に近いものから、ある程度の要望を反映できる「セミオーダー」に近いものまでさまざまです。
シンプルな形状を基本にする
建物の形状が複雑(凹凸が多いなど)になると、コストが上がり、間取りの制約も増える傾向があります。
総二階のようなシンプルな箱型を基本とすると、間取りの自由度を高めやすくなります。
優先順位をつける
家づくりを考えるとき、「家事がしやすい動線にしたい」「おしゃれな外観にこだわりたい」といった理想を持つ方は多いでしょう。
しかし、ローコスト住宅では、すべての希望を実現するのは難しい場合もあります。
そこで重要なのが、「絶対に譲れないこと」と「ある程度妥協できること」を明確にすることです。
例えば「間取りの自由度を優先したい」など、自分が重視するポイントをはっきりさせておけば、それを得意とするローコスト系のハウスメーカーを選びやすくなり、理想に近い家づくりが可能になります。
〈理由2〉断熱性能が低くなりやすい
ローコスト住宅は一般的な注文住宅と比べると、断熱性能が少し低めになりがちな傾向です。
断熱性能が低くなる主な理由は、「価格を抑えるために材料費を節約する必要がある」からです。
その結果、断熱材などの建材も、性能の高い高額なものではなく、コストを抑えた性能の低いものが選ばれる傾向があります。
この「断熱性能が低くなりやすい」という点が、「ローコスト住宅は(断熱性能の面で)やばいかも…」と感じさせてしまう理由のようです。
2-1.断熱性能が低い場合の対処法
断熱性能が低い場合の対処法は、以下のとおりです。
断熱性能が低い場合の対処法
- 「家を建てる地域」と「断熱等級」を確認する
- 採用されている「断熱材」を確認する
「家を建てる地域」と「断熱等級」を確認する
「断熱等級」とは、その住宅がどれくらいの断熱性能を持っているかを示す公的な指標で、「住宅性能表示制度」に基づいています。
等級は数字で表され、数字が大きいほど断熱性能が高いことを意味します。
等級 | 特徴 |
---|---|
断熱等級7 | HEAT20 G3と同等 断熱等級4よりも40%省エネ可能 |
断熱等級6 | HEAT20 G2と同等 断熱等級4よりも30%省エネ可能 |
断熱等級5 | ZEH水準と同等 |
断熱等級4 | 平成28年 省エネ基準同等 2025年以降の最低基準 |
断熱等級3 | 平成4年 省エネ基準と同等 |
断熱等級2 | 昭和55年基準と同等 |
断熱等級1 | 昭和55年基準未満 |
参考:断熱性|国土交通省
もちろん、断熱性能が高いに越したことがありませんが、重要なのは「建てる地域の気候特性に合った断熱等級を選ぶこと」です。
例えば、冬の寒さが厳しい地域と、比較的温暖な地域とでは、推奨される断熱レベルが異なります。
また、国の省エネ基準として、2025年4月からは新しく建てるすべての住宅で原則「断熱等級4」が適合義務化されたので、ローコスト住宅であっても極端に断熱性能が低いことはありません。
採用されている「断熱材」を確認する
一般的に使用される断熱材は「グラスウール」や「ポリスチレンフォーム」です。
上記の断熱材は比較的コストが低く、扱いやすいため、多くの住宅で採用されています。
ただし、断熱性能としては高性能ウレタンフォームや真空断熱材などに比べると性能が劣ります。
特に寒冷地や夏の暑さが厳しい地域では、室内の快適性に影響することもあるため、住む地域の気候や生活スタイルに合わせて、適切な断熱材を選ぶことが大切です。
断熱材はたくさんの種類があり、それぞれ特徴が異なります。
断熱材の種類や特徴については、以下の記事で詳しく解説しています。あわせてご覧ください。
〈理由3〉耐震性能に不安がある
一般的な注文住宅に比べてローコスト住宅は、耐震性能に不安を感じている方がいらっしゃいます。コストを抑えるために、構造や仕様が簡略化されているのではないかと感じる方もいるようです。
しかし、新築住宅には法律により耐震等級1以上の耐震性能が義務付けられており、最低限の安全性はしっかり確保されています。
耐震等級1は、「震度6強~7程度の大地震でも倒壊・崩壊しないこと」や、「数十年に一度発生する規模の地震(たとえば東京での震度5強程度)で損傷を生じないこと」が基準とされています。
3-1.耐震性能に不安がある場合の対処法
耐震性能に不安がある場合の対処法は、以下のとおりです。
耐震性能に不安がある場合の対処法
- 「耐震等級」を確認する
- 「シンプル」な形状にする
「耐震等級」を重視する
耐震等級とは「地震に対して建物がどれくらい耐えられるかを1~3の段階で示したもの」で、数字が大きいほど耐震性が高いとされています。
等級 | 特徴 |
---|---|
耐震等級3 | ・「耐震等級1」の1.5倍の耐震性 ・最高基準 |
耐震等級2 | ・「耐震等級1」の1.25倍の耐震性 ・学校や病院などの建設に必要な耐震性能 |
耐震等級1 | ・一般的な住宅の耐震性能 ・震度6~7でも倒壊リスクが低い |
参考:耐震性能を等級で確認して、安心の住まいづくり|国土交通省
ローコスト住宅であっても、多くのハウスメーカーが「耐震等級2」を満たしています。
「耐震等級2」とは長期優良住宅の認定基準でもあるため、安心感があります。
さらに、タマホームのように「耐震等級3」を標準仕様としているメーカーもあるので、事前に確認しておくとよいでしょう。
関連記事
正方形に近い形状にする
建物はシンプルな正方形に近い形状の方が、地震の揺れを建物全体に均等に伝えることができるため、構造的に安定しており耐震性に優れているとされています。
また、箱型のような形状にするとシンプルでありながら、スタイリッシュな印象にも仕上げることも可能です。
凹凸が少ない分、建築コストを抑えられるメリットも得られます。
コストを抑えつつ耐震性を高めたいなら、できるだけ正方形に近い形状にすることをおすすめします。
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〈理由4〉長く住み続けられるか不安が残る
ローコスト住宅は「耐久性が低く、長く住み続けられないから、やばい」と思われている方も少なくありません。
しかし、実際には建築基準法に則った構造や品質が確保されており、必要な耐久性能は十分に備えています。
ローコストを実現している理由は、間取りや仕様の一部を規格化することで無駄を省き、資材の仕入れや施工を効率化しているためです。
そのため、耐久性を犠牲にしてコストを下げているわけではなく、工夫によってコストパフォーマンスを高めており、「ローコスト=低品質」というイメージは誤解です。
4-1.耐久性能に不安がある場合の対策
耐久性能に不安がある場合の対処法は、以下のとおりです。
耐久性能に不安がある場合の対処法
- 「保証・アフターサービス」を確認する
「保証・アフターサービス」を確認する
保証やアフターサービスの内容は、ハウスメーカーによって異なります。
新築住宅の場合、構造や雨漏りなど重要な部分については、法律により「引き渡しから10年間の保証」が義務付けられています。
さらに、多くのハウスメーカーでは10年保証に加え、独自の長期保証を設定しています。
「30年保証」を標準とするケースが多く、なかには「一定の条件を満たせば最長60年まで延長可能」としているところもあります。
保証内容やアフターサービスは、家を建てた後の安心につながる大切なポイントです。
各社の内容を比較して、自分に合ったハウスメーカーを選びましょう。
〈理由5〉設備のグレードが低くなりやすい
ローコスト住宅は、一般的な注文住宅より設備のグレードが低くなりやすい傾向があります。
設備のグレードが低くなりやすい理由は、コストダウンを図るため「設計・施工の合理化」や「大量仕入れによるコスト削減」「標準仕様の統一化」といった工夫をしているからです。
その結果、キッチンやバスルーム、建具などの選択肢が限られ、「理想の暮らしを実現しにくい」という点で「やばい」と感じる方が多いようです。
5-1.設備のグレードが低い場合の対処法
設備のグレードが低い場合の対処法は、以下のとおりです。
設備のグレードが低い場合の対処法
- 「標準仕様」に力を入れているハウスメーカーを選ぶ
- 「オプション」を確認する
「標準仕様」に力を入れているハウスメーカーを選ぶ
ローコストハウスメーカーの中には、下記のような設備を標準仕様として採用しているメーカーがあります。
標準仕様に力を入れているハウスメーカー 例
- アイフルホーム:キッチンやバス、トイレなどに大手住宅設備メーカーの製品を標準仕様
- ユニバーサルホーム:床暖房が標準仕様
上記のようなハウスメーカーを選べば、グレードの高い設備を追加費用なしで導入でき、コストを抑えながら設備面での満足度を高めることができます。
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「オプション」を確認する
機能性の高い設備を取り入れたい場合は、各ハウスメーカーのオプションを確認しましょう。
全館空調やアイランドキッチンなど、目的に合わせて選べる設備が多数用意されています。
ただし、オプションを追加すると建築費が高くなることもあるため、「本当に必要か」を見極めて選ぶことが大切です。
〈理由6〉建築工事に不安がある
ローコスト住宅は価格が安いため、「工事が雑なのでは?」と不安に感じる方も少なくありません。
しかし、ローコスト住宅の価格が安い主な理由は「設計や施工の工程を合理化し、効率的にコストダウンを図っている」からです。
たとえば、間取りを規格化して資材費や工事費を抑えたり、工期を短縮することで人件費を削減したりといった工夫がされています。
一般的な注文住宅の建築費が約3,000万円台であるのに対し、ローコスト住宅は1,000万円台から建築可能なことから、「建設工事がやばい」と感じる方がいるようです。
6-1.建築工事に不安がある場合の対処法
建築工事に不安がある場合の対処法は、以下のとおりです。
建築工事における不安を解消する方法
- ローコストである理由を徹底的に確認する
- 「実績」や「評判」を調べる
ローコストである理由を徹底的に確認する
コストをどの部分で削減しているかを知ることで安心感を得ることができます。
例えば、資材や設備を自社で一括して供給することで、外部からの仕入れにかかる手数料を抑えているハウスメーカーもあります。
また、建築費を抑えやすい「木造軸組工法」「2×4(ツーバイフォー)工法」を採用しているケースが多いです。
「実績」や「評判」を調べる
ローコストのハウスメーカーであっても、過去の建築実績が豊富で、施主からの評判が良いハウスメーカーはたくさんあります。
ネット上の口コミだけでなく、可能であれば実際にそのハウスメーカーで建てた人の話を聞くのも有効です。
ローコストのハウスメーカーであっても建築実績が豊富で、施主から高い評価を得ているメーカーは数多くあります。
過去の実績や利用者の評判をチェックすることで、そのハウスメーカーの特徴や家づくりの雰囲気を具体的にイメージしやすくなるでしょう。
とはいえ、自分に合った会社を一つひとつ調べるのは大変ですよね。
そのような場合は、専門家に相談できるサービスを活用してみましょう。
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なお、ローコスト住宅については下記記事でも解説しています。あわせてご覧ください。
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まとめ
ローコスト住宅だからといって、必ずしも一般的な住宅より劣っているとは限りません。
価格を抑えながらも、工夫された設計や高機能な設備を備えた住宅を提供しているハウスメーカーも多数あります。
大切なのは、それぞれのハウスメーカーが持つ強みや特徴、施工実績などをしっかり確認することです。
そうすることで、予算内でも自分のライフスタイルに合った住まいを実現できる可能性が広がるでしょう。
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この記事の編集者